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Yamareco

記録ID: 26271
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
十和田湖・八甲田

八甲田山(東青森駅―八甲田山―谷地温泉)

1994年07月23日(土) 〜 1994年07月24日(日)
 - 拍手
GPS
27:58
距離
36.8km
登り
2,570m
下り
1,810m

コースタイム

7/23  5:20東青森駅―幸畑―田茂木野―小峠―大峠―11:00馬立場11:30―田代温泉付近―14:00赤倉岳―15:40大岳―16:30仙人岱小屋

7/24 仙人岱小屋4:00-4:40大岳5:00-5:30仙人岱小屋6:00-小岳―7:50高田大岳8:10-9:00谷地温泉
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車
滞在していた札幌から夜行急行「はまなす」で早朝青森につき各駅に乗り継いだ。
下山口からは酸ヶ湯経由青森駅行きのバスに乗った。
コース状況/
危険箇所等
随分前の記録なので、ご留意ください。

東青森の駅から歩いて八甲田山に登った。車道はひたすら長かったが、それほど車の通りも多くなく、不快ではなかった。田代温泉近くの赤倉岳登山口からの道はヤブもあり、赤倉岳手前の遊歩道に出たときにはびしょぬれになってしまった。現在通行できるのかどうかは全く不明。

仙人岱にはおいしい清水が湧いていて、小屋もしっかりしていたが、小屋にはネズミがいたのか、夜中にカタカタと音がして、ヘッドランプを向けるとおさまる、ということが何回かありました。

高田大岳の道も歩かれておらず、朝露でびしょぬれになって谷地温泉に下りついた。谷地温泉は私が行った中ではもっとも風情のある温泉の一つでした。
不粋な東青森駅の駅舎。現在は建て替わっているようです。
2008年12月21日 22:36撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
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12/21 22:36
不粋な東青森駅の駅舎。現在は建て替わっているようです。
地元の画家による八甲田山の画集。表紙は東青森駅付近からの八甲田山。
by  HP oj7400, HP
地元の画家による八甲田山の画集。表紙は東青森駅付近からの八甲田山。
幸畑の陸軍墓地。ここに雪中行軍の犠牲者199人が埋葬されている。墓には階級により差があり、士官の墓は写真にある兵卒や下士官の墓より立派になっている。
2008年12月21日 22:40撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
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12/21 22:40
幸畑の陸軍墓地。ここに雪中行軍の犠牲者199人が埋葬されている。墓には階級により差があり、士官の墓は写真にある兵卒や下士官の墓より立派になっている。
登りの途中、大峠付近?から見る八甲田連峰。右手に田茂萢岳、中央に赤倉岳、左手に薄く高田大岳と雛岳。
2008年12月21日 22:41撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
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12/21 22:41
登りの途中、大峠付近?から見る八甲田連峰。右手に田茂萢岳、中央に赤倉岳、左手に薄く高田大岳と雛岳。
標高1300m付近から望む赤倉岳
2008年12月21日 22:42撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:42
標高1300m付近から望む赤倉岳
大岳付近から望む高田大岳(右)と雛岳。
2008年12月21日 22:42撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:42
大岳付近から望む高田大岳(右)と雛岳。
仙人岱の水場。おいしい清水です。
2008年12月21日 22:43撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
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12/21 22:43
仙人岱の水場。おいしい清水です。
八甲田の最高峰、大岳の朝焼け。火口周回の途中から最高点を望む。
2008年12月21日 22:44撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:44
八甲田の最高峰、大岳の朝焼け。火口周回の途中から最高点を望む。
仙人岱から小岳を望む。
2008年12月21日 22:45撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:45
仙人岱から小岳を望む。
高田大岳から望む南八甲田。
2008年12月21日 22:44撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:44
高田大岳から望む南八甲田。
高田大岳から振り返る大岳。火口がよく分かる。
2008年12月21日 22:45撮影 by  EPSON scanner, SEIKO EPSON CORP.
12/21 22:45
高田大岳から振り返る大岳。火口がよく分かる。
上空から見た雪の八甲田山(中央が高田大岳、その右下が大岳)。2008年12月撮影。
上空から見た雪の八甲田山(中央が高田大岳、その右下が大岳)。2008年12月撮影。

感想

東北の名山めぐりをしようと思い、そのスタートに選んだのが八甲田山。どうせ登るなら明治の昔、青森第五連隊が遭難したルート(田茂木野―小峠ー大峠ー按ノ木森ー田代温泉)に近い道を、と思って東青森駅から歩きました。後から分かったのですが、青森第五連隊の駐屯地は東青森駅のすぐ近く(現在の青森県立青森高校)でしたから、スタート地点もほぼ同じだったといえると思います。幸畑の陸軍墓地で遭難者の冥福を祈り、途中の八甲田神社にもお参りして、20km近い車道を延々と歩いて遭難地点を通過。連隊の宿泊予定地だった田代温泉の近くからようやく山にかかりました。

八甲田温泉近くから赤倉岳へのルートは私が登った当時も荒れていましたが、最近の記録は見当たらないようなので(冬にスキーで滑る人は多いようですが)、今は本格的な藪こぎの覚悟がなければ登れないかもしれません。

ロープウェイと仙人岱を結ぶメインコース以外の道が荒れ気味なことを除けば、山自体は特に問題なかったのですが、仙人岱の小屋では24度までしか気温の下がらない寝苦しい夜だった上に、夜間に不審な物音がして、熱心に遭難者の冥福を祈ったのが逆効果で霊でも連れてきてしまったかと思いました。最後のピーク高田大岳の山頂につくほんの数歩手前のところで、10年も履いていたハイキングシューズの踵がバカっと外れたのも何か不思議な感じでした。

決して高いわけではなく、真夏に登るにはあまり快適とはいえない八甲田ですが、長い裾野歩きの末に登ったせいか、昔見た八甲田山の映画の印象があまりに強かったせいか、私にとっては忘れられない山になりました。その映画、最近見直したのですがやはりいい映画ですね(動画を貼り付けておきました)。あれを見てしまったら、八甲田に登るのに、バスとロープウェーで簡単に、というのは申し訳ないような気がしてしまいます。八甲田と岩木山に関しては、深田久弥の「陸奥山水記」(『わが山々』所収)も、昭和の初めのこのあたりの山の雰囲気がよくわかってお勧めです。

谷地温泉のお風呂の鄙びた風情と爽快さは忘れられません。その日は青森で新しくトレッキングシューズを買って弘前に向かい、夕方岩木山に登って避難小屋に泊まりました。(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-26272.html) をご参照ください。



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コメント

麓から歩いて登る
麓から歩いて登る、これいいですね。山頂近くまで車の道があるような山はかわいそうですが、歴史的な登山道が残されているなら、昔を想像しながら時間かけて登るこの方法は良いです。いそいそとピークハンターしても記憶からこぼれてしまう。結果ではなく過程に意味があると僕も思います。

今、青森近くに住んでいるので、いつか行軍コースを第五連隊から歩いてみたいと思っていたのです。

今後もtanno1967 さんの記録を楽しみにしています。
2009/8/31 14:00
コメントありがとうございます!
Yoneyamaさんは、北大時代のお仲間と皆さんでバリバリ登られているのですね。羨ましい限りです!記録を拝見して、八甲田山に登るにも色々なルートがあるものだな、と感心しました。

私は岩も沢もほとんどやらず、大抵が登山道を登るだけですが、それでもそれなりに苦労した山は心に残るもので、麓から登った山はみな宝物です。

八甲田の峰々は、大きさも、各ピークの「独立の度合い」も、なんとなく鹿児島の霧島山に似ているような気が自分ではしています。(火口だけは小さめですが)そういえば陸奥湾、下北・津軽半島との位置関係も何か錦江湾、薩摩・大隅半島との関係と似ているような。。。

また機会があれば、仙人岱の清水も飲みたいし、南八甲田にも行ってみたいです。
2009/9/2 22:33
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