ラッセル&ゲタ地獄で大長山に届かず・・・護摩堂峠から鉢伏山、大長山の手前
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- GPS
- 09:52
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 1,588m
- 下り
- 1,581m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
護摩堂峠からR157へは、薮が密集しているところが多く、山スキー向きではありません。 林道は傾斜が緩く、下山時に使用してもかなり負担が大きいです。 |
写真
感想
今回は護摩堂峠から取立山の横を通って大長山まで目指すことにしました。
今週は冷え込んだため、実況天気を見てると北陸の山中は雪が降っており、数10cmの新雪が〜という報告もありました。さていざ現地入りすると、R157は橋の上など雪が残っていて、スタッドレスタイヤのままで助かりました。気温も比較的低く、朝一は快適な新雪を楽しめる気分でした。
さて護摩堂峠に向かうルート、地図上では林道より少し下った尾根沿いから取りついてみようと思っていたので、駐車場から少し歩いて尾根の取り付きを探します。運よく、小さなコンクリートの階段がありましたので、しめしめと思い兼用靴で登って行きました。
尾根に取り付くと、積雪はそれなりにありましたが、それ以上に薮が多く、スキーで歩くのには無理がありました。下山時も滑って下りるのは難しそうです。スキーを背負って薮にまみれて、春の山スキーはアプローチに苦労します。
しばらく行くと薮も少しましになったので、積雪十分、スキーを履いて登行します。それでも何度か薮に襲われますが、何とか弱点を突いてクリアします。
そして本来の林道に合流しました。林道には新雪が20cmくらいでしょうか、もちろん薮はないので、やっぱりこっちから登った方がよかったかなぁと思いました。(国道と林道の取り付き点にも10台弱の駐車スペースがあります)
林道はひたすら軽いラッセルをしながら登ります。踵程度なので、ファットスキーであれば誤差範囲でしょう。ショートカットできそうなところはショートカットします。全体的には林道上の残雪の傾斜もゆるめで、歩きやすい方の林道でした。ただ、杉の植林をされていない部分は猛烈な薮で、とても入っていこうという気にはなれません。
いよいよ林道も終盤、そのまま護摩堂峠に行くのではなく、尾根沿いのルートを選んで護摩堂山を目指します。さすがにここまでくると新雪も30〜50cmくらいあり、ラッセルも一人前ですが、疎林で雪も軽くまだ快調でした。
護摩堂山には大きな電波反射板が2枚対向して設置されていました。これは市街地からの電波を山頂を経由して白峰などの集落に飛ばしているのでしょう。ここから護摩堂峠までは数100mほどの距離の下降なので、シールをつけたまま滑ります。いつものようにスーっと快適に滑れると思いきや、妙に滑りが悪い…何だこれはと思ったら、スキーシールに雪の大きな塊ができていました。いわゆるゲタです。とりあえずジタバタしても仕方がないので、一旦ゲタのまま護摩堂峠まで滑りました。滑ると言うよりは、ズリズリと下りるだけでしたが…。
次に向かう取立山方面にはしばらく登りが続きます。峠の向こう側にも少し林道が続いており、私は途中で尾根沿いに登りましたが、林道をそのまま巻いて行くことができます。
ゲタは相変わらずで、登っていれば取れるかと思えば、巨大な塊になって自重に耐え切れなくなって崩壊するまでは徐々に成長していきます。一度削ぎ落としましたが、特に効果なし。もうやけくそ、このドMなルートを象徴するようなゲタの洗礼!喜んで受けようじゃないか!とドMなことを考えても、巨大ゲタを引きずり持ち上げながらの登行は足の筋肉にはそうとう堪えます。ペースも一気に落ち、このままでは大長山どころか鉢伏山も無理では?という勢いでした。
相変わらずゲタと一緒のまま、取立山避難小屋にまで到着です。避難小屋はまだ雪に半分以上埋もれているため、見たところ使用できそうな感じではありません。時刻は11時過ぎ、既に5時間経過。このままゲタと連れ添っても仕方がないのでここでお昼にして、スキー板(シール)を太陽にあてて干すことにしました。
お昼はドン兵衛の肉うどん。安売りしてましたが、やはりどん兵衛と言えば「揚げ」ですからね。それなりのことはあります。
お昼も済ませ、日に当たったスキーを履くと、ゲタはすっかりつかなくなりました。やれやれ、こんなに効果があるのならもっと早くやっておけばよかった。まぁしかしこの快調さ、ペースを上げて次なる鉢伏山を目指します。視界には白山、別山、経ヶ岳と惚れ惚れするような山々、テンションも上がります。
取立山からは一筋のトレースがあり、途中で合流してラッセルを拝借します。やはり他人のトレースを使うと楽ですね。ファットスキーでもラッセルはそれなりに苦労していたことを実感。しばらくして単独の方、単独でお昼中の方、2名のパーティー、6名ほどのパーティーとわかんの方々を抜かしてまた先頭、ラッセルが私のところに帰ってきました。おかえりなさい、ラッセルちゃん。なんて余裕かましている場合ではなく、もうそこは鉢伏山までの最後の登り、日照と雪の照り返しを浴びながら登り続け、ようやく鉢伏山です。時刻はお昼を十分過ぎてましたが、目的の大長山まではあともう少し、しかし大きなアップダウンを往復しないといけません。まぁお昼すぎたところだし、最悪14時まで行けるところまで行ってみるかということで、わかんのパーティーを残して大長山に向けて滑り降りました。ここはシールをつけたまま滑りましたが、事前に少しだけスキーを干してゲタ地獄から解放されたいい滑りです。ただ、ゲタ地獄の洗礼で筋肉を使いすぎたせいで、途中で両足のももが軽く攣りだしました。何とかマッサージをして回復しましたが、脚が先に限界を告げているようです。
大長山へのコルまで滑り込み、そこから大長山手前の斜度が急になるところまでたどり着きました。ここからは右の急登か、左に巻くルートか、というところですが、新雪がたくさん積もったのでほどよい急斜面はドカっと雪崩れる危険もあり、下手に足を踏み入れるのもどうか…と言い訳をしつつ、実は足も時間が限界なのでここで引き返すことにしました。大長山、遠いぞ!また来てやろうと胸に刻み込み、鉢伏山まで登り返します。
滑って下りるのはスキーでは一瞬ですが、登り返しはやはり大変です。往復で40分少々かかりました。
鉢伏山では先ほどのパーティーと、後続の2名組がまだいました。それを尻目にシールを剥がして山頂からの滑降です!前回は烏岳からのトラバースになってしまいましたが、今回は念願の滑走、雄叫びをあげながら(笑)一気に滑り込みます。以前は山頂まで登ったら足がパンパンでまともに滑走できなかったのですが、このハードなルートでも(攣りながらも)よく頑張る足だとつくづく思います。鍛えれば鍛えるほど応えてくれることに喜びを感じる、これぞMですね。M桃です(笑)
一度登り返しで再度シールを貼り、こつぶり山までシールのまま登ったり滑ったりします。そこからは護摩堂峠まで下り調子なので、またシールを剥がして尾根沿いを滑り降ります。峠の手前までは特に目立った登り返しもなく快適です。手前ではしっかりした登り返しがあり、林道側に下りようとしても濃い薮に邪魔されてできそうにもありません。北東側に林道があるので、それを見つける方が早いです。ただ、この辺りの林道は斜度がゆるゆるなので、氷でよく滑る雪質でない限りは諦めてスキーシールを装着するのが確実でしょう。私はついついシールなしで粘ったのでえらく苦労しました。
護摩堂峠からは林道を滑り…というか、中腹までは長い歩きでした。日陰になっているところでは雪の表面が軽く氷化しており、よく滑るのですが、大半は重い新雪で滑りが悪かったです。スキーワックスはnot waxの固形版をホットワキシングしてきたのですが、効きは今一つ。下山後もワックスが板に残っていたので、やはり液体の元祖not waxの滑りがベストでしょう。でも数分で塗り直さないといけないので実際のところは微妙ですが…。
後半は斜度もあり、杉林をショートカットしつつの下山です。そしていよいよ林道から雪が途切れ出し、朝に登ってきた尾根沿いルートのところではほとんど雪がなかったので、迷わずスキーを脱いで来た道の尾根沿いを歩いて帰りました。スキー板を背負うと重い!と思うのですが、今回はそっちではなく足が軽い!と思いました。
下山すると16:40、沿面距離20km超、9時間半を超えるハードな山行になりました。ハードさはともかく、護摩堂峠ルートは期待していた楽しさよりも薮の濃さが痛かったです。決して悪くはないのですが、やはり人気でないところはそれなりに理由があるということで。
次回は普通にいこいの森から取立山、そして大長山を目指そうかな。それとも小原から赤兎山を無視して大長山か?と大長山リベンジに燃えてきました。
コメント
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って、まだ全然「真冬」じゃないですか
この時期なんて ぽかぽか陽気の中残雪が少しあって「ちょろっと滑って楽しいな!」ぐらいのレコしか想像できませんでした。しかし私も「夏までスキーのレコを」などと要らぬことを言ってしまい桃さんを焚きつけたかなぁと反省はしていませんが土日を北陸と鈴鹿で過ごすとはホントに恐れ入ります
21日はよろしくです。計画書をアップしますので詳細はそちらでお願いします。先日メールの後「登攀具」とやらを購入してしまい 買ってから何時使うんだ?と考えましたがゴロ谷に通うぐらいしか思い付きません、また使い道を教えてください(スミマセン 使い方もです
まだまだ雪山は楽しめますよ〜
でも雪のないところはないので、ないところはスキー脱いで歩かないといけないとか、雪のあるところまでのアプローチが長いとか、面倒なことが増えてきます。
まぁ、5月中旬くらいまでかなぁとも思ってます。
登攀具買っちゃいましたか
ご家族の理解を得るのは難しいと思いますが、生活必需品ということで。使い方はボタンブチ直登の後に伝授しましょう
ところで日曜日の天気予報、南部ほど雨になるご様子。太平洋側に弱い低気圧ができるそうです。ボタンブチなら割と北だからまだ大丈夫かなとは思いますが、雨具一式もお忘れなく!
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