【奥多摩】2021年登り初めはナイトハイクに挑戦、想定外発生で撤退もいい思い出になる
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,009m
- 下り
- 1,017m
天候 | 一週間前の週末と比較すると天国の様に思える程気温も高く、無風で快晴だった。夜空には星が綺麗に見えた。インナー手袋だけでも、しばらくは冷たさを感じることはなかった。休憩時に立ち止まると流石に寒さは感じたが、体を動かしている間は寒さは気にならなかったと思う。旧正月が近いので深夜の月明りは期待できなかったが、それでも石尾根から見える周囲の稜線は、暗闇でも薄っすら浮かび上がっていた。 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
電車:最寄駅 → 奥多摩駅 【復路】 電車:奥多摩駅 → 最寄駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼三ノ木戸山北側のトラバース部分は雪が解けずに残っています。若干凍結しており道幅はそんなに広くなく滑落すると大怪我以上確定の為、私は念のためチェーンスパイクを装着しました。 ▼三ノ木戸林道分岐を過ぎた後の急登は、手ごわかったです。しばらくぶりの登山ですっかりなまってしまった足には難易度が高すぎたようで、登っている最中に、大腿部に攣りに近い強い張りの症状が出ました。 ▼石尾根は、尾根道か巻道かの分岐が多いため、地理がしっかり頭に入っていなければ分岐で判断に迷いが出ます。そこをクリアできれば、ナイトハイクをしてもそれほどリスクの高いコースとは感じませんでした。 ・とは言え、単独行が可能かと問われると、一人で暗闇に耐えられるだけの精神力を持ち合わせているわけではないので、Noと言わざるを得ません。暗闇の中では、どこかで恐怖を感じているため、ヘッデンの光の加減で、しばしば何か黒いものが視界を横切ったかの様な錯覚が生じましたし、路面の積雪に人間の顔のようなものが浮かびあがっている様な錯覚も生じました。 ▼下山中に鹿2頭に遭遇。暗闇に光る眼が4つ、急坂を駆け下りていくのが見えました。 |
その他周辺情報 | ▼奥多摩周辺は再度出された緊急事態宣言の影響のせいか、昨年の11月時点に比べると格段に人通りが少ないように感じました。 ▼そんな中でももえぎの湯は盛況で、営業開始直後の10時に入店すれば空いているだろう、ひょっとすると貸し切りではないかと思っていたがそんなことはなく、次から次へと客が入店してきていた。我々が出た後すぐには洗い場では順番待ちが発生したのではないかな。 ・もえぎの湯の営業開始時間は、ネット情報で9:30となっているものもありましたが、実際は10:00からの様です。 ▼名前は失念してしまいましたが、奥多摩駅駅舎の2階にあるカフェでは、大手ビール会社の生ビールは売り切れでした。その代わり地ビールは3種類楽しむことが出来ます。 |
写真
感想
▼1月に再度緊急事態宣言が出て以降、山に行くことに罪悪感を感じていたのか2021年の登り初めを行うこともなく2月に突入していた。そんな中、K副隊長からナイトハイクのお誘いを受ける。奥多摩駅に最終電車で到着し、その後石尾根経由で鷹ノ巣山でご来光を拝み、榧ノ木尾根で下山するというプランでした。ナイトハイクは経験したことがなくずっと興味があったので参加させていただくことにいたしました。遅い時間の奥多摩なら、奥多摩までの移動中も含めて密になることはないだろうと考えた訳です。
▼元々はこの一週間前に実行する予定が、この週に延期となったのですが、それが幸いして天候的には晴天、無風でかなり暖かい夜とナイトハイク初体験には絶好のコンディションだったと思います。
▼ナイトハイクを経験して感じたことは、ヘッデンを点灯していても視界全体の暗闇を照らせるわけではなく、視野が本当に狭くなってしまうことですね。写真のキャプションでも書きましたが、よっぽど知り尽くしていないと小さな分岐なんかはまず見落としますね。また、色彩がほぼない白黒の世界というのも、ナイトハイクの難しさを増幅させる方向に作用すると感じました。
・石尾根はナイトハイクに向くか否かの議論について。石尾根自体は危ない箇所がほとんどないのでその点ではナイトハイクには適しているとは思うが、尾根道と巻道のトラバースが多く各分岐で正しい判断が下せるだけの地理的知識がないと厳しいかなと思いました。私たちは一年以上前に下りに使用したことが一回あるだけの経験だよりで暗がりの中を進みましたが、巻道・尾根道分岐で選択に迷い、正しい判断が出来ているのかGPSを見ながらのおっかなびっくりの行軍となりました。
▼三ノ木戸林道分岐を過ぎて六ッ石山分岐までの間にある石尾根上の急登について。元々結構な傾斜であることは、2019年の六ッ石山ハイクで経験済みだった。只、その際は下りでかつ明るい時間帯での経験に過ぎない。今回は登りで、あまりはっきり踏み跡がが分からない中、勘を頼りに登って行った。多分効率的なルートではなく、角度が急なところを登っていたこともあっただろう。久しぶりに太ももに強い違和感が生じる。所謂攣るというか強い張りを伴う痛みに近い違和感と言うべきかこの感覚は久しぶりだ。過去に経験したのは蛭ヶ岳ハイクと、花立山荘手前の天国階段、塔ノ岳・丹沢山間を通行時に一回、谷川天神尾根で経験した記憶がある。久しぶりの登山でナイトハイクという悪条件が重なったのかな。対応策としてコムレケアを服用したのも久しぶりとなった。あの急坂はやはり強敵だった。六ッ石山ハイクで得た印象は正しかった。
▼今回スポーツマンのK副隊長が珍しく登山中に体調不良に陥りました。三ノ木戸林道分岐を過ぎて急坂を登っているところで山行を中断し、引き返すことにしました。原因は複合的に悪条件が重なった結果に引き起こされた症状だと思っていますし、素人が断定すべきことでもないとも思いますが、高山病なのかなと個人的には思っています。ネットで調べてみたら、高山病は標高1000mくらいでも発症することはあり得るとの記事を発見しました。普段ならK副隊長も全然問題ないのでしょうが、寝不足や(当日は真冬としては暖かかったとはいえ)寒さ、喉が渇いた時に冷たい水を少し多めに飲んでしまったことで胃腸の機能が低下したことなどの悪条件が重なり、発症したのではないかと考えています。ゆっくり休憩を入れながら高度を下げた結果、症状が治まったも、高山病の症状に合致するのかなあと。https://jomf.or.jp/include/disp_text.html?type=n100&file=2009100105#:~:text=%E9%AB%98%E5%B1%B1%E7%97%85%E3%81%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%81%AF,
▼出来るだけ合理的・科学的な思考の下に行動したいと常々思っていますが、今回のK副隊長の体調不良を鑑みると、ヒダル神信仰のことが頭を過りました。ヒダル神とは古くからの言い伝えで、山道などで人間に取り付き体調不調をもたらす物の怪のことです。本来なら科学的に説明できるのだが、人間あるいは個人の技量不足で原因が解明できていない不都合な結果を引き起こすものを物の怪と定義するなら、今回のケースも当てはまるだろう。科学的にヒダル神は低血糖症やガス中毒が要因とされていますが、比較的標高の低いところで発症した高山病もヒダル神の一面として加えてもいいのではないでしょうか?
▼近いうちに石尾根ナイトハイクと鷹ノ巣山にリベンジしないといけないとK副隊長と話しております。
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