櫛形山
- GPS
- 06:14
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 715m
- 下り
- 719m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
1年前は4度の手術で立つことが出来ず、ベットの上で動かない右足を見て「どうしてこんなことになったのか?」と答えのない問いを繰り返していた。3ヶ月経ち退院し、5ヶ月経ち杖無しで歩くことが出来た。「また山に戻ることが出来る」と期待してリハビリに励んできた。
足の違和感はなくならないけれど、力強く歩けるようになったので、見晴らし台からアヤメ平へ、そしてその先の裸山まで行こうと決意した。しかし、前日の準備は身が入らず、なんとなく登山を中止する理由を探している自分がいた。何度も歩いた山道だけど、正直言って怖くなっていた。当日目が覚めても昔のようなワクワク感が湧いてこない。でも、一歩を踏み出さないと何も始まらないと考え直し、支度を整えて家を出た。
車は伊奈ヶ湖を過ぎて林道を上り始める。一本道だと思っていたら分岐が現れて驚きながらも、以前に来た時の記憶が蘇る。そして、初めて通る道のようにとても長く感じ、「やっと」という感じで見晴らし台に着いた。
見晴らし台からは、富士山が見え、下界に雲海が広がっていた。「来てよかった」という思いと、山に登った先に見える北岳の姿に思いを馳せた。富士山と雲海に勇気を与えられて、恐怖感が薄らぎ期待感が膨らんできた。気持ちも高まってきて気持ち良く歩き始めることができた。
登り始めたが、やはり右足の不自由さは否めない。事故にならないように、急がず焦らず歩いて行こうと決めた。すぐに脹脛に張りを感じた。ゆっくり歩いていても、右足には疲労感がすぐに表れる。足首も動かしづらい。一歩一歩を慎重に運ぶ。
ペースは以前の半分くらいだろうか。ウチに帰ったらお楽しみのビールを飲もうと思いながら必死に歩いていた。しかし、トラバースの登山道を曲がる度に期待するもみじ平との分岐は見えてこない。「これほど遠かったのか、もう引き返そうか」と頭をよぎった。体力は想像以上に衰えていた。
見晴らし台を出発して90分、やっと分岐に着いた。ここまで来れば登りはあと少し。ザックを下ろして、どかっと座り込んだ。
再び歩き出したが、思ったほど容易ではなかった。それでも、登山道の勾配が緩んで来て、サルオガセを纏った木々が目立ってきた。アヤメ平に着いた。ゲートを開けて、夏なら花々が賑やかに咲き誇るが、枯れた物悲しいお花畑だった。
小休止して北岳の姿を求めて裸山へ向かった。櫛形山の原生林を南に進むと裸山まではすぐである。ピークからは西向きの灌木が伐採されていて、白峰三山の山容が目の前に広がっていた。街では見ることが出来ない光景に「山に戻って来た」と実感した。そして、時間が許すまで一人の時間を楽しんだ。
また、山登りを始めることが出来て嬉しかった。もう健脚コースは無理かも知れないが、稜線に登り威厳ある山稜を間近に望むことは出来るようなりたい。そのために、次の一歩を踏み出して行こう。
裸山からの眺望タイムラプス動画
https://acafe.msc.sony.jp/movie/detail/item/000037297412jO
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ゆっくり進んでくださいね
これからも応援しています^_^
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