薊岳〜明神平 【孤独感に苛まれながら歩いた霧中の縦走】
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 1,198m
- 下り
- 1,179m
コースタイム
10:05 四等三角点
10:57 大鏡池
11:20 木屋ノ尾頭
12:07 薊岳(雌岳)
12:14 薊岳
13:14 前山
13:30 明神平
13:35 三ツ塚分岐
13:45 山小屋(大阪府立天王寺高校 あしび山荘)
15:41 林道終点(登山ポスト)
16:11 魚止の滝
16:30 七滝八壷
16:55 笹野神社
17:00 和佐羅滝分岐
17:15 やわた温泉
天候 | 登山口: 曇り 大鏡池までの登り: 霧(上空強風) 尾根(稜線〜明神平): 横殴りの強風+ガス+雹 明神平からの下り: 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
利用例:(平日と土日ダイヤ異なります。事前に確認ください) 近鉄榛原駅より奈良交通東吉野村役場行き乗車(所要時間約40分、最終18:03発) 東吉野村役場よりコミュニティバス 18:58発 やはた温泉下車 19:28着 ふるさと村にて宿泊\2,000 食事を注文の場合は15:52榛原発に乗車(テント可) http://jikoku.narakotsu.co.jp/jikoku_pdf/Bsmap.exe?1044+1198+1082+haibara.gif+1+hanrei.gif+309+136 http://www.vill.higashiyoshino.nara.jp/riyounotebiki.pdf http://www.vill.higashiyoshino.nara.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
和佐羅分岐〜大鏡池〜木屋ノ尾頭: 一部沢が崩れている箇所があるものの、その他はとてもよく整備された登山道。 木屋ノ尾頭〜薊岳: (尾根直下の山腹に、残雪が目立ちはじめ、強風で体温が奪われた。) (クマ笹の生え方から推察するに、台高側から常に強風が吹き上げている地形の様子) 事前に木の根や岩に掴まりながら歩くことを調べていたが 積もった枯葉に加え、前日の雨と当日のガスで木の根が濡れて滑りやすく 慎重の上に慎重を重ねて通過した。 稜線を縦走している間中、生憎の強風と霧(雲の中)で、ほぼ視界はゼロ。 踏み跡とテープを頼りに進んだ。 薊岳〜前山〜明神平: 木屋ノ尾頭側と比べるととても整備された歩きやすい登山道にホッとする。 前山を通過したあたりで木立がなくなり、明神平に到着したと推測するも ガスで視界がきかず、踏み跡だけを辿って山小屋まで到達。 山小屋(あしび山荘): 事前の調査不足で、避難小屋かと思い込んでいたら大阪の高校の所有の小屋で 通常は施錠されているようで立入はできません。 明神平〜林道終点: (九十九折&徒歩渡り) 明神平からしばらくの間は、道幅も広くよく整備された道が続き 気を緩めていると、木製ベンチの設置してある箇所から、突如として 徒歩渡り箇所が連続し、急勾配の険しい山道となる。 〈この季節は、枯葉が積もって滑りやすくなっているので下りには要注意〉 〈徒歩渡りは、ロープを掴んで慎重に渡れば問題ないと思われます〉 林道終点(その1): 旧あしび山荘下 コンクリートの道がありますが、途中で崩落していて通行不可。 川側の登山道を進みます。 林道終点(その2): その1より徒歩約10分 砂防ダムの上から林道が流出しています。 崩壊した林道上を進んでください。 林道終点(その3): その2より徒歩約15分 よくやくゲートと登山ボックスの設置した場所に到達します。 ここから和佐羅滝分岐まで徒歩約1時間半。 林道終点(その4): その3より徒歩約20分 駐車スペースのある一般車両の終点 複数の車で来たグループは、ここに下山用に1台デポしておくようです。 他のレコをみると単独でも自転車をデポしている方もいるようです。 (車上あらしにご注意を!) 林道終点〜和佐羅滝分岐: 途中に”魚止の滝”、”七滝八壷”などの景勝地もあり 足は棒状態にありながらも、景観に心が癒されました。 【温泉】 やわたの湯(ふるさと村隣接) 入湯料 500円 営業時間 午後9時まで (但し、12月1日〜3月15日は午後8時まで) 休業日 火曜日(祝日の場合は、その翌日) 湯船がひとつだけの温泉ですが、山歩きした後の入浴には文句なし(笑) |
写真
感想
早くしないと、もうそろそろ雪が積もってしまう!
そんな焦燥感に駆られながら二週連続の山歩き先として薊岳を選びました。
冬になるとレコにも良く登場する明神平の下見を兼ねて
大又バス停付近(和佐羅滝分岐)から大鏡池、薊岳を経由して明神平への縦走。
山と渓谷社の”奈良県の山”にも紹介されているルートなので
楽勝だろうとタカをくくって出発したのですが・・・
天気予報では、”曇りのち晴れ”と伝えられていたので
家を出た時間には、まだ雲も厚く、東吉野に到着するまでには小雨もパラついたので
山道や木の根も前日の雨でまだ濡れているかも?との不安を抱きつつも
晴れてくれれば眺望も期待できるし、予定どおり歩こう!と
和佐羅から登り始めました。
大鏡池までは、ほぼ植林の中の登り道(しばらくヘリの音が聞えていました)
途中でガスがではじめ、上空の風が強いためか木々がうねり声をあげるなか
約2時間で尾根に到達。
ホッとしたのも束の間、稜線ではガスと風がますます強くなって
そこそこ厚着していたのに体温が奪われてゆくのがわかり
もう一枚重ね着をして凌ぎました。
木屋ノ尾頭を過ぎ、ただただ木立の中を進むルートに飽きてきた頃
突然、傾斜がきつくなり、木の根や岩を掴まってしか進めない痩せ尾根が現れはじめ
滑る木の根に足をとられないようにと、一歩一歩慎重に歩を進めていたら
目の前のルート上に岩が出現!
ガスと風から一刻も早く抜け出したいと、2本のトレッキングポールをしまわずに
岩をよじのぼりました。 正直、結構ビビリました。
濡れた木や岩を掴んでいたため、手袋も水をふくんでジュクジュクの状態となり
低温と風で更に冷やされて右手の中指の感覚が麻痺していたこともあって
岩場を乗越えてから急いで水気を絞り出しました。
ようやくのこと到達した薊岳の頂上の岩に立ってみても、
一面のガスで眺望はゼロ。
雹がパラパラと音を立てはじめ、急いで先に進むことにしました。
前山を過ぎ、ようやく木立が途切れて明神平に着いたものの
いまだガスに覆われて、進む方向さえわからない始末。
山小屋の辺りで遅い昼食でもしようかと考えていたのに
腕時計をみると午後1時45分となっているのに驚き
明るいうちに林道まで到達できるか不安になり、小休止もせずに
下山することにしました。
九十九折れの大又林道からの登山道は、上から下りたこともあって
全体像がつかめず、山小屋からしばらく続く整備された道にすっかり安心し
高校1年生の林間学校で使われてる場所だから仕方ないよな
などと、ひとり勝手に早合点し、物足りなさを感じていたのですが
木製ベンチの先で橋が流出している箇所からは急傾斜の連続
明神滝の手前の橋が流出した辺りになってその考えの甘さを戒められました。
落ち葉に滑らないように、また激下りでは膝をかばいながらの下りで
登り以上に慎重に歩を進めたため、あとで時間を計ってみたら、
山小屋から林道終点(登山ポスト)まで約2時間を要していました。
林道終点からは1時間半かけてのアスファルトの道の歩行で、
空腹と疲れから、残念なことに横を流れる渓流を楽しむ余裕もありませんでした。
こんな天候時に歩くのも経験のひとつとして大切だと自分に言い聞かせていますが
やはり、このルートは晴天を選んで登るべきだと痛感しています。
このルート、時期及び天候によるのでしょうが、
いまの時期は明神平側から大鏡池に抜ける登山者はほとんどいない様子で
道中、たったひとりの登山者とすれ違うことも、出会うこともありませんでした。
とはいえ、今回も修行のような山歩きとなってしまったものの
下山後の温泉では、いつものように身も心もしっかりと癒され、最高に幸せな気分に浸れました!
辛い思いをしたほど喜びもひとしおでした(笑)
【他の写真は、個人のブログのフォトチャンネルに掲載しています。よろしければご覧ください】
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