塩地谷〜懸垂下降ありシャワークライミングありの楽しい沢


- GPS
- 07:10
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,063m
- 下り
- 951m
コースタイム
8:40魚留橋(入渓準備&懸垂下降とロープワークの確認と練習)
9:35魚留ノ滝上(入渓点)
10:00地蔵滝(高巻き&懸垂下降)
11:40芽尻沢出合(小屋跡・ビバーク適地)
11:55小ガッコー沢出合
14:20伏流後の5×8mの斜滝(水流涸れる)
14:50一杯水(遡行終了)15:25
15:30一杯水避難小屋
17:10東日原バス停
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
倉沢林道の入口に2〜3台の駐車スペース有。林道は未舗装ですが、四駆車ならば入渓地点付近まで入れると思われます。途中落石が多いようで注意が必要です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
バス停〜倉沢林道〜魚留橋 バス停から林道歩き約40分で入渓点に到着します。目印の魚留橋が見えたら入渓点は近いです。 最初の魚留の滝はそのまま橋を渡って林道のカーブに沿って進み、滝上からザレた斜面を下っていきます。崩れやすく少々危険です。 入渓するとすぐに右に長尾谷を分けます。ここを左に進むと遡行のスタートです。 【入渓点〜地蔵滝】 5m、2段4m滝に続いて表れるのが8mの地蔵滝。釜も深く取り付く場所はないので、左岸から高巻き。草つきの急斜面を登り一旦作業道まで出てしまう。木製の橋が2箇所あり、2つめの橋の横から沢に下降。懸垂下降2ピッチで沢床に到達します。 【地蔵滝〜芽尻沢出合】 地蔵滝を過ぎると3〜6mくらいの滝が連続する。6mのCS滝は登れないので、左から高巻く。滝から少し戻って左の急な岩面を登っていく。上部をトラバースしていきます。この滝を越えて6m滝を越えると左岸に小屋跡が見えてくると芽尻沢出合になります。小屋跡はビバーク適地です。 【芽尻沢出合〜伏流後の斜滝】 出合から3×4m滝を越えると右岸から小ガッコー沢の出合い。小ガッコー沢は出合部分が滝になっているので分かりやすいです。 この先3×5mのトイ滝を越えると棒杭沢出合になります。この棒杭沢出合の本流は左になります。一見すると右の流れが本流に見えるので間違いやすいと思われます。左の本流に進むと木が茂って暗くなり、小滝が連続します。そのうち右岸に湧水帯が見えてくるのでこれが目印です。 湧水帯の先の7m滝は登れないので右岸から高巻き。トラバース部分は少し嫌らしいです。お助けロープがあると確実かと思われます。特にロープを出さず突破できました。 この滝を越えると後は4m前後の登りやすく楽しい滝が続きます。6mのCS滝を過ぎるとやがて伏流になります。この伏流を登るとやがて水流が復活します。 水流が復活すると最後の5×8m斜滝と5m滝が連続して出てきます。左に分かれる沢を過ぎるとほどなく水流はなくなります。 ここからツメは30分くらい谷筋にそって上がるとゴールです。 【一杯水〜東日原バス停】 特に危険箇所はなく、道も明瞭です。なだらかに下っていき、バス停手前で一気に高度を落とす感じです。途中倉沢谷のほうに降りる破線ルートの登山道があるようですが、見落としました。分かりにくいです。 |
写真
感想
当初は、大海川の荒菅沢を遡行して雨飾山に登るという、深田久弥が登ったクラシックルートを遡行する予定でしたが、あいにく全国的に不安定な空模様。
長野、新潟辺りは曇り時々雨予報と芳しくない。関東も山沿いは天気が悪い。ところが幸いにして丹沢、奥多摩辺りの関東南部は天気が持ちそう。
というわけで前日になって予定を変更してヒルの多い丹沢は避けて奥多摩に決定。その中から面白そうな塩地谷をチョイス。
始発に乗って奥多摩駅、駅から東日原行きのバスに乗る。バスの乗客の半分くらいは川乗橋で下車。みんな川苔山に登るようだ。
倉沢バス停で下りたのは自分たちのみ。倉沢林道の入口の車で準備をしていたグループは倉沢谷本谷を遡行するとのこと。
結局、入渓点で1人先行者がいたのと釣り人が2人いただけで、ほとんど人と会うことはなかった。
沢は基本的に滝は登れて、どれも楽しめます。3箇所高巻きが必要な滝があり、どれも右岸に明瞭な踏み跡があります。
他の方も書いておられますが、核心はスタート直後の地蔵滝の高巻きでの懸垂下降2ピッチです。支点をとれる立ち木は豊富なので、懸垂下降の練習としては最適でした。
あと注意したいと思ったのは棒杭沢出合の分岐です。本流はここを左に行くのですが、ぱっと見ると右が本流に見えます。ただ一見支流に見える左のほうが水流が若干多く、進むと遡行図通り連続する小滝と右岸の湧水帯があるので、いい目印になります。滝も釜を泳いだりへつったり、つっぱりで登ったりといろいろと変化があって楽しめます。
時期的に水が少なかったからか、最後の滝の手前で一旦水が涸れて伏流になっていました。またツメも30分ほど格闘することになりました。藪漕ぎがなかったのは救いです。
塩地谷は沢登りの楽しさや技術要素が凝縮されていて、面白い沢でした。
林道歩きのアプローチ、入渓時のザレた悪場の下り、高巻きと懸垂下降、へつりからの滝の取り付き、釜を泳いでの取り付き、水流を浴びながらのシャワークライミング、地形図を読みながらのルート選択、最後の汗だくになりながらのツメ…
遡行時間も4〜5時間となかなか歩き甲斐もあるので、沢登りのステップアップや練習には最適の沢でした。練習になる上に楽しいなんて一石二鳥の素晴らしい沢ですね。
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