ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 280249
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
八幡平・岩手山・秋田駒

岩手山 白き鬼ヶ城を行く

2013年03月24日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
14:50
距離
14.8km
登り
1,575m
下り
1,571m

コースタイム

04:50 御神坂登山口
05:20 白川沢右岸尾根取り付き(スキー場駐車場付近)
07:05 正徳沢左岸尾根取り付き(スキー場トップ付近)07:15発
09:00 鬼ヶ城稜線のほぼ西端直下 09:20発
13:30 鬼ヶ城分岐 13:45発
14:35 岩手山山頂
15:10 不動平 15:30発
18:55 御神坂登山口
天候 晴れ。昼過ぎの山頂部はかなり強風。
過去天気図(気象庁) 2013年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
御神坂駐車場は、相の沢キャンプ場と岩手高原スノーパークの中間にあります。標識が出ていないので分かり難いかもしれません。

駐車場までの通路でスタックしましたが、駐車場そのものの雪はだいぶ融けて複数台駐車できます。
コース状況/
危険箇所等
今回のルートは、御神坂登山口→県道→白川沢右岸尾根→正徳沢左岸尾根→鬼ヶ城→不動平→岩手山山頂→不動平→御神坂コース→御神坂登山口。上のルート図は大雑把です。

○白川沢右岸尾根と正徳沢左岸尾根のルートは、積雪期限定ルートです。締まり雪のほうが多かったですが、新雪が積もって足が潜る所も結構ありました。樹林帯なので、深く踏み抜くことも数回ありました。
○鬼ヶ城は岩稜帯で、幅が狭くなっている箇所や片側が崖や急斜面になっている箇所があります。北側には雪庇が断続して出来ています。妻ノ神沢と御神坂沢の最上部付近では、小さくはないギャップもあります。雪面は硬く締まっていました。また、新雪で隠れたクラックがありました。
○御神坂コースでも、岩場や片側が崖になっている箇所があります。時間帯(夕方)によりますが、腐った雪でズルズル滑りました。樹林帯では何度も踏み抜きました。
○登山ポストは、御神坂登山口にあります。御神坂駐車場のトイレは閉鎖中です。
○御神坂登山口に最寄りの温泉は、相の沢温泉お山の湯です。
御神坂(おみさか)登山口。
3
御神坂(おみさか)登山口。
県道を歩いた後、白川沢の右岸尾根すなわちスキー場の右(東)脇を進みます。
2
県道を歩いた後、白川沢の右岸尾根すなわちスキー場の右(東)脇を進みます。
雲が消え去って、鬼ヶ城の稜線が見えてきました。
3
雲が消え去って、鬼ヶ城の稜線が見えてきました。
スキー場にシュルント(クレバス)。
5
スキー場にシュルント(クレバス)。
見事なブナの森を進みます。
6
見事なブナの森を進みます。
雪庇を越えて、正徳沢の左岸尾根(スキー場のトップ付近)に取り付きます。
6
雪庇を越えて、正徳沢の左岸尾根(スキー場のトップ付近)に取り付きます。
鬼ヶ城の稜線に繋がる正徳沢左岸尾根。

この積雪期限定ルートは素晴らしい風景を有しているのに、ネット上ではなぜかその記録を見かけません。
24
鬼ヶ城の稜線に繋がる正徳沢左岸尾根。

この積雪期限定ルートは素晴らしい風景を有しているのに、ネット上ではなぜかその記録を見かけません。
雪庇が崩れています。
6
雪庇が崩れています。
振り返って。段々急登になります。

気持ちの良い尾根。
気持ちの良い大人の尾根。
下ネタではありません。
4
振り返って。段々急登になります。

気持ちの良い尾根。
気持ちの良い大人の尾根。
下ネタではありません。
霧氷が付いたダケカンバ。
13
霧氷が付いたダケカンバ。
鬼ヶ城が近くなってきました。
9
鬼ヶ城が近くなってきました。
少し進んで、アップで。
13
少し進んで、アップで。
三ッ石山。岩手山と縦走路で繋がっています。
4
三ッ石山。岩手山と縦走路で繋がっています。
霧氷。まだ春山という感じはしません。
15
霧氷。まだ春山という感じはしません。
鬼ヶ城の稜線に上がりました。来た道を振り返って。
4
鬼ヶ城の稜線に上がりました。来た道を振り返って。
黒倉山(画面真ん中)。
9
黒倉山(画面真ん中)。
屏風尾根と火口湖の御苗代湖(おなわしろこ)。
6
屏風尾根と火口湖の御苗代湖(おなわしろこ)。
これから進む鬼ヶ城の稜線。
9
これから進む鬼ヶ城の稜線。
左に東岩手火山(岩手山山頂部)、右に鬼ヶ城。

鬼だじょ〜。
19
左に東岩手火山(岩手山山頂部)、右に鬼ヶ城。

鬼だじょ〜。
左から秋田駒ヶ岳、笊森山、烏帽子岳(乳頭山)。

いつも同じ絵ですみません。
20
左から秋田駒ヶ岳、笊森山、烏帽子岳(乳頭山)。

いつも同じ絵ですみません。
和賀山塊。マニアック登山の聖地?
9
和賀山塊。マニアック登山の聖地?
東岩手火山(岩手山山頂部)とその裾野。
5
東岩手火山(岩手山山頂部)とその裾野。
来た道を振り返って。
4
来た道を振り返って。
左脇は崖で、右脇の傾斜もきつくなってきます。

この先々、雪が硬くつぼ足にはならないので、直立し難くなります。
5
左脇は崖で、右脇の傾斜もきつくなってきます。

この先々、雪が硬くつぼ足にはならないので、直立し難くなります。
新雪で隠れたクラックを踏み抜きました。

5
新雪で隠れたクラックを踏み抜きました。

妻ノ神沢の最上部。高低差10メートル前後のギャップになっています。鎌尾根気味にもなってきます。

手掛かり・足掛かりを確保しながら慎重に進みます。
8
妻ノ神沢の最上部。高低差10メートル前後のギャップになっています。鎌尾根気味にもなってきます。

手掛かり・足掛かりを確保しながら慎重に進みます。
御神坂沢の最上部を振り返って。ここのギャップも小さくはありません。

かさばるカメラ(デジイチ)の保護のため危険箇所ではいちいちバッグ(時にザック)に収納するようにしているので、それがすごく面倒です。
16
御神坂沢の最上部を振り返って。ここのギャップも小さくはありません。

かさばるカメラ(デジイチ)の保護のため危険箇所ではいちいちバッグ(時にザック)に収納するようにしているので、それがすごく面倒です。
八幡平の山々と、その真ん中奥に森吉山。
7
八幡平の山々と、その真ん中奥に森吉山。
岩手山山頂部。
鬼ヶ城の稜線を振り返って。

鬼ヶ城コースでは三分の一ぐらい這って進んでいた感じです。なので、時間もかなり掛かりました。
13
鬼ヶ城の稜線を振り返って。

鬼ヶ城コースでは三分の一ぐらい這って進んでいた感じです。なので、時間もかなり掛かりました。
一旦、不動平に下った後、岩手山山頂部のお鉢に登り返します。画面右側が岩手山山頂(薬師岳)です。
1
一旦、不動平に下った後、岩手山山頂部のお鉢に登り返します。画面右側が岩手山山頂(薬師岳)です。
岩手山頂上。

猛烈な風の中、待機とダッシュを繰り返しながらここまで来ました。
10
岩手山頂上。

猛烈な風の中、待機とダッシュを繰り返しながらここまで来ました。
カルデラ(西岩手火山)。
12
カルデラ(西岩手火山)。
山頂部(東岩手火山)の火口丘である妙高岳。
3
山頂部(東岩手火山)の火口丘である妙高岳。
山頂部から望む、鬼ヶ城稜線の北面。
10
山頂部から望む、鬼ヶ城稜線の北面。
不動平に戻ってきました。

面倒なので避難小屋には入りませんでした。
4
不動平に戻ってきました。

面倒なので避難小屋には入りませんでした。
南東の盛岡市方面。霞んでいます。
6
南東の盛岡市方面。霞んでいます。
御神坂沢の上部。
6
御神坂沢の上部。
御神坂コース。

ズルズル滑る腐った雪の岩場や急坂は疲れた体に応えるので、ゆっくり下山しました。
4
御神坂コース。

ズルズル滑る腐った雪の岩場や急坂は疲れた体に応えるので、ゆっくり下山しました。
御神坂登山口にある石川啄木の歌碑。
「岩手山 秋はふもとの三方の 野に満つる蟲を何と聴らむ 」 

岩手の山好きな人にとっては泣けてくる望郷歌だと思います。
13
御神坂登山口にある石川啄木の歌碑。
「岩手山 秋はふもとの三方の 野に満つる蟲を何と聴らむ 」 

岩手の山好きな人にとっては泣けてくる望郷歌だと思います。

感想

岩手山の鬼ヶ城は、火口壁の稜線で、荒々しい岩稜と優れた眺望にその特徴があります。坂上田村麻呂がマタギに導かれてここに住む鬼を退治したという伝説があるぐらいでして、大昔から地元の人々にとって有名な場所だったのでしょう。夏場には多くの登山者によって楽しまれていますが、冬季になると、積雪がその狭い岩稜を覆いますので、一般コースとしては難所の類に入り、ここを踏破する登山者はあまりいないようです。

今回、その積雪期の鬼ヶ城を通って岩手山に登頂するという目論見を無事に果たすことができました。距離は長くはなかったですが、個人的にはハードな行程でした。鬼ヶ城の稜線に上がってからも、風は強くなく、それほど寒くもなかったです。雪面は適度に硬く締まっており、体勢をしっかり確保しながら進むことができました。今回は条件に恵まれていたと思います。

山頂部(お鉢)にいたときには強風というより暴風に遭って雲に巻かれましたが、それ以外はだいたい快晴で、火山としての岩手山における変化に富んだ風景も綺麗に望むことができました。岩手山も冬山から春山へ移行しつつありますが、この冬最後の印象深い山行となりました。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:2884人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら