中岳(1387,88m)、並河岳(1258m)
コースタイム
天候 | 快晴(ただし薄い靄) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年04月の天気図 |
コース状況/ 危険箇所等 |
桑園7:45――8:45登山口(中山峠)8:55――10:10無線中継所――喜茂別岳分岐――12:40並河岳コル――13:50中岳山頂14:00――15:20並河岳山頂15:30ーー15:45喜茂別岳分岐――17:40無線中継所――19:10登山口(中山峠)19:20)――20:40桑園 |
写真
感想
中山峠のトイレのある駐車場に着くとスノモの若者が2人準備をしていた。
快晴で風もなさそうなので厚いアノラックは車の中に置き、荷物は出来るだけ軽くして出発。
林道を歩いて行くと後ろで爆音が響き、スノモが2台林道を横切って右手の林の方へ登って行った。彼らは、林道はスノモ立ち入り禁止だから右手の小高い尾根を迂回して喜茂別岳の麓で合流するのだ。
林道にはスノモ、スキー、ツボ足の踏み跡がありその上に今朝のものと思われる真新しいツボ足の踏み跡が1つ続いている。
雪は緩んでいるが重たい雪になっていて埋ることは殆どないがステップする時靴裏が後ろにずれてちょっと歩き辛い程度である。
ワカンは持ってきたがツボ足で行けそうだ。
間もなく左手に無意根山、中岳、並河岳、喜茂別岳の白い山並みが見えて来た。
高圧送電線を2つ潜ると間もなく無線中継所の鉄塔とパラボラアンテナが見えてきた。
林道はここで終わる。無線中継所の右側・林の中へ入って行く。林は平坦で広い。樹がなくて広い雪原になっている所もある。
あちこちスノモやスキーの跡が現れたり消えたりしている。
やがて広く緩やかな尾根の登りとなる。喜茂別岳への登りである。
標高1100mで尾根から右にはずれ斜面をトラバースして喜茂別岳と並河岳のコルを目指すつもりだったが少し早過ぎた。標高950mぐらいの高さでコルの下を横切ったようだ。
結構深い沢をいくつか越え、並河岳の麓を巻きながら登って並河岳と中岳のコルを目指す。出来るだけアップダウンをしないように並河岳山頂を避けてトラバースしたのだが、斜面は結構きついし、沢が入り込んだりしていて、結果的には並河岳山頂を通るのと苦労は変わらなかったかも知れない。
コルに来ると広く緩やかな雪原の向うに中岳が見える。
黒々と半ば剥き出しの崖も見える。切り立った斜面では雪庇が崩れ、流れ落ちている。
所々ハイマツがかたまっている。あと標高差約200mである。
雪に押し潰されないで雪原にぽつんと突っ立っている潅木にカンジキを引っ掛けてデポする。
やや急な斜面を登りきる。山頂かと思いきや、山頂は遥か先である。
緩やかな三角錐の左側の稜線だけが黒々としている。
広い雪原を緩やかに登って行く。近づいてみると山頂部だけが岩塊で左の方はハイマツである。
ザックをデポして最後の登りである。岩塊に近づいてみると雪が吹き溜っているが東側は段差があり、岩との間に50cmぐらいの隙間があり登れそうにない。
西側・ハイマツとの境目の所は段差がなく雪が岩までつながっている。
岩を登って行くと崖縁の部分だけが岩で一面ハイマツである。冬中風に吹き飛ばされて雪は積もらなかったのだろう。三角点標石があった。
快晴、風はそよ風程度、360度の展望で、すぐ北に無意根山が鎮座している。ただしお世辞にも格好いいとは言えない。
南には中岳の肩の上に並河岳と喜茂別岳が重なっている。西には羊蹄山、尻別岳だが、これは全く残念なことに靄って微かに見えるだけである。
東には札幌岳、狭薄山、空沼岳、漁岳などの山並みが見えるがこれも霞んでいる。
ゆっくりしたいのは山々だが時間を考えるとそうもいかない。下山にかかる。
並河岳とのコルに来ると踏み跡が分かれている。並河岳に直登するものと山頂を左から迂回するものである。直登はきついから迂回する。
暫く行くと山頂へ向かう踏み跡に出くわしたのでそれを辿って山頂を目指す。
結構きつい登りである。山頂に着くとここも一面のハイマツである。
山頂標識も三角点もない。赤いテープが木の枝に結び付けられている。
ここも360度の展望だが、ここからみる無意根山の姿は素晴しい。
喜茂別岳とのコルからは喜茂別岳の尾根には登らず北斜面をトラバースしながら徐々に降って行く。ここはおおむね疎林で傾斜もきつくはない。
みんな同じようなことを考えるものと見え新旧の踏み跡が現れたり消えたりしている。2,3ヶ所それほど深くはないが沢が入り込んでいて小さなアップダウンを強いられる。
喜茂別岳の麓まで来ると緩やかな広い林で、所々樹のない雪原が広がっている。
東進して無線中継所を目指すがこれがなかなか遠い。
後ろの方でスノモの爆音が響いた。間もなく右50mぐらいの所を走り抜けて行く。
次、少し間を置いてまた次と、6,7台が走り去って行った。
夕陽落ち中山峠まだ遠し スノーモービルけたたましく行く
太陽は低くなり樹の梢が赤っぽく染まっている。
無線中継所の鉄塔が見えた。右から沢が入りこんでいるので、左から迂回して行くことになる。
腰がだるくなってきた。腰を下ろして休みたいところだが適当な場所がない。
時々ストックにもたれて、腰を丸めて休む。
無線中継所に着いた。木の間から沈む直前の真っ赤な太陽が見えた。
ここからは林道を3,52km、1時間半はかかるだろう。
後ろからスノモがやって来て左手の山の上を迂回して行った。後から出て行った2台だろう。
日はすっかり落ちて薄暗くなってきた。雪明りで、足もとが見えないわけではないが心細くなってきた。熊も心配だから笛を吹きながら歩く。
あと1kmぐらいの所で左にカーブすると峠の灯が見えて一安心。峠に着いたのは7時10分だった。
かねて憧れていた春山の記録、感動しました。
朝の8:55から19:10の超長丁場、メンバーの皆さんご立派で完走された体力が羨ましいです。
今回のルートの入口、喜茂別、並河、中岳の見える麓までは春山で行ったんですが・・・いつかは登りたいと思っているうちに歳をとってしまい、もう無理と諦めています。
先日はアメマス岳にやっと登り、山頂から遥かにムイネ、中岳を望み感慨ひとしおのものがありました。
行動中の写真を見ているうちに自分も一緒に山行の気分になりました。
想い出ありがとうございます。
09/4/21 吉本光金
今日、久しぶりに自分のHPを開いて見て、吉本さんからコメントを戴き感激しています。自分では素晴らしい山、凄い山と思っていても、拍手やコメントは殆どありません。
もし良かったらメール交換しませんか? 僕のアドレスは下記と通りです。
[email protected]
自分のHPは滅多に観ないので、コメント全く遅くなってしまいました。
冬山、春山には夏山にはない素晴らしさがあります。雪に覆われた山の景色、夏道の無い山に登れることなど。
印象に残っているのは朝里岳・白井岳、漁岳。天気は良かったけど風が凄かったですけど。狭薄山もいい山です。無意根山が綺麗に見えたのは喜茂別岳への途中。羊蹄山が綺麗に見えたのは中山峠の南側、蓬莱山・幌滝山への途中でした。
中岳へはかなりの強行軍なので、日が長くなってからということで4/20になったのですが、案の定、それでも大変でした。
途中、ちょっとですが谷に迷い込んで少し時間ロスしたこともあり、登山口に帰り着く頃には、単独だったし、暗くなり、腰もだるくなって心細かったです。
累積標高差にしてもそれほどではないけど、休んだのは昼食休憩ぐらいで、堅雪で割合歩き易かったのですが10時間歩き通せたことは自信になりました。
ところがこの年の9月、岩手山に行った時、不注意から水を切らして、下山時には軽い脱水症状でした。次の日も、暫くは何でもなかったのですが、多分あれがもとで1週間後に体調を崩し、以後は近くの低山に登っただけで、山は全くのご無沙汰となりました。
最近は、ヤマレコの本来の趣旨には反するかも知れませんが、雪まつり、大通り公園、北海道大学、近所の様子など載せています。
拍手に感謝しています。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する