武尊山(花咲〜不動岩・旭小屋) ゴ・ドーハンの山旅 普寛行者の足跡を訪ねて
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 1,584m
- 下り
- 1,389m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・オグナスキー場最上部のリフト近くに熊がいました。 |
写真
感想
・折角の4連休でしたが、首痛で中2日も休養してしまいました。最終日は少し良くなったので、武尊山に登ることにしました。沢やスノーシューを含めて4,5回は登っていますが、御嶽信仰を意識して登るのはもちろん初めて、不動岩や川場尾根も初めてだったので、馴染みの山でも新鮮でした。登りがゲレンデ、下りが岩場と好対照なコースです。スキー場の上部で目前を熊さんが軽快に横切っていきました。
・普寛行者が開いた花咲口がどこなのか、また、スキー場も開発されているので往時のルートも残ってうなさそうですが、とにかくスタート地点は花咲からと決めました。初めは行者の分骨があるという法称寺にと思いましたが、地図にも現地にも案内がなく、地元の方に尋ねると、今はすでに廃寺になり普通の民家になっていると教えられたので、花咲の武尊神社をスタート地点としました。
・スキー場からの登山道がわからず、ゲレンデの作業道を行きましたが、その御蔭で情報を持っていなかった普寛様に会えて、嬉しい誤算でした。会いたかったスキー場上の普寛様は厳しい修験の行者という雰囲気ではなく、とても優しい笑顔で迎えてくれました。
・絶景の展望は望めませんでしたが、日本武尊像や不動岩周辺の鎖場も緊張しながらも楽しむことができ、今回も充実した山旅ができました。ちなみに旭小屋の近くには、70年代まで心明の弟子の行者さんが住んでいたそうです。
・今回改めて疑問に残ったのは、どうして普寛行者の開山は前武尊までだったかということです。すぐ近くにまだあの峰々があったら、自然に行ってしまいそうなものですが・・・そのあたりの事情は中山郁氏の論文に語られているのかなぁ。
godohanさん、こんばんは!
レコの完成を心待ちにしておりました。山行と記録お疲れ様でした!私も勉強中のルートでしたので非常に興味深いです。また、中山郁先生の文献は私も読んでおりますが、土地勘が無いので「花咲口ってどこ?」からでした(笑)
十二山大社の普寛様も示しているとおり、その辺りなのかなと思いましたが、法称寺も気になるところですね。やはり何度か足を運び、麓から探検しないと古道は分からないのかもしれませんね。
さて、普寛行者の前武尊についての疑問ですが、その疑問こそがまさしく開山と開闢の違いとなります。単に最高峰を目指し道を拓く行為である開山に対して、普寛様を祖とする御嶽教における開闢には、神降ろしの秘術である「御座」が関わっております。武尊山においては前武尊で「御座」が行われ、武尊山大権現様が来臨されたと解釈することができるのかなと思います。そして「御座」を行う場所自体も、神様からの託宣を受けるわけですので、最高峰や最奥部とかはあまり関係が無いようです。このことは御嶽山における王滝頂上、上州諏訪山と三笠山、秩父御岳山と意波羅山も同様に指摘できるのかもしれません。
また、実際に本家本元の木曽御嶽山においては「御座」ができずに一度は開闢に失敗し、敗退しているようです。このことからも分かる通り「御座」によって、新たな宗教的世界を完成させることこそが開闢となります。これは最初に御嶽山を開山した覚明行者と、開闢した普寛行者の違いと理解してもよろしいのではないでしょうか。
それにしても、熊とは出会い頭の遭遇とならず良かったですね。ドーハン君の数珠が結界となって熊を退けて下さったのかもしれませね!チネリ君も大活躍のロングルートお疲れ様でした。
montblanc55 さん こんばんは。
コメントというか、御教示ありがとうごうざいました。
開山と開闢、特に「御座」のご説明、目から鱗です。簡潔にしかもとてもわかりやすく教えて頂き、やはりmontblanc55 さんは只者ではありませんね。しかもすでに中山氏の論文も読んでおられるとは、もしかしてその筋のお方ですかねえ。私などはただ単純なだけなので、どうしても高い方、高い方へと目がいってしまいます。これからも小生の「先達」宜しくお願いします。
ドーハンの数珠の件も感激で涙が落ちそうでした。本当にありがとうございます。
godohan
追伸 次はいよいよ本家本元の木曽御嶽山を考えています。
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