会えるかな?まるごとムササビ観察会@高尾山
- GPS
- 09:00
- 距離
- 8.6km
- 登り
- 503m
- 下り
- 494m
コースタイム
<むささび観察会>
ビジターセンター集合13:50−座学14:00/15:10−山頂出発15:30−食痕など探しながら3号路を下山−薬王院16:25−巣穴の位置確認後、各自食事。日没後出巣待ち〜18:00頃−木や空にムササビを探しながら1号路を下山−高尾山口解散19:40
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<道の状況> ほとんど下を向かなくても歩けるほど、危険箇所はありません。 稲荷山コースは6号路への分岐〜5号路出合の間で泥濘あり。ぐちゃぐちゃというよりは粘土状で滑り易い。 1号路は金比羅台下の沢のカーブが凍結しやすいので、ナイトハイク時注意。 <むささび観察会について> ビジターセンター主催の自然講座。参加費無料、但し保険料100円。 事前に往復はがきで申し込みが必要(応募者多数の場合抽選) http://www2.ocn.ne.jp/~takao-vc/05event/0501event.html 当日参加者21名+講師1名+スタッフ3名 |
写真
感想
去年の12月、ダイヤモンド富士を見に行こうかと高尾山関連のサイトをいろいろ見ていたところ、高尾山頂にあるビジターセンターのサイトに「ムササビ観察会」参加者募集の記事を発見しました。
これは面白そう〜と思って、応募期日を見ると何と翌日。
急いで往復はがきを買いに行き、締め切り当日に渋沢駅の大倉行きのバス停近くのポストから投函しました。
近年大人気の高尾山。その高尾でこんな面白イベントがあっては相当競争倍率が高いに違いないと、半分だめもとに思っていたのですが、暮れ直前になって参加通知のはがきが戻ってきました。
寒い時期であまり応募者がいなかったのかも?何にせよラッキーです♪
同行者はまたもやお義母さん。最近高尾方面はいつも二人三脚です。
実は当選するかどうかわからなかったので、ヨメ独断での応募でした。お正月に参加を打診したところ、行く!とのことだったので、ほっ。
もちろん一人でも参加するつもりでしたけどね。
当日の集合場所は高尾ビジターセンター、つまりは高尾山頂です。
帰路つまりムササビ観察は1号路を利用するとのことだったので、残りのコースのうち、まだ行ったことのない稲荷山コースで山頂を目指すことにしました。
これが大正解!
緑が懐かしいこの時期、稲荷山コースは照葉樹&針葉樹で緑がいっぱい。
今が冬だってことを忘れてしまうほどです。
尾根コースですが、ほとんど展望はなし。でも冬のおかげで木々の隙間からの見晴しがちらほらあります。
階段が多いと読んでいたけど、段差も低くえぐれもないので全く苦にならず。こんなの階段って言わないよ〜。
あと尾根に上がってからは5号路までほぼゆるゆるなので、超初心者でもラクラク登れると思います。
東尾根だからお日さまも終始当たり、ぽかぽか陽だまりハイクを堪能できました。
これは冬には最適なコースですね。うん、冬に緑が恋しくなったときにはまたここに来ようっと。
稲荷山の展望台でランチをして、5号路出合に出たのが13時。
集合時間の13時50分まで間があるので、もみじ台巻道にシモバシラを見に行きました。
12月に陣馬で見たものよりも大分小さかったけど、まだ見られてよかったです。
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今回のムササビ観察会はオトナ専用。
まずは室内で講師の方がスライドでムササビの生態について解説、食痕の実物(葉やつぼみ)などを見せてくれました。
その後、巣を探したり、食痕や足場に使われてささくれた木などのフィールドサインを見つけたりしながら3号路を下り、出巣が見やすいポイントである薬王院境内へ。
ちなみに餌の少ないこの時期、ムササビは照葉樹の葉を主な餌の1つにしているため、食痕を見つけるには照葉樹林を捜すといいそうですよ。
薬王院境内で巣穴の位置を確認したあと、ムササビの出巣時間までは各自用意した食べ物で夕食タイム。
と、ここで私、うどんセットを用意してきてしまったのです…。
前日にセンターに確認の電話を入れたとき、夕食時間はどのくらい取っているのか聞いたのですが、そのときの答えが「約1時間です」。
それなら十分時間があるし、寒い中暖かいものがいいよね!と思っての策だったのですが、実際に当日教えられたスケジュールでは30分もない!
「わーうどん持って来ちゃった…」と言った私に、スタッフさん「茹でるんですか?(笑)」
他の参加者の方にも大笑いされてしまいましたorz
結局観察開始までに無事作って食べることが出来ましたが、食べている間にムササビ飛んじゃったらどうしようとひやひやしました。
一応時間短縮を考えてサーモスにお湯を入れてきて、材料に火を通してきて本当に良かった…。
さて、日没後30分くらい経った頃からいよいよムササビの観察です。
講師の方とスタッフさんたちが、赤い光が出るようにした懐中電灯で巣穴のあたりを照らしてくれます。
風も少し出てきてどんどん気温の下がる中、1時間くらい粘ったのですが。
結局見ることは出来ませんでしたTT
1度、飛翔はあったらしいのです。
みんなが注目していた巣穴ではなく、鐘撞堂からの飛翔。
実際に見ることが出来たのは数人だけでした。
見ることの出来た幸運な人たちは「流れ星みたいだった」と言っていましたが、不意打ちで飛ぶところも流れ星に似てますね〜。
日没後1時間以上経つとほぼ出巣飛翔の可能性はなくなるとのことで(もう既に出てしまったか、その日はその巣穴にいなかったか)、今度は歩きながらのムササビ探し。1号路を下ります。
でもこの日はそれも空振り。飛翔前の鳴き声や、食事の音も聞けませんでした。
そんなわけで実際にはムササビの影すらつかめませんでしたが、ムササビ観察ポイントや観察時の着目点や注意点など、いろいろと勉強になりました。
実際に実地で教えてもらえたのが本当によかった。
全員のライトを完全に消して、それでも街の明かりでうっすら明るい高尾の森。
これが今のムササビや森の動物たちの見ている森です、という説明には何か考えさせられるものがありました。
おかげで今度は自分でも探せそうな気がします。
といっても夜一人で歩くのはやっぱりちょっと怖いので、また誰かと行こうっと。
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<おまけ・今回教わったムササビ観察のコツ>
1.ムササビの生息環境に適したところを探す
・樹洞が出来るような、ある程度太い木がある。
・冬にも餌になる常緑樹がある。
・餌場と巣のある木が森でつながっている。どちらか片方だけではダメ。
2.明るいうちに必ず下見をする
・観察ポイント(巣穴やフィールドサイン※)を探しておく。
・暗いところで危険のないよう、自分の足場や注意箇所も確認しておく。
※巣穴
・樹洞:枝が落ちた跡が腐り、穴があいたもの
・キツツキなどが開けた穴:これをベースに自分で齧って大きくする。自分で穴を開けることは出来ない。
・ニンゲンの仕掛けた巣箱(ムササビ用、鳥用)
※ムササビの巣穴かどうかの見分け方
・穴の直径が8cm(こぶし大)以上ある
・入口に引っかいたような傷跡がある
→高確率でムササビの巣になっている
注:ムササビは1匹が2−3つの巣穴を持つため、その穴にその日いるとは限らない。
※ムササビ不動産◎良物件
・樹洞は下向きがGOOD:入りにくいが、雨なども吹きこみにくい。
・餌場が近い:神社・寺などは、えさになる花や実のなる木が多い。
・針葉樹は幹を辿るだけでも飛び立てる、広葉樹は枝先まで行かないと飛べない。
※フィールドサイン(生息痕跡) これらが多くあるところはムササビ出現ポイント
・食痕:左右対称にかじられた照葉樹の葉(2つ折にして食べるため)。
側枝や芽のない剪定されたように尖った木の枝、特に桜の咲く前の花芽がお気に入り。
中身のなくなったツバキのつぼみなど。
・糞:正露丸そっくりのサイズと色。
・ささくれた木の幹:飛翔に使う木や餌場の木は始終つかまるため、爪跡で幹がささくれ立っている。
・ある程度の高さで不自然に樹皮が裂けたスギ:細く裂いたスギの樹皮を巣穴の中に敷くため。熊や鹿もスギの樹皮を裂くが、高さで区別できる。
・不自然に剪定されたように枝先がなくなっている木:餌場になっている可能性大。
・木造建物の壁などの引っかき傷:軒の羽目板の割れ目や穴に営巣しているかも。
3.出巣・飛翔を見るコツ
日没から30分〜1時間の間に出ることが多い。
1度目の顔出しで巣を出ることは少なく、何度か顔を出してから本格的に這い出てくる。その後幹を駆け上り、梢から飛翔。
4.巣以外の場所で見つけるコツ
明るいうちに見つけておいたポイントで待つ。
探すときは幹→梢→木の中(枝の間)の順でライトを当てていく。
音を聞く
・飛翔直前にはグルグルグルと低い声で鳴く(何故鳴くかは不明)この声がしたら、梢の先を探す。
・餌を食べる音や、枝を折る音に注意。
5.観察するときの注意
ライトの光を直接ムササビや巣穴に当てない。
中心(最も明るいところ)をずらし、周辺光を当てるようにする。周辺光でも十分目が光るのが観察できる。
光源は目に優しい赤い光で。(赤セロファンをかぶせたり、カバーを赤く塗る)
匂いはあまり気にしなくていい。
高さのアドバンテージがあるためか、木のすぐ近くにいてもあまり逃げない。
6.観察の適期
一年を通して見られるが、木の葉が落ちて見通しがよく、かつ繁殖期で行動が活発になる12月が最適期といわれる。特にオスの動きが活発になり、日没前から出てくることも。
なお繁殖期は年に2回、12月と6月。
poniさん
今回見られなくて残念でした。
少し前テレビで放映していましたね
夜の薬王院境内でムササビを観察していました。
あっという間の飛翔でした
昔々、雪の締まった3月の満月の夜
山に入って、木の枝で丸くなってるムササビを
見たことがありますが
クリットしたお目々が印象に残っています
コメントありがとうございます
薬王院の境内は日本のムササビ観察、いえ動物観察会の発祥地なんだそうです。
テレビ取材の時は結構飛んだみたいで、ムササビもテレビ出演で大サービスだったのでしょうか
満月とムササビ、幻想的でいいですね!
私は日中に御岳山の参道で、巣箱から顔を覗かせたのを見たことがあります
今回は飛ぶところが見たかったのですが…自然相手ですから仕方ないですね
poniさん、こんにちは!
観察会楽しそうですね。山の楽しみ方もいろいろあるんですね。
ところで。なんとなんと
同時刻くらいにもみじ台巻道歩いて霜柱見ていました。
この日に限って詳しく時間を見ていなったな〜
(もうちょっと早い時間だったかなぁ…)
お天気も良くて山歩き日和でしたね
コメントありがとうございます
本当だ、ニアミスですね!
ひょっとしたらすれ違っていたかも?
ホント、富士山も見えていい登山日和でしたね。
こんなに天気いいなら、もう少し早くから行ってもよかったなーと思いました
むささび観察会、イベントそのものもとてもよかったのですが、集合場所に行くのに登山するっていうのも斬新でおもしろかったです
せっかくのむささび観察会、見れなくて残念でしたね。
僕の近所(東京の田舎)にもむささびが生息していて
兄が捕まえた事があります!(大昔ですが)
先日も裏山のサカキの実を食べに来ていました。
びわの実がなってもハクビシンと争うように食べてしまいますが
かわいいので許します。
かわいいですが泣き声は恐ろしいですね。
御岳山でも観察会があるようですが
見られるといいですね。
お邪魔しました。
こちらこそ初めまして。
コメントありがとうございます
ムササビは意外と身近な動物なのですね。
高尾山でも、薬王院の境内はニンゲンがたくさん食べ物になる木を植えているから生息場所として適しているのだそうです。
また東京は大都会のすぐ近くに自然の多く残る、世界でも珍しい都市だとも言っていました
それにしてもhiyotsukoさんはしょっちゅうムササビを見ていらっしゃるんですね〜うらやましいです。
鳴き声は録音されたものを聞きましたが、確かに知らないでいきなり夜に聞いたら、もっと大きい動物かと思うかも
御岳山では昼間にムササビを見ましたが、夜の観察会もやはりされているのですね。
チェックしてみます!
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