記録ID: 241857
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ハイキング
四国
日本一の清流を巡る超低山と鉄道廃線跡
2012年10月31日(水) [日帰り]
- GPS
- 02:15
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 248m
- 下り
- 234m
コースタイム
10:00JR土讃線波川駅-10:15仁淀川橋西袂-10:55加茂山槇橋登山口-11:35加茂山山頂-12:15土佐電鉄(とでん)伊野駅前電停
※コースタイムは暫定的なもの。
地形図=伊野
※コースタイムは暫定的なもの。
地形図=伊野
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
加茂山槇橋コース登山口周辺は二台ほど、橋近辺に駐車可。若宮神社コース登山口周辺は、土日祝日なら、南方のいの町役場駐車場を利用できたと思うが、平日なら伊野郵便局西の信号三叉路の北西の三叉路から仁淀川堤防道路へ上がり、適当な路肩に駐車するしかない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
以前、面河渓の山行記録で記述したように、近年、NHK高知局では、高知県屈指の大河・仁淀川(愛媛域呼称は面河川)を、国の水質調査データから「日本一の清流」として、何度も番組やニュースで取り上げている。 その仁淀川を最もよく望見できる山が、いの町中心部背後のウルトラ・スーパー低山(標高300m未満の山を投稿者はこう呼ぶ)・加茂山(261.3m)だ。その標高の低さ故、これまで市販の登山ガイドブックには紹介されたことはないが、今の時期、波川駅周辺の畑にはコスモスが揺らめき、仁淀川から仰ぐ山容も秀麗だ。 また、4月には桜が咲き、5月には鯉のぼりが立ち並び、7合目ほどにあるサツキ広場はレッド・ピンクに染まる。 この山だけでは歩き足らないと思うので、昭和20年代後半から30年代後半にかけて運行されていた、国鉄バラスト貨物線の鉄道廃線跡を加えてみた。かつて高知県の旧国鉄線路のバラストを仁淀川から採取しており、その専用線が現在の土讃線波川駅から川まで延びていた。 尤も、バラスト線運行時、波川駅はなかった。伊野簡保センター建設に合わせて開設された駅なのだ。 まずは鉄道廃線跡から辿ろう。土讃線波川駅に降り立つと、ホームの東から線路を跨いで、北側に移る。北東方向、田の中に曲線を描いている野良道が廃線跡だ。時期によっては雑草が伸びているが、刈り払われている時は、廃線跡の雰囲気がよく出ている。当然当初から加茂山の山容は見えている。 数分も経ずして県道を横切るが、ここには当然踏切があった。残念ながら県道から先の住宅街の区間は舗装道路になっており、廃線跡の雰囲気はない。 X字路からは、堤防西下の狭い道路が廃線跡だが、昭和62年以降、堤防は高さと幅が拡張されているため、廃線跡に張り出す形になっている。 車道から小径に変わる辺りがバラスト線の終点で、小径の終点から堤防道路へ上がると、仁淀川わくわく館とにこにこ館、トイレがある。地元で採れた野菜や弁当を販売しているが、食堂もあったかも知れない。が、弁当はコンビニで買った方がいい。ラップをしてない弁当は登山時、液垂れするからだ。 堤防から河原に降り、日本一の清流を堪能して戴きたい。夏場は水遊びやキャンプをする者が多い。加茂山も川に映えている。加茂山東の川の上流奥、送電鉄塔の建ち並ぶ山も見えているが、それは旧高知市最高峰の高峰ケ森(たかねがもり・579.8m)だ。別称を槇ケ峰という。この山は無名峰だから当然拙著には収録している。 わくわく館北からは、仁淀川を歩行者橋で渡る。尚、橋のすぐ上流が昔の波川の渡し跡で、文久2年3月24日、坂本龍馬も脱藩時、この船渡しを渡った。 椙本神社前の点滅信号のボタンを押して国道を横断し、東進する道路に入る。コンビニで弁当を買いたければ、その道路に入る前に、少し先の国道沿いのサークルKサンクスに寄ればいい。 早稲川上のうつ代橋交差点は左折し、早稲川沿い道路を北東に進む。 その道路本線が早稲川を渡る地点にあるのが槇橋で、橋の袂に登山口の道標が出ている。登山口には鉱山の坑口も残されている。あゝ穴があったら入りたい。 登山道は整備されていて歩き易い。 谷沿いの道が南向きに変われば、傾斜がきつい箇所もある。 地形図の破線が送電線と接する辺りは三叉路となっており、標識が建てられている。東に向かう道がサツキ広場へ至るコースだが、両コースは再び破線が送電線に接する地点辺りで合流する。 山頂にはらせん階段を擁する展望台とトイレが設置されてある。展望台からはパノラマが広がっており、河口に向かって流れる仁淀川が一望のもとだ。まさに加茂山に登らずして、仁淀川を語るべからず、といったところ。 三角点は展望台の背後にある。 帰路は二度目(山頂に近い方)に破線が送電線に接する所の三叉路から南東に進み、南に派生する支尾根を辿る若宮神社コースを下山する。 若宮神社からはうつ代橋に出て、そのまま南下すると土佐電鉄伊野駅前電停だ。 遠方から訪れた場合は、電停のすぐ先にJR土讃線伊野駅があるが、便数は少ない。 尚、この日、カメラの電池が切れていたのを忘れていたため、写真は数年前のものを貼付した。 |
写真
感想
[登山以外の情報]
もし長宗我部元親ファンなら、バラスト線の踏切があった県道の東沿いの道路を南東から東に進み、東方の丘に登ると良い。その丘と北の「かんぽの宿いの」は、長宗我部元親から謀反の疑いで滅ぼされた一族、波川(弥次郎)氏の本拠、鎌田城跡だ。
尚、弥次郎の父、波川玄蕃は元親の妹の夫。そのため、元親の妹は生涯、元親を憎んでいたが、藩政期、今日の「紙の町・伊野」の礎を築くことになる。その物語「土佐七色紙伝説」は'03年と去年、舞台化され、'03年の方に投稿者はヒロインの父親役で出演した。
旧伊野町で、加茂山以外に仁淀川の展望がいい所と言えば、加茂山西の谷川を遡る道路の最高所の上、仏ケ峠(ほとけがとう・420m)が挙げられる。この峠も桜やツツジが咲き誇る。
尚、峠では前述の元親の妹の同志が、その恩人を斬殺している。
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