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Yamareco

記録ID: 262902
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山滑走
日高山脈

日高西縁・ヲパケシウシベ岳

2013年01月20日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.2km
登り
1,032m
下り
1,025m

コースタイム

豊糠パンケイワナイ川林道Co210除雪終点出発(8:40)→頂上(13:30)→帰着(15:50)
天候 ハレ時々くもり
過去天気図(気象庁) 2013年01月の天気図
アクセス
沙流川沿いから見える糠平山の山塊。
その前衛に鋭鋒2ツあり。
左、シキシャナイ岳、右、ヲパケシウシベ岳。
2013年01月20日 07:53撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 7:53
沙流川沿いから見える糠平山の山塊。
その前衛に鋭鋒2ツあり。
左、シキシャナイ岳、右、ヲパケシウシベ岳。
近くの沙流川沿いから。
右、ヲパケシウシベ岳の頂上近くから「く」の字に流下する「オハイウンベ沢」の源頭部を滑降。
2013年01月20日 08:06撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
1/20 8:06
近くの沙流川沿いから。
右、ヲパケシウシベ岳の頂上近くから「く」の字に流下する「オハイウンベ沢」の源頭部を滑降。
パンケイワナイ川林道をラッセル。
前方にヲパケシウシベ岳の頂上が見える。
2013年01月20日 20:19撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
1/20 20:19
パンケイワナイ川林道をラッセル。
前方にヲパケシウシベ岳の頂上が見える。
部分的に結氷した沢中をすすむ。
チャートの転石が多かった。
2013年01月20日 20:27撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 20:27
部分的に結氷した沢中をすすむ。
チャートの転石が多かった。
沢から尾根へ取付いた付近はトドマツの人工林。
最近手入れされた痕跡はない。
2013年01月20日 10:41撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 10:41
沢から尾根へ取付いた付近はトドマツの人工林。
最近手入れされた痕跡はない。
尾根へ
2013年01月20日 12:29撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 12:29
尾根へ
遠くポロシリの前山、ヌカンライ岳が見える。
2013年01月20日 12:44撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 12:44
遠くポロシリの前山、ヌカンライ岳が見える。
尾根の滑降が面白い辺り
2013年01月20日 12:44撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
1/20 12:44
尾根の滑降が面白い辺り
ガンケ山(貫気別)〜リビラのあたり
2013年01月20日 12:45撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 12:45
ガンケ山(貫気別)〜リビラのあたり
もう少しで頂上
2013年01月20日 12:55撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 12:55
もう少しで頂上
頂上は雪屁の上
2013年01月20日 13:28撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 13:28
頂上は雪屁の上
頂稜の斜め雪屁と豊糠集落の牧場を見下ろす
2013年01月20日 20:26撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 20:26
頂稜の斜め雪屁と豊糠集落の牧場を見下ろす
樹間にシキシャナイ岳のトンガリ
2013年01月20日 13:41撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 13:41
樹間にシキシャナイ岳のトンガリ
滑り始めは細カンバが無数に立つ
2013年01月20日 13:48撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 13:48
滑り始めは細カンバが無数に立つ
沢沿い斜面を滑降
2013年01月20日 13:54撮影 by  TG-625 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1/20 13:54
沢沿い斜面を滑降

感想

 日高の沙流川沿いを溯り、山間部にはいると、まず2ツの鋭峰が目に飛び込んでくる。標高は1000mを少し越えるくらいで大したことはない。やや奥の、より尖ったほうがシキシャナイ岳(1058m)、その右横でおもいっきり両翼をひろげ、質感あるほうが、標高1094mの無名峰である。
 アイヌのふるさとからこんなに目立つ山なのに、名前のない訳がない、と思い調べてみたところ、松浦武四郎の当時のスケッチに「ヲパケシウシベ岳」と記載されえいることがわかった。詳しくは、あまいものこさんの山名考、http://amaimonoko.at-ninja.jp/h-mtdata/hidaka/sikisyanay.htm へ。
 この数年、日高周縁のマイナーピークに惹かれはじめた私としては、ぜひ登ってみたい対象のひとつになった。もちろん、夏道もなければ遡行意欲をかきたてる沢もない。満足に登るとしたら積雪期しかない。その気になって正面からやまを眺めてみると、気になったのが頂上直下から流下する沢型に浮かびあがる「く」の字のシュートである。あそこをスキーで滑ったら面白そうだ、という訳で、この日決行に移す。登りは正面に向かって右側の尾根(南西尾根)。取付きは沙流川の一大支流、糠平川の最奥集落、豊糠からパンケイワナイ川を溯る。うまい具合に林道からアプローチ可能だ。
 1月20日冬型。寒気緩む。朝−8℃。鹿のトレースを追うように林道を進む。ラッセルはスキーでくるぶし〜脛まで。沢が狭まり砂防ダムが出てくると、林道は不明瞭になり、部分結氷した沢中を行く。倒木が邪魔だが、冬の沢遡行は嫌いではない。Co330からしばらく手入れされていないトドマツの人工林の斜面に取付く。尾根上に出ると疎林となり、適度に緩いが、障害物多く、スキーにあまりお勧めではない。クラストした雪面のうえに載った新雪は気温の上昇とともに腐りはじめ、パウダーは期待できなくなった。
 頂上は斜め雪屁の上。横から見ると台形の奥にある。シキシャナイのようにどこから見ても鋭鋒ではない。頂稜の豊糠側はかなりの斜度で切れ落ち、背後に豊糠の牧場が見渡せる。遠くまで視界は利かなかったが、ポロシリの前山までは見えた。ヌカンライだろうか。
 滑降は肩のカンバの疎林から始まる。小規模な表層雪崩を誘発しつつ、「く」の字の上半分を一気に滑り降りた。「く」の字中間付近から下の沢型はまだ完全に埋まりきっておらず、側面からの雪崩も警戒すべきで、滑降はそこで取りやめる。再びシールをつけて、登りの尾根へエスケープした。

 帰り道、沙流川沿いからもう一度ヲパケシウシベと正面の沢型を眺める。今は名もない山だが、オリジナルなライン取りで登り、滑ることもできて満足。

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コメント

マニアック過ぎます!
これって三角点名が「布部」ですよね。
山名があるとは知りませんでした。
まさに知る人ぞ知る山です。
シキシャナイの山頂から谷を挟んで眺めたのを記憶しています。
2013/1/21 20:04
訂正です
こんばんは、先のコメントで点名を布部と書きましたが「弓部」の間違いでした。
あまいものこさんのサイトを読んでいて気がつきました。

なぜかシキシャナイの頂上に弓部と書かれたピンクテープが下がっていて、初めは人の名前かと思っていましたが、のちに隣の三角点名だと分かりました。
2013/1/22 19:41
そそられますね
rasawさん こんにちは

シキシャナイのトガリ具合にもそそられますね。立ってみたくなりますね。カタ雪の頃狙ってます。

三角点に名前がついているのも面白いですね。
測量した人の名前でしょうか?
2013/1/23 8:44
ど変態級の山
saito1987 さん、こんばんは。
 
カタ雪の時ならば相応の装備が必要かと思いますが、今時期の深雪ならば、コルから先は根性あるのみの山で、とっても登り応えがありました。

弓部の名前の由来ですが、人名か地名からきているのかは残念ながら分かりません。

ヲパケシウシベ岳、この山名も覚えました。
時期をみて訪れてみたいと思います。
2013/1/23 19:29
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