石空川タキノ沢遡行・ワサビ沢下降
tamoshima
chelsea620
体力度について
- GPS
- 07:37
- 距離
- 6.1km
- 登り
- 768m
- 下り
- 755m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:38
| 天候 | 曇り時々晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
【林道】 ・ゲートの先の林道は多少荒れているが歩くには問題ない。ヤマビルがいる。 【タキノ沢】 ・堰堤を3つ巻いて最初の10m斜滝は岩が脆く見た目より厄介だが、巻きも厳しそう。 ・この滝を越えると、容易に登れるか巻ける滝が続く。 ・1140m二俣で水量が多いのは左だが、詰めが大変そうなので右へ。出合の滝は脆いが難しくはない。 ・その先も小滝が続くが難しいものは巻ける。特に6m滝は左を登れるが非常に悪い。 ・側壁から落ちる20m滝が本流だが、直登はできないので右のルンゼを少し登ってから左へトラバース気味に行くと、滝上に出る。しかし、その上流に大したものはないので、そのままこの右のルンゼを詰めても良いと思われる。 ・水が消えたら右へトラバース気味に詰めるとワサビ沢との中間尾根に出る。 【ワサビ沢】 ・1170m二又は両方が滝となっている。右岸側の沢から下ってくるが、ハング滝となっているので、左岸側の沢を跨いで巻いた。右岸を巻くことも可能と思われる。 ・3段18m滝は岩の隙間から小さく巻ける。 ・以降、20m滝までは、容易に巻き下れるかクライムダウンできる滝のみ。途中、天然の倒木が沢に橋のように架かっていて渡れ、面白い。 ・下部で2つ連続して落ちる20m滝は、どちらも周辺の地形が厳しく、1回ずつ右岸から懸垂下降した。遡行の場合も登攀は厳しく、左岸から小尾根に出て、2つまとめて大きく高巻くことになるかと思う。 ・大滝の下は堰堤が4つ続いて林道に出る。巻きは問題ない。 |
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装備
| 備考 | ・ソールはラバーが良い。 ・ワサビ沢の下部の滝の懸垂下降に50mロープがあると良いが、ここを大巻するなら30mロープで良い。 ・ヤマビル多し。 |
|---|
感想
【計画の経緯】
夏合宿の練習として、泳ぎの練習はしておきたかったので、当初は尾白川へ行こうかと思っていた。しかし、梅雨の雨のため増水してそうなので断念。それで急浮上したのがここ。登山大系に名前だけ載っているが記録はない、それでいて遡行価値のありそうなこの2本の沢は、最近気になっていた沢だった。どちらを登ってどちらを下ろうか迷ったが、小滝の多そうなタキノ沢を遡行に選んだ。これは大正解だった。
【遡行】
林道石空川線に入ると路面状況悪化。後輪駆動の軽でもなんとか進める程度なので進んでいくと、残念ながらゲート有。ゲート手前に駐車。
林道を歩いていくと、途中の最近の治山工事跡まではちゃんとした路面だったが、そこからは大荒れ。最近、工事のために整備したのだろう。荒れた林道を歩いていくと、chelsea620(K坂)がヤマビル発見。「あれ？ ここっているんだっけ？」と思うが時すでに遅し、しかもよく見ると結構たくさんいるのに、無対策で来てしまった。以降、ヤマビルに気をつけながら歩くことに。
下降予定のワサビ沢を越えて、さらに歩くと林道終点の少し先でタキノ沢が流れてる。残念ながらいきなり堰堤。ここで装備を整え、堰堤を巻くとまた堰堤。幸い、巻き辛いものではなかった。
堰堤が終わると早速滝。しかも、割と立っている。ここはtamoshimaがリードしたが、目論んだ右壁は厳しく、いきなりシャワーを浴びた。この滝は巻くのも割と面倒そうだった。
その先暫くは飽きない程度の頻度で登れる小滝が4つあり、1020m二俣手前で9m滝が行く手を阻む。エイド交えて超がんばれば直登できるかもしれないが、容易に巻けるので左から巻く。
1020m二俣はワサビ沢への移動を考えて右を選び、難しくない小滝をいくつも越えていくと1140mの二俣。ここは左の方が水量は多いが、やはり下降を考えて右へ。出合の脆い滝を一応ロープを出してtamoshimaが登り、また快適な小滝を越えていくと6mの滝。これは右から簡単に巻けそうだったが、左壁の登攀に可能性を見出し、tamoshimaリード。脆い上にホールドが乏しく、プロテクションも決まりづらいので厳しく、しかも脆い岩にカムをきめようとして落石を起こして腕に当たって切ったりと、大変だったが、少しずつ登って何とかフリーで登攀成功。セカンドのK坂はゴボウしまくって登ったが、ラストのON澤はフリーで越え、その登攀力の高さを見せた。
そこから少しで左側壁から登れそうにない20m滝が落ち、河川争奪の結果と思われるが、正面の谷には水がほとんどない。ここは正面の谷を少し登ってからトラバースして水の多い方の谷に戻ったが、結局その先には大して何もないまま詰めの様相になったので、そのまま正面の谷から詰めても良かったかもしれない。一登りで中間尾根へ。
【下降】
穏やかな植林地からワサビ沢方面へ下降するが、水が現れてもまたすぐ伏流するなど繰り返し、ぱっとしない。1170m附近まで下ってようやく滝らしい滝が現れ、クライムダウンできないのでバンドを辿って枝沢に出て、その滝を下ろうとするが意外と難しく、さらに巻いて沢床に降りる。
3段18m滝はゴルジュに落ちる滝で、大巻きかと思われたが、右岸を探るとゴルジュ内にうまくクライムダウンできるルート発見。�慶�度のクライムダウンで下降。K坂は苦労して、途中で荷物を投げ下ろしていた。さすがはキャニオニング用ザックで、丈夫。
その後しばらくは印象に残るような滝はなくて、凡流区間もあり、飽きてきたころ、綺麗にかかった倒木の橋を発見。別にわたる必要もないが、tamoshimaだけ渡ってみた。結構楽しい。
その先でまた滝が出てきて、クライムダウン&巻き下ると、いよいよ予想していた2連の大滝出現。左岸を大きく巻けばロープを使わずにまとめて巻けそうだったが、その2つの滝の間に立ってみたかったので、右岸から小さく巻こうとする。しかし険しい地形で、立ち木から懸垂下降。滝は立派で見応えがあり、わざわざ見に来てよかった。
次の20m滝も同じく右岸から巻こうとしたが、やはり最後は懸垂下降。この滝も簾状で立派な滝であったが、今回のように増水時でなければ直登できるかもしれない。
後は堰堤を4つ巻いたら、朝も通った林道に出た。
【総評】
ワサビ沢は、立派な大滝があるものの登るのにちょうどいい落差・難易度の滝は少なく、どちらかと言うと下降向きの沢。
タキノ沢は、登れる小滝が多く、花崗岩で白くて綺麗なので、沢登りの対象として優れている。南アルプス北部で数少ない手頃な日帰り沢の1つとして、メジャー化しても良い沢だと思う。ただ、ヤマビルが多いのが欠点。
今回もこのような遡行価値の高い未知の沢が開拓できて、充実の1日だった。
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