荒船山艫岩 昇天の氷柱
群馬県
長野県
tanukigo
その他1人 
体力度について
- GPS
- 08:38
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 1,097m
- 下り
- 1,083m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:35
| 天候 | 晴れりのち快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年02月の天気図 |
| アクセス |
写真
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装備
| 個人装備 |
50m8.0ダブル2本
180スリング1本
120スリング2本
17スクリュー5本
13スクリュー5ほん
22スクリュー1本
カム＃0.5〜＃1
ノミック
リンクス
|
|---|
感想
冬季、内山峠を通過すると城塞の様にそびえ立つ艫岩。その一角に天を突くように伸びる一筋の白い線。
山屋ならその存在に目を止めるであろう。また、その存在を知っていれば登攀意欲が掻き立てられる存在であり、名も「昇天の氷柱」と正に天に突き上げるがごとく聳える荒船山艫岩 昇天の氷柱へアルパインアイスを楽しみに行ってきました。
日程都合が付かず今シーズンも諦めかけている中、ネット上に昇天の氷柱の情報がちらほら挙がり、諦めかけていた気持ちが再び奮い立つ。
しかし情報が挙がった登攀日より既に10日経ちその間、平野部では20℃を超す日が数日続き氷への不安が有るものの山屋の性か、登攀意欲を抑えきれず敗退も視野に入れつつ、早朝荒船山登山口へ降り立ちます。
数日前の春めいた気温とは一転。車外気温計は⁻10℃を指す。久しぶりの凛と張り詰めた空気の中一般道を辿りアプローチ開始。山腹を縫うように引かれた登山道を辿り一般道離脱地点の目印である「一杯水」の標識より薄く残る踏み跡を辿り艫岩基部をトラバース。
予想外の寒気の為か艫岩上部の樹林には降雪が有った様に霧氷が付き、気温的にも厳しい登攀が想定出来る中、取り付きへ到着。取り付きより望む1Pは思いの外、氷は太り状態は良い。取り付き敗退は免れ、一気に登攀意欲が増し準備を整え登攀開始。
（ ）内は個人的な体感グレード スケル
1P（��⁻ 40m）予想以上に氷は太りフェース状に立った氷より高度を上げる。上部にて氷のラインは洞穴を突き抜けて行くが、幅が狭く難渋しそうな為左の凹角へラインを取る。完全なドライの登攀が強いられチムニーへ体をズリズリさせながら抜ける。再び氷へ移り上部の大木にてピッチを切る
2P（��⁻ 35m）1Pとは一転、氷のセクションは終わり出だしより露出した右岩より高度を上げる。ホールドスタンスは豊富に有るがランナウトする為気は抜けない。露岩を塚すると上部はナメ
3P（�后�35m）ルート上の核心ピッチ。既に快適な氷は無くアイスクライミングとは懸け離れる。チムニー状の右端に申し訳なくベルグラが残る状態。右足はベルグラ、左足は岩にスタンスを決め高度を上げる。アックスの打ち込みにて貴重な氷を壊さないように気を使いながらホールドを拾う。救いだったのは氷が少なく思いの外、残置が露出していた為ランナウトする事無く突っ込めた。このピッチは状況次第により難易度が変動しそうに感じた。
4P（��⁻ 30m）上部に張り出した傘氷目指し高度を上げる。氷結の悪い氷を辿り巨大に張り出した傘氷直下にて落下に備えスクリューをベタ打ちする。崩れそうな右壁のベルクラにスタンスを拾い強引に傘を乗り越す。左足にスタンスが拾えず右足は張り裂けそうに悲鳴を上げる状況だった。
傘氷を抜けると再び氷は無くなり簡単なドライセクションとなった。一つペツルが確認できたがカムが有効に感じた。暖斜面を辿り一般道直下へ突き上げ登攀終了。
下山は一般道を辿り帰路に着く。
アイスクライミングとしてとらえれば非常に悪いルートだが、アルパインととらえれば一転、変化に富み楽しめる好ルートに感じる山行となりました。
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