Ultra Trail Des Sources in ベルギー
- GPS
- 26:28
- 距離
- 159km
- 登り
- 5,229m
- 下り
- 5,298m
コースタイム
- 山行
- 22:01
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 24:39
天候 | 曇りー雷雨ー快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道標多いが似たような紛らわしい道標があり、コースアウトしてしまった。危険個所特になし |
写真
感想
*序章
UTMBに落選し、更にオランダに移ることが決まった2020年1月、年の後半出場するレースを検索しながら検討していたところ、なんとオランダに長い距離のトレランレースは無いことが分かった。さすが平地しかない国。一番標高が高いところでも300M位らしい。だがお隣のベルギーで大会を見つけた。ベルギーには行ったことないし、どの程度の規模の大会か調べても検索に引っかからなかったが、距離159キロ、累積標高4150M、制限時間36時間、英語の案内もあるので何とかなるだろうと申し込む。結果としてコロナウイルスの影響で7月開催で出場予定していた人気のスイスの大会はキャンセルになったが、こちらは規模が小さかったのが幸いしてか開催された。
参加人数200人、参加した人のほとんどベルギー人。フランス人、オランダ人、ドイツ人がそれぞれ10人程度。その他、イタリア人、ルクセンブルグ人が数人。もちろん日本人は私だけで珍しがられたが、ボンジュール、メルシー、シルブプレしか知らない私のフランス語ではコミュニケーションは難しかった。もちろん英語を話す人もいてその人たちとは色々とお話しできたが。
受付は金曜日の夕方なので、金曜日の昼前に居住地のロッテルダムから電車4本乗り継いで4時間かけてスパの街に到着。(コロナウイルスの影響でオランダへの異動が遅れ、ロッテルダムの家に入居したのは木曜日、自宅で一泊だけしてすぐに大会参加となった)
*前日
まずは予約したB&B、La Suite Des Pervenchesへ。街の中心から2キロ程離れており、Spa駅ではなく、終点のSpa-Geronstere駅の方が近いのでそちらで下車して歩いていく。街のはずれでお店は一つもない。
B&B自体はおしゃれなペンション風。なんと一部屋しかないのだと。どうやって生活してんだろ?パパ(ご主人)はトレイルランナーでモンブランのUTMBと同時開催されるOCC、57キロレースには二回出ているそうです。3年前にここに引っ越してきて、2年前からB&Bを始めたそう。朝7時スタートのため、6時過ぎにはチェックアウトしたいと事前に連絡してOKの連絡はもらっていたのですが、朝食は早すぎるから作ってくれないと思っていたら、「走る前の朝食は大事だろ。食べてきなよ!ただ6時だとパン屋が開いていないかもしれない。その場合シリアルになるが良いか?」と聞いてくれた。うれしい。(結局パンも間に合った。)
また朝はスタート地点のSpaの街の真ん中まで歩いていこうと思っていたのですが、車で送ってくれた。更にうれしい。
チェックイン後はゼッケンを受け取りに30分くらい歩いてゴール地点でもあるこちらは更に街のはずれのスポーツセンターへ。その後、街の真ん中のスタート地点を確認して、近くのレストランで食事。街の真ん中は観光客も多く、レストランもたくさんあった。いわゆる温泉地のスパの語源になっていたり、ミネラルウオーターの源泉地だけあり、街中に源泉が出ていて飲んでみたが、あまり美味しくない。鉄分が多いのか源泉の周りは赤くなっていた。ミネラルウオーターは違う場所で採水しているのだろうか?
*レース
スタートはコロナのため、50人ずつのウエーブスタート。私は第二組の7時10分スタート。色々説明されていたが、すべてフランス語で全く分からず。
スタート後はいつも通りのスロースタート。第三組、第四組のトップがすごいスピードで追い越していった。優勝タイムは17時間台。私は28時間半でのゴールだったので三分の二の時間でゴールしているので当然と言えば当然だが。
さてレース自体だがエイド間が長い。一番短いところでも17キロ、長いと24キロ。4時間くらいかかる。殆ど下調べせずに走り出したため、最初はなかなかエイドに到着せず心配になった。レース標識はたくさんついていたが、小さくて見難い。また似たような標識があり、夜中の2時半に間違えてコースアウトしてしまった。
エイドは、日本のレースと比べるまでもなく、イギリスと同じか更に貧相。バナナ、オレンジ、リンゴ、スープ、レーズン、シリアルバー、チョコ位しか食べるものが無かった。ハムとチーズを挟んだパンもあったが、ぱさぱさして喉を通らない。中間地点では、パスタがあったので何とか食べたが、残念ながらおいしいものではなかった。ただ途中のエイドでビールを飲んでいる選手がいた。あれは見間違いか?
前半は抑えていく。途中第二エイド到着前の13時半に雷雨。ビショビショで到着したが、エイドは残念ながら仮設テント。全く休めないのですぐに出発。雷雨は一時間で終わったが、道が川になってしまい、滑るので慎重に進む。
エプソンのGPS SF850は長年使っているうちに電池が持たなくなり、第三エイド以降エイドごとに充電する。新しい時計買わなきゃ。エプソンはGPSから撤退したので次はどうしよう。
途中遊園地がある街で迷ってしまったが、レストランでビールを飲んでいる人に道を教えてもらい無事にルート発見。その後何度も地元の人にルートを教えてもらった。夜9時過ぎまで明るいので、夜遅くまで外でくつろいでいる人が多い。また選手の家族が車で入れる地点で選手の到着を待っており、応援してくれた。
中間点でドロップバッグを受け取り、靴下を変えて、夜に気温が下がるのに備えて長いズボンにする。夜になるまで蒸れるかと思ったが、モンベルのランニング用長ズボンなかなか良い。膝を曲げてもストレス感じないし、蒸れも感じない。昼間は27度、夜は平地で15度。標高500mなので体感10度くらいだったか?上はファイントラックの1番と2番の2枚重ねだったがエイドで止まると寒くて、上に今回初投入のパタゴニアのフーディを着て丁度良いくらいだった。ついでに左足母指球の辺りの皮膚が雨の影響もあり少し緩んで痛みを感じ始めたのでテーピングを張る。これで痛みは止まり、最後まで大丈夫だった。
日が暮れて久しぶりの夜間走。途中コースアウトしたり、街中では迷ったりしながら進むが、GPSにルートがダウンロードしてあるので安心感がある。5年前の2015年の香港での初100マイルの時は、標識が頼りだったので、便利になったと感じる。(5年前もコースアウトしたが、その時はたまたま居合わせた参加者がGPXデータをダウンロードしており、確認できたので事なきを得た。当時私はGPSの使い方をまだ知らなかった)そういえば、その時もコースアウトしたのは夜中だった。
中間地点でもある残り80キロ地点ではまだまだ大丈夫だった足も100キロ地点でダメージを受けているのを自覚する。200人程度のレースだと後半は選手に会うのがまれになってくる。夜中に前の選手に追いついた時に、彼らについていけばルートファインディングしなくてよいと安心してしまい、更にアスファルトの道路に出たとたん歩きながら寝てしまった。道の反対側までふらふら出て行ってしまった。そしてまた前の選手が見えなくなった。
またロストしたのも、標識を自分できちんと確認せず前の選手について行ったから。彼らは途中で止まったのに私はそのまま追い越してしまい、一人で深みにはまってしまった。そしてロストした後の120キロ地点で足は終わった感があった。リカバリー時に焦って頑張りすぎたのも原因かもしれない。また再び眠気が襲ってきて、エイドで座ったまま20分程寝てしまった。ただ残り40キロなのでよほど何かが無い限りゴールできると確信。
130キロ辺りでベルギーの標高最高地点694mを通過。丘陵地帯の上でフラットか若干登りで安定したダートの直線。ここを走らないでどこを走るという感じの素晴らしい場所だった。谷を挟んだ隣の丘の向こうから朝日が昇ってくる。きれいで息をのむと言いたいが、実際は走っていて息が切れている。なかなかこんな雰囲気味わえない。
振り返れば夜中通った街は、城跡があったり、遺跡があったりしたが、どこの街かもわからず、少し残念。昼間ならもう少し楽しめたかも。
最後のエイド140キロ地点からは更にたっぷり楽しんだが、太ももの前が痛い。イギリス生活で山を走る機会が少なくなり、筋肉が落ちたか?登りより下りがつらい。
最後は谷間にあるスパの街に急降下。とってもつらいが仕方ない。そして無事に37位でゴール。
166人エントリー、完走71人。完走率43%と完走率低めの厳しい大会でした。
*帰宅
ゴール地点は何とシャワーが無いとの事。コロナの影響からか?仕方なくトイレで体をふく。幸いトイレはとってもきれい。
その後、スポーツセンターの体育館の長椅子に寝転がったらそのまま寝てしまった。次の瞬間起きたつもりだったが一時間以上寝ていた。
食べるものも提供されていたが、エイドと同じ内容であまり食べる気がしない。バナナとオレンジを少し口にする。まあ何も提供されなかった2月に出場したイギリスの70キロレースと違い提供されるだけ良いが。ただスタッフ、ボランティアは皆さん親切で色々と話しかけてくれた。
最後に荷物を預けたB&Bまで荷物を取りに行き、金曜日ご飯を食べた街の真ん中のレストランを再訪して遅いランチを食べて、4時間かけて電車で帰宅。最初は途中ブリュッセルで下車して観光しておいしいものでも食べようかと考えていたが、そんな元気はなく、まっすぐ帰宅。乗り換え時、向かいのホームに電車が来るだけで、階段を上り下りする必要がなくうれしかった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する