野麦峠 スキー場ノ頭〜境峠縦走〜本州分水嶺をいく〜


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 69m
- 下り
- 898m
コースタイム
天候 | 晴れ。風ほとんどなし。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
[復路]野麦峠スキー場P=奈川渡=松本IC=一宮御坂IC=御坂峠=富士吉田道の駅P |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況 ・スキー場ノ頭(・2123)は、日本山岳会が日本分水嶺を縦断したときに仮称として命名したものだが、われわれも便宜上この名称に従った。(添付の記録に”「スキー場の頭」は、われわれが勝手に名づけたものである”とある) http://www.jac.or.jp/info/100/bunsuirei/12tok/sib-12tok.html ・野麦峠スキー場のリフトはこのスキー場ノ頭の直下まで伸びており、スカイライナー(1600m)とスカイラビット(1060m)を1回ずつ使って到達できる。これで一気に700mの標高差を稼ぐことになる。 ・スキー場よりスカイライナーが900円(1回券)、スカイラビットが600円(1回券)で頂上まで1500円/人もかかるのでお金をきちんと用意しておくこと。(当初、2回なので300円/回X2=600円と理解していたが、前者は3回分、後者は2回分に相当するといわれた) ・スキー場の頭は、雪の深さが膝から腿くらい。スノーシューが必携だ。 ・頭より尾根は西に下りており、しばらくはスキーゲレンデを下る。 ・2030mのベロでゲレンデは左右に分かれるが左のゲレンデはそのままこれから歩いていく分水嶺の尾根上を行っている。 ・1990m付近で左のゲレンデから離れ、原生林の中をほぼ南に下る。疎林の中を自由に歩いて行けるすばらしい林だ。 ・1900m付近で尾根は南から南西に向きを変えるのでしっかり尾根上に乗ること。 ・1800m付近になると急に立木にテープが現れ始める。以降、散発的だがテープが出現する。気まぐれなので当てにはできない。 ・1650mのところでそのまま南に下る尾根にのってしまい、気が付くと目の前に浅い谷が合流しており、違う尾根に来てしまったことに気が付いた。 ・夏道であればフミアトの有無が確認できるが、すべて雪の上であるので地形で判断するしかない。(ナビは二人とも保有していない) ・小谷状を超えて右の尾根に登り返し・1605の尾根に乗った。 ・・1605を下った1570mの台地に送電線が通っておりその鉄塔がある。 ・1560mの台地の上にも2本目の高圧電線の鉄塔がある。よい目印だし、開けていて景色もよい。 ・稜線上のひとつひとつのコブを忠実にたどり林道の二又状の1500m付近に降り立つ。 ・いったん右に派生したコブをみながら林道を少しあるき、再度とどめをさすかのように1490mのコブに登り返し直角に左折して少しいくと下に林道が見えてくる。一番最後のコブは下の人口柵に阻まれるのでパスしてルンゼ状を下り境峠(□1486.4m)に踊り出た。 ・境峠は県道が走っており除雪されている。境川ぞいに北西に下り野麦峠スキー場の分岐で登山を終了した。 ■参考記録 Nomoshinさんの記録が参考になりました。ありがとうございました。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-101732.html ■周辺情報 ・野麦峠スキー場 http://gakutoresort.jp/index.html ・そばの里奈川 〒390-1611長野県松本市奈川1173-14 TEL:0263-79-2906 http://nagawa-sinko.jp/sobanosato/ 二八そばが美味い。 |
写真
感想
本州横断の山旅。
昨年6月にこの計画をしたが、いつも同行してくれるH2O氏の母君が足をくじいたということで急きょキャンセルになった。その後、再計画したが、今度はH2O氏ご本人が足の親指の大ケガをしてまたまたキャンセル、満を持しての3度目の正直となった。なんでも足の親指は、自宅の二段の階段で起きたのだから、平地にこそリスクは潜んでいるというべきだろうか。
H2O氏と野麦峠スキー場より鉢盛山を往復したのはもう一年も前になる。(2012.4)
(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-182952.html)
今回はその続きとなる。
短い区間なのだから、夏に行きましょう、いやいやヤブが厳しいのでは?でも日本山岳会は無雪期に行ってますよ、それはそうだが、積雪期の方が楽だし楽しいよ?などと話し合いながら、きょうの日を迎えた。
当初、境峠より登りリフトで下ることを考えたが、リフトで頂上まで行き下りをゆっくり楽しむプランとした。
クルマはスキー場の駐車場にとめ、下りたあと取りに行く。
スキーヤーやボーダーに交じり、ちと場違いなわれわれもリフトに乗って、ご機嫌なうちにあれよあれよという間に頂上に連れて行かれた。
リフトに乗ると風で指がジンジンしてきたが、それを吹き飛ばすくらいの大展望が広がっていた。歓声を上げるのはいつものことだ。ちなみにリフト代は1500円と目玉が飛び出すほど高い。
リフトを下り、先回の始点まで一旦下り”足跡をつなげた”。
スキー場の嬌声を背に、頭からはしばしゲレンデを歩く。すいておりスキーヤーやボーダーの邪魔になることはない。
1980m地点から未知の尾根にはいる。原始の林が広がっている。一生懸命、地図を読みながら方向を定めるが、「ヤブ山歩きも地図読みの時代じゃないよなぁ。スマホの時代だよなー」なんてぶつぶつ。
「いけね。高度計の標高を合わせてこなかった」というと、すかさずH2O氏から「えっ? なんで標高、合わせてこなかったんですか?困るな〜」とチャチャが入る。「あ、すんません、合わせました? いまナンメートルですか?」と訊くと、「いや、わたしは高度計自体もってません・・・」と。
おいおいという感じだ(笑)。
原始の林を楽しみながら歩き、順調に下っていったが、1640mからまっすぐ南下する小尾根は誘いこまれ、気がつくと目の前には沢が合流している。
右の小沢にはたくさんテープが打ってある。
このまま沢状を下り林道に出てしまおうかとも思ったが、H2O氏も稜線を行きたいということだったので、稜線を行こう!と右隣にある尾根の高まりまで登り返し、それに乗った。
2本の送電線の鉄塔はよい目印だし、快適な雪面だ。展望も広がっている。
このあたり、またまた、目印のテープがひょこひょこと顔を出すようになる。
最後はひとコブ超えて忠実に峠に飛び出した。陽光あふれる峠だ。H2O氏と握手。最後の最後まで雪がしっかりついていてかなり歩きやすかった。このコースはやはり積雪期のまさに今頃がベストシーズンだろう。
4月になると下部はササがでるし、時期が早いと軟雪に苦しめられる。
この場所が峠の貌(かお)をしているのは、ジオパーク的には境峠・神谷断層が通過しているからかなと思う。地球の歯ぎしりの接点の浸蝕が進み長い間に峠状になったのだろう。
ここを先人たちは交易のルートとして利用し、美濃と信濃の境界をなしたことからこの名前をつけた。
いにしえの峠道を多くの村人や行商人、そして伊豆の踊り子のような芸能集団も越えていったのではないか。
そんなふみあとが、この舗装道路の下に細々と隠されていることだろう。
長野県道(26号線奈川木祖線)を下り、野麦峠スキー場にあがっていく分岐にある「そばの里ながわ」で登山を終了した。
H2O氏の「ソバでも食っててください」に甘え、氏がクルマを取りにいってくれている間にソバを食した。
二八そば(80%がソバ粉、20%が小麦粉)で冷えていてなかなか美味い。
今年は例年の倍の積雪量だそうで3月末までリフトは動くんだそうだ。確かに年によっては早めに終了したこともあった。
野麦スキー場も経営が奈川村から民間の資本に変わり、増収策を図っているが、平日はまだかなりすいているという。
H2O氏が戻ってきたので帰路についた。
これで日本海は親不知から鉢盛山までがつながった。
まだ、夏道のない稜線が続いている。”いつこの先を踏破できるのだろうか?”などと思いながら諏訪SAにある風呂へと向かった。
junjapaさん、ご無沙汰しています。
最近は静岡百山にテーマをうつされているようにお見受けしていましたが、こちらの方もしっかり忘れてはいないぞ、という証ですね。
私の方もそろそろ動き出さないといけないですかね。まぁ、ぼちぼち行きたいと思います。
それにしても、わざわざ私のどうってことのない記録にまで言及して頂いて、ほんとに恐縮です。
junjapaさんの本州横断におつきあいしているH2O(別名:hank、半句)です。
私自身は別ルートで横断済みなのですが、おつきあいさせていただいてます。
今回の写真がアップされていないので、ご覧になりたい方は以下をご覧ください。
junjapaさんの記録は実に素晴らしいので私は写真のみです。
https://picasaweb.google.com/104996679031051398898/130303_
いつもありがとうございます。この山行の彩り・思い出がより鮮やかになりますね。写真はプロ写真家H2Oさんの腕が光っています。
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