7歳児とゆく秀麗富嶽19座目にして最難関・真木お伊勢山


- GPS
- 00:45
- 距離
- 1.5km
- 登り
- 70m
- 下り
- 71m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
息子とやまのぼりを始めて、もうすぐ2年。
そのあいだいろいろな山に登ってきたけれど
どこに登るかのセレクトは父たる自分まかせ。
息子にしてみれば、どのおやまであれ
気持ちよく登れてむしときのこをとれればそれでよいのであって、ここのぼりたいとかはない。
人の多いところはイマイチ、というだけだ。
日帰りできる、そこそこの高さで人のいない山。
その条件によくあうシリーズが大月市の
「秀麗富嶽十二景」なのだった。
扇山を皮切りに、コレクションをするように全20座のうち18座まで登頂してきた。
息子はなんとなく、そのコレクションが終わりつつあることもわかっている。
今週は土曜日が雨、日曜日も午後から不安定。
それなら、チャレンジしてみてはどうだろう……大月秀麗富嶽十二景、最難関の山「真木お伊勢山」!
その標高、その高低差から秀麗富嶽コレクターから敬遠されがちな山。さらには、地図に記載もなく、山行のレポートも少ないほとんど謎の山。しかも、神々が宿る地でもあるという。
実際、我々も前回、撤退の憂き目に遭っていた。生半可な気持ちではアプローチさえ許されないのだ。息子と妻と、真剣に登ろう。
中央高速道を大月でおりて右方向、国道20号を甲府方面に向かい「真木」の交差点で右折し山梨県道510号桑西下真木線に入る。
真木温泉の主張が強くなってくるあたりに、上真木大神社の石柱がある。ここを入ったところに駐車場があるのだが、あまり目立たないうえ車1台やっと通れる広さの入り口なのだ。これが最初の難関である。
駐車場からは、大神社本殿へと向かう階段が続いている。しかしここを登ってしまうと、五福めぐりがうまくいかない。正解は、大神社入口に向かい右に曲がって進むこと。これもまた難関だ。
しばらく進んで左折、すぐにトンネルの手前で右折。ゆるやかな坂をくだり、小さな指示板にしたがい左折すると尾根への取り付きが現れる。尾根に上がるバリエーションルートがいくつかあるようだが、ここを登るのが一般的なルートだ。
最初からなかなかの急登、ついで道しるべのない二股道が現れる。ここは左が正解、うっかり右に行くと道迷いを招くので注意したい。
しばらく登ると、第一の神様・根神(ねのかみ)さまがいらっしゃる。縁結びの神様とのことで、7歳の息子にはまだ少し早いけれどしっかりごあいさつ。
しかしここから続く白い石段を降りてしまうと、ふもとに到着、元の木阿弥となってしまう。頼みの指示版も矢印がどこをさしているかわからず読み取れない。妻はあやまってすっり降りてしまい、あまり神様に聞かせないほうがいい言葉で呪っている。残念である。
ここの正解は、根神さまのかわいらしい鳥居をくぐって神様の右手を通り過ぎること。ここはかなりの難関だった。他にも迷う人が多いのだろう、神社を左から強引に抜けるバリルートができていた。
根神さまのあと、道は気持ちの良い桜の林に続いている。空気がさくらもちのにおいである。そしてほどよく下草が茂っていて、虫がいそうだ。すぐさまコースを離脱し、むしさがしに走る息子。だがここは神々の山、そうかんたんに虫を捕まえることはできない。落胆ぎみにコースに戻る息子。
道はゆるやかに高度をあげてゆき、頂上へ。そのいちばん高いところにお住まいなのが、天満宮であった。勉学の神様として名高い天神さま、息子よしっかりごあいさつしておきなさい。しゅくだいがぶじおわりますように。
ここからはしばらく下り坂。きれいなトイレがあるあたりはさすが秀麗富嶽の山である。住人のいない巨大な蜘蛛の巣を見つけてひとしきり遊ぶ息子さん。今日は珍しく時間に余裕のあるコース取りなので、息子を急かさなくともよいのだ。
道が大きめの林道のようになり、立派な建物が現れる。上真木大神社本殿、天照大御神がまします。地元の方々がなにやらミニ祭礼をしているようなので、遠くからおまいり。
さらに進むと今度は愛宕神社。火伏、つまり火事を防ぐ神様である。マイホームが火事にならないように、きちんとごあいさつしておこう。
今度はきちんと指示版のある二股道を右に進む。やがて視界が一気に開ける。垣根の階段を通りぬければ、真木お伊勢山の頂上である。やったね!
山頂は芝生の広場になっていて、秀麗富嶽の山頂標や、秀麗富嶽を作ったクリエイター・白籏史郎氏の顕彰碑、そして五福にはカウントされていないらしい「秀麗富嶽神社」がある。
快晴だと、ここからきれいな富士山が望めるようだ。今日は残念ながらかけらしか見えない。妻は晴れているときにまたここに来たいという。息子はこおろぎを追いかけている。
この山を難関たらしめているおそらく最大の理由、それはヤマレコだろうがなんの地図だろうが山頂表示がなく、どこをどう登ればよいか新参者にはわかりにくいこと。どうやらピークではないようで、等高線からも判別がつかない。ヤマレコの記録上でも、通過ポイントにすら入っていない(そのかわり「天満宮」が入っている)。駐車場さえもわかりづらいときたら、もうそれは幻の山である。
こおろぎと遊んで心を満たした息子、ふもとに向かって駆け下りてゆく。僕は特急で妻は快速、パパは運休だそうだ。運休かよ!
あとは田舎の道をゆったりと歩き、駐車場に向かう。親鸞上人ゆかりの福正寺は、ごめんなさいスキップで。こうして四福めぐりが完了した。
羽をぱたぱたさせながら地を這うように進むナミアゲハを見つけた息子、こんなところにいてはふまれるよ、と草むらに放ってあげていた。
こうしてついに、大月秀麗富嶽十二景の19座めを獲得。残るは小金沢山ひとつだけ!
このあと秋山温泉でさんざんプール遊び&温泉を楽しみ、上野原「桂山」でおなかいっぱいワンタンメンを食べていちやまマートでおかしな値段のマグロを買い込んで帰京。大月から上野原近辺の遊び方がずいぶんこなれてきたなあと思った次第である。
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