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Yamareco

記録ID: 273401
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積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

厳冬期の☆御嶽山[富士見石まで]

2013年02月25日(月) [日帰り]
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hide227 その他1人
GPS
06:15
距離
9.8km
登り
1,034m
下り
1,029m

コースタイム

おんたけ2240スキー場9:00→10:25三笠山山頂駅10:50→10:55田ノ原登山口→
13:00富士見石13:15→14:15田ノ原登山口→14:25三笠山山頂駅14:55→
15:15おんたけ2240スキー場
天候 晴れ 強風
過去天気図(気象庁) 2013年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
R19元橋から県道256号線でおんたけ2240スキー場駐車場(無料)
除雪されているがタイヤチェーン又は冬用タイヤ必要
コース状況/
危険箇所等
ルート上には前日のトレースがほぼ消える程度の降雪
七合目付近まではワカン、以後はアイゼン必要
森林限界を越えるとクラストがあり滑落に注意が必要。また、強風時の転倒注意。
雪煙舞う御嶽山を背に
スキー場にて
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
2
3/1 12:25
雪煙舞う御嶽山を背に
スキー場にて
強風で雪煙が舞うゲレンデ
背景は中央アルプス
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
強風で雪煙が舞うゲレンデ
背景は中央アルプス
リフトの支柱で風を除け休息
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
リフトの支柱で風を除け休息
休息場所から
三笠山山頂駅方面
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
休息場所から
三笠山山頂駅方面
田ノ原登山口の鳥居
まだくぐれます
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
田ノ原登山口の鳥居
まだくぐれます
山頂付近は吹雪いています
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
山頂付近は吹雪いています
大江権現の鳥居はくぐれません
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
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大江権現の鳥居はくぐれません
富士見岩で記念ショット
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
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富士見岩で記念ショット
強風・時間切れで下山します
2013年03月01日 12:25撮影 by  COOLPIX S510 , NIKON
3/1 12:25
強風・時間切れで下山します
撮影機器:

感想

 自宅出発時は雲ひとつ無い快晴で、風もなく絶好の登山日和と思われましたが、
スキー場から望む御嶽山は雪煙が舞っており、最下部のリフトが動いているだけで
ゴンドラと上部リフトは強風のため運休でした。

 動いているリフトも滑走具を履いていないと乗せてもらえないとのことで、やむ
なくスキーコースを直登することにし、営業前のレストハウス入口で身支度を調え
出発しました。

 平日でほとんどスキーヤーのいないゲレンデを歩き始めましたが、コースを外れ
ると膝まで潜る斜面も圧雪車により固められたコース内は思いのほか歩き易いもの
でした。ただ、時折吹き下ろしてくる渦を巻いた強風は、立ち止まってやり過ごさ
なくてはならない程のものでした。それでも、振り返ると雪をいただいた中央アル
プスの連なりが良く見えて高度が増しているのを感じることができました。

 相方とは人工壁のクライミング等では何回もペアを組んでいますが、一緒の山行
は今回が初めてで、歩行ペースなどが分からず、初めは普段より少し遅めのペース
で登りました。冬山合宿では25kg以上を担いでグイグイ登ったと聞いていました
が、今日はどうも今ひとつ調子が出ないようでした。

 三笠山の山頂駅は、運休にもかかわらず開いていて、外は風が音をたてて吹いて
いますが、暖かいトイレとベンチのある風除室で休むことができました。そこで温
かい飲み物と行動食を補給し、アイゼンを装着しました。

 ゴンドラが動いていれば苦も無くここまで登ってこられたはずですが、温かい室
内を出て田ノ原に向かった時はすでに予定を2時間近くオーバーしていました。
でも、運休のお陰で帰りにはとっておきのご褒美が待っていることになりました。

 駅から田ノ原までは林道を少し下ります。登山口の鳥居は、頭を低くしないとく
ぐれないほど雪に埋まっていました。鳥居から御嶽山まで真っ直ぐに延びた登山道
は前日のものと思われるトレースがうっすら見え、多少靴が潜るほどの雪の状態で
した。遙拝所まで来ると雪が深くなり、ここでアイゼンを着けたままワカンを装着
しました。ワカン装着にもたもたしている間に相方は「先に行ってトレースつ
けとくね」と言って歩き始めました。「すまん。すまん。ありがとなぁ」と感謝。
トレースのお陰で大江権現の手前で追いつきました。ここの鳥居もすっかり雪に埋
もれ、もはやくぐることはできません。

 ここから傾斜が出てきていよいよ本格的な登りになりますが、真新しいトレース
が出現。どうやらテン泊した人が登ったようです。夏は灌木に覆われているこの辺
りもほとんど雪に埋もれて明るい雪原になっています。少し登るとテントが見え、
男性登山者が1名いました。トップを交代しながら更に登ると赤っぱげと呼ばれる少
し開けた場所に出ます。その少し上で男性登山者2名が休息していました。聞くと七
合目まで行ったが風が強くて引き返してきたとのことでした。
 その頃には、我々も時間的に登頂は無理だろうと思っており、13時を下山時刻と
決めていたので無理をせずに上を目指しました。七合目の金剛童子の祠がすぐ上に
見える頃には、斜面の雪が部分的にクラストしていましたが、アイゼンも着けてお
り歩行には支障ありませんでした。ただ、木製ワカンを着けていた相方のそれはブ
レードが曲がってしまいました。

 金剛童子の祠に着き高度計を見ると二人とも八合目より高い2500m以上を表示して
おりはてな?でした。スキー場で高度調整し、山頂駅でもこれほど誤差がなかった
のですが…。
 金剛童子でワカンを外しましたが、自分のアイゼンとワカンのベルトは同じ色の
ため、誤ってアイゼンの方を外してしまい、ここでももたついてしまいました。
 ワカンをストックと共にデポして、ここからはアイゼンとピッケルで登りました。
所々岩が顔を出しておりつまずきや滑落に注意して登ります。ほどなく八合目の石
室避難小屋に着きますが、入口は屋根の下まで雪に埋もれて中には入れません。こ
の時点で残り20分、もう少しでタイムリミットです。ここから更に傾斜がきつく
なり、堅い斜面かと思うと吹き溜まりなのか雪が深くワカンが欲しい程度の所も有
りで、結構しんどい登りでした。

 13時、ちょうど九合目との中間部にある富士見石まで来たところで時間切れです。
記念写真を撮り合ってから岩陰で風を除けながら休息します。温かい飲み物と軽い
食事を摂ってしばしホッとする時間でしたが、次第に雪煙と言うよりは雪となり、
時々視界が遮られるようになったので早々に下山することにしました。

 風も強く視界不良なので慎重に下ります。が、もうすぐ金剛童子の祠という所で
前を行く相方が前のめりに転倒、しかもピッケルが手から離れてしまいました。
幸い自然停止したので事なきを得ましたが、緊張が走りました。チョットした気の
緩みが命取りになります。

 デポしたワカンとストックを回収し、ここからはアイゼンとストックで下りました。
脛まで沈む雪で登って来たトレースも消えていましたが、下るにつれて視界も良く
なってきたので地形と方角を確かめながら無事に田ノ原まで下って来ました。ここ
から三笠山まで登り返せば山頂駅です。御嶽山から吹き下ろす風が三笠山にぶつか
り山腹の登山道では強風でした。

 山頂駅では装備をはずし、営業していないレストランに入ってしっかり休憩をと
りました。ルート上にこうした施設があるのは本当にありがたいです。

 さて、いよいよ本日のメインイベント?! ヒップソリによるスキー場直滑降です。
駅のすぐ下はかなりの急斜面ですが、ゲレンデには誰もいないので衝突の危険もなく、
思いっきり飛び出しました。いやぁ、楽しいのなんのって!ふたりとも雪まみれに
なりながら童心にかえって大はしゃぎしてしまいました。苦労して登ったスキー場
ですがソリのお陰でアッと言う間に下まで来てしまいました。途中で相方がピッケ
ルを落としましたが、パトロールのお兄さんが追いかけて届けてくれてメデタシ。
  
[今回の反省等]
 ・自分は田ノ原ルート3回目だったが、相方は初回。ルート等について事前に
  もっと打合せをすれば良かった。
 ・相方の体調がイマイチだったことに対応しきれていなかった。
 ・寒かったとはいえ口が渇く前に水分補給をすべきだった。
  行動食は随時摂取できた。
 ・アイゼンとワカンのベルトが同じで間違えた。
  (ワカンのベルト端末に着色して改善)
 ・ワカンの装着に不慣れでもたついた。
 ・ルートの状況による装備の選択は良かった。
 ・天候、時間を見極めて無理をせず途中下山できた。
 ・ヒップソリの楽しさを発見できた!

 なんだかんだいろいろありましたが、雪山の経験値も上がり、思いっきり楽しい
山行でした。

おしまい。

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