南大菩薩 笹子川・所窪（トロクボ沢）〜お坊山

1998年11月01日(日) [日帰り]

• GPS: 06:14
• 距離: 7.7km
• 登り: 860m
• 下り: 850m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:29
• 休憩: 1:45
• 合計: 6:14

8:21 笹子駅
8:55 9:10 所窪（トロクボ沢）出合
10:50 11:10 階段状8m滝
12:00 13:10 お坊山
13:18 13:18 東峰
14:35 笹子駅

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車

写真

お坊山の南面に、やさしい沢登りのルートとしてトロクボ沢が知られています。山の持ち主の方が「トロクボ沢なんて知らない、所窪(ところくぼ)だ。」とのことなので、ここでは所窪としました。ちょっと濡れることさえ覚悟すれば全ての滝を直登でき、核心部の8m滝など乾いた岩の感触も楽しめ、さらに秋ならどんぐりと紅葉のおまけつきです。

笹子駅から国道20号線を笹子峠方向に。30分ほどで笹子鉱泉。そこで橋を渡ります。橋を修理している方が2人いて、そのうちのお一人が、山の持ち主とのことでお話を聞きました。「こんなところ誰も登らなかったんだけどなあ。前に見せてもらったが、本に紹介されて、ずいぶん人が入るようになった。おかげで、この橋は危ないから修理するようにと役場から言われたんだ。本にはトロクボ沢とか書いてあったが、ここは所窪っていうんだ。お坊山なんて地元の者でも知らないなあ・・・・。」（橋から見た中央高速）

橋から中央高速のトンネルを見ながら、僅かな登りで出合に着きます。ここで、溯行の支度をすしました。暖かい日です。しばらくはクモの巣が多いのですが、やがてすっきりしてきます。

1/2.5万図に温泉記号があるのが不思議です。湯治場跡らしいのですが。それを通過し、ナメ滝を過ぎると、沢が右に折れ、3m滝を左壁から越えます。杉の植林の中の流れをしばらく辿ると、4m滝。その上で右岸に大岩が迫り、沢を分けます。

分流を2人で分かれて登り、三角錐の岩の上から小滝が連なります。すると左手から落石。見上げれば2頭のサルが岩場を駆け上がっていきます。（三角錐の石）

3m、4mの滝を簡単に越え、6mの滝は右壁に取り付き、シャワーを浴びながら左に斜上して越えます。

左壁が乾いた幅の広い8mを迎えます。核心部です。空身で、ホールドを探しながらこの左壁を繰り返し登降して遊んでみました。左に斜上していくラインが登りやすかたったです。さらに上にある8m階段状の滝を越えると源頭の雰囲気。

ミズナラのどんぐりが目につくようになり、時々ブナも混じるようになります。でもブナの実は少ない感じです。紅葉真っ盛りで明るい登りだ。傾斜も藪もほとんどない快適なつめで、お坊山頂直下に出ました。（お坊山山頂）

お坊山は、予想に反して素晴らしい頂上でした。すぐ目の前の紅葉と奥秩父、御坂の山々、遙かに雪を頂く南アルプス・・・・。

山頂でもミズナラとブナのどんぐり拾いが楽しめます。穏やかな日差しの中で大休止をしました。

時折ハイカーが通り過ぎていく紅葉の山頂で、笹子周辺の沢というのもささやかなこだわりとして、まあいいんじゃないかなあという気がしました。