山梨100名山:94座目「七面山」
コースタイム
8:30甲府駅ピックアップ〜(車)〜10:00七面山羽衣登山口10:15→14:10
敬慎院(僧坊に宿泊)
【1月9日】
敬慎院7:55→8:50七面山(1989m)9:00→9:25希望峰(1980m)9:55→10:45七面山→敬慎院→13:22羽衣登山口
天候 | 2日間共に晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場:七面山・羽衣登山口に10台 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・宿泊施設 「七面山敬慎院」:0556-45-2551 僧坊に宿泊可。要予約。2食1泊5200円。精進料理、入浴可(石鹸不可) 朝夕の勤行に参加可 起床5:30、就寝9:00 ・温泉:七面山温泉「ひのや旅館本館」0556-45-2531、500円 |
写真
感想
・2013年に残した山梨百名山は7座。スタートは94座目となる「七面山」から。
・友人が、敬慎院の僧坊に宿泊し、勤行に参加したいというので、付き合うことにした。私一人なら、例によって登山口で車中泊し、翌日ピストンという展開になるところだが、友人と行くと、予想外の展開を期待できる事がある。
・1日目は敬慎院まで。2日目に七面山を経由してその先の希望峰まで足を伸ばし、南アルプスの展望を楽しんで下山というのんびり&贅沢な計画である。
【1月8日】
・甲府駅南口の武田信玄の銅像前で、友人の車にピックアップしてもらい、一路、七面山の羽衣登山口へ。
・10台ほど止められる駐車場は、既に満杯。邪魔にならないよう路肩のスペースに駐車。
・駐車場近くには「白糸の滝」。家康の側室「お万の方」はここで身を清め、それまで女人禁制の七面山に入山をしたとの言い伝え有り。
・信仰の山なので、随所に虚実混じりあった言い伝えや、それらの具象物がある。こんな所では、科学的に‘そんな事、あるわけない’と分析せず、そこで培われてきた精神性に浸る方が良い。
・七面山山頂下の「敬慎院」までは、参道が登山道。登り一方の急登になるが、道はよく整備されている。登山口の1丁目から敬慎院の50丁目まで、1丁ごとに表示のついた石塔が設置されていて、励みになる。
・39丁目辺りから登山道一面が氷結。アイゼンを装着。
・46丁目「和光門」からは、平坦となる。登山道の脇に、寄進者の名前と金額を彫った銘板が並ぶ。敬慎院に近づくほど、高額寄進者の銘板となる。勤行修行の場でも、寄進額による序列という俗世の価値観が幅を効かせているところが、いかにも日本的だ。
・敬慎院の伽藍は風情がある。これだけの伽藍を配置できる平坦地が、こんな山の上にあること、また、それを見つけた古の人々の足跡に驚く。
・僧坊の一室が今日のお宿。お風呂に入り、夕刻の勤行に参加。儀式仏教にしか縁のない人間なので、僧侶のお勤めとしての勤行に参加するのは初めての経験。5人の僧侶による、たゆたう様な、時に激しく高揚する読経に、すこし敬虔な気持ちになって手を合わせた。
【1月9日】
・今日も快晴。今回の山行は、当てたね!
・朝食前に朝の勤行。信仰心に欠ける私は欠席して、一人、ご来光を見に外へ出る。
・春と秋のお彼岸の中日には、富士山頂から陽が登り、その陽光が随身門を通って本社の七面大明神に降り注ぐのだそう。僧侶は、その現象を仏様のお力のように語ってくれたが、そうではなくて、そうなるように伽藍配置を設計したのだ。ピラミッドやインカの神殿もそうであるように・・・。
・敬慎院から上は、普通の登山道。登るにつれ、東面の「ナナイタガレ」と称される大崩落地のヘリを歩くようになる。ギリギリまで近づき下を覗く。崩壊は進行中であった。
・七面山山頂は平坦地であるが全く展望なし。でも、金属製の立派な山岳同定盤が設置されていた。
・更に25分ほど南下して「希望峰」という1980mのピークへ。
・西側が開けており、南アルプスのキラ星のごときスターたちが一望出来る。
・北岳から始まる白嶺三山〜塩見岳〜荒川三山〜聖岳・・・・、真っ白なベールを被ったスター達! 11月末から、静岡県と山梨県の県境付近の山梨100名山をやってきたが、いつも、厚く雲を被って見えなかった。
・大展望を満喫して下山開始。
・翌10日からは、更に気温が低くなり稜線は風雪との予報。最高のお天気の2日間を当てられたのは、ひょっとして、信仰心の厚い友人への仏様のご加護?
こんばんは。
新年に相応しい、格調高い写真と文章に心打たれました。富士山を見下ろす感のあるこの山、すごく惹きつけられています。
新年度より勤務形態が変わりそうで、なかなか長躯遠征は難しそうな按配ですが、無理せずに10年計画で彷徨いたいと思っています^^
sekitoriさん、おはようございます。
年末年始にかけての荒天は、たくさんの遭難者を出しましたね。昨日のニュースでは、剣岳の遭難者捜索はひとまず打ち切るとの事でした。
事前準備にかけた労力や、やっと取れた時間など、設備投資にかけたものが大きければ大きいほど、中止決断が難しくなるのは人間のもつ弱みですが、私は、どうも、それだけではないような気がしています。
七面山から見た雲海の富士・・・、
蒼穹にそびえる白き峰の連なり・・・、
その姿を見ているうちに、手招きされているような感覚に陥りました。
目的とする山に想いを巡らせて、あれこれ準備をしているうちに、いつしか、その魅力に支配されて客観的な危険への警鐘が聞こえなくなってしまう、あるいは、それらを非常に軽く捉えてしまう、そんな、心理状態に陥ってしまうのではないかと・・・。
私自身も多分にその傾向がありますので、天気予報やこれまでの記録にできる限り目を通し、危険な誘いを振り切れるように努力しています。
さて、七面山に戻りましょう。
誰でも登れる山で、富士山の展望は見事! sekitoriさんのおっしゃるとおり、{見下ろす」ような感覚です。さすが、プロのカメラマン!
雲海に覆われていない時は、敬慎院前の展望台(その名も富士山礼拝所)から、麓の山々や富士川流域の眺め、遠く秩父連山まで見渡せます。交通の便が比較的良いことも魅力でしょう。
どうぞ、いつの日かいらしてください。
お仕事の勤務形態が変わるとの事。拘束日が多くなるということでしょうか。
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