雲取山 ヨモギ尾根(巡視道あり)
- GPS
- 31:30
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 1,912m
- 下り
- 1,921m
コースタイム
2日目 7:00奥多摩小屋 - 8:15奥後山8:45 - 9:20作業道分岐 - 12:40塩沢橋 - 13:30片倉谷ゲート
天候 | 晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ヨモギ尾根は破線のバリエーションルートだが、道の状態はかなり良い。 塩沢橋からヨモギ尾根へ取りつく道は、大きく西へ迂回するルートか、東へ迂回するルートがあるが、東へ迂回するルートは木橋が崩落していたり、ガレ場があったりするのでおすすめできない。 ヨモギ尾根へ出てしまえば、植生豊かな明るい道となる。尾根自体はかなりの勾配なので、登山道は尾根の西を行ったり東を行ったりと、グネグネしている。 石尾根に出てしまえば、雄大な展望を眺めながら広い道を歩くことができる。 ヨモギ尾根から雲取山にかけては、全体的に巻道や作業道が多く、初心者がうっかり入ってしまうと迷う可能性が高い。地図に記載されていない作業道が多くあるので、冒険はほどほどにしておこう。 ちょうど下山してきたときに、キノコ採りの男性が滑落して亡くなる事故があったようだ。用心するに越したことはないが、登山道から逸れなければ滑落するような危険な箇所はない。 |
写真
感想
日帰りで丹沢にでも行ってみようかと思っていたところ、雲取山に行かないかと誘われたので二つ返事で参加。
地図上では破線のバリエーションルートを取るので、前日は片倉谷で幕営。一般車両は片倉谷以降は通行禁止となっているので、ヨモギ尾根/三条の湯から登る人はここに車を置く。駐車場になっているわけではないが、路肩に数台分の駐車スペースがある。
幕営するものの水場はないので、風呂と食事は道の駅たばやまの「のめこい湯」を使う。
http://www.nomekoiyu.com/index2.html
(※コースタイムはあくまで参考にしてください。ペースは遅めです。)
【1日目】
片倉谷の通行止めゲートを超えて平坦な林道を歩く。1時間ほど歩くと塩沢橋に到着する。林道をさらに進むと三条の湯にたどり着くようだが、我々は塩沢橋から沢沿いに入っていく。
すぐに階段があり、登山道/作業道の分岐となる。「どちらでも奥後山に行けるよ」と書いてあるが、作業道は地図に記載されていないので、左の登山道を進む。
すぐにヨモギ尾根に出るわけではなく、三条の湯方面(西)にぐるっと迂回してから尾根に出る。
ヨモギ尾根は南側に面しているのでとても明るく、植生も豊かである。木が多いので眺望は望めないが、西側にはずっと飛龍山が見えている。
勾配が急なためか、登山道は完全に稜線上にあるわけではなく、西側を歩いて切り返して東側を歩いて切り返して・・・を繰り返す。
片倉谷から4時間30分、塩沢橋から3時間30分で奥後山に到着する。「奥後山」という看板は置いてあるが、それがなければ見逃してしまいそうな、何の変哲もない道端の山頂である。休憩しても良いが、眺望がないので楽しくはないだろう。
奥後山からヨモギ尾根を登り詰め、ヨモギの頭を経て石尾根へ取りつく。奥後山から石尾根まで3時間である。
ヘリポートにヘリが飛んできていたので見物し、テン場にテントを張る。テン場は石尾根沿いの南面と北面にそれぞれ設けられているが、北面から埋まっていくようだった。テントを張って昼食を済ませたら、雲取山荘経由で雲取山を目指す。
雲取山を巻こうとして富田新道に入ってしまい、小雲取山は巻いたがちょっと遠回りをしてしまった。
改めて雲取山の手前で巻道に入り、45分程度で雲取山荘に到着した。雲取山荘は噂通りの立派な建物で、水場もあり、水洗トイレもあり、とてもいい山小屋である。
バッヂも数種類あって選ぶのに苦労したが、かわいらしいものを買った。400円である。
雲取山荘の見学を終えたら、雲取山の山頂を目指す。山頂までは30分ほどで到着したが、ギリギリ日没後であった。南面から西面が開けている山頂の眺望は素晴らしく、丹沢、富士山、南アルプス、八ヶ岳、浅間山あたりまで見えるようだ。この日は晴天で視界は良好、南アルプスも見ることができた。
夕暮れに染まる富士山、南アルプスを眺めると、何とも言い知れぬ感動を味わうことができる。
今度は巻道を通らずに小雲取山を経由して奥多摩小屋のテン場へ戻る。
「薄暗くなった」と思った10分後には真っ暗になったので、ライトを使用して歩いた。薄暮時は急に暗くなるので、ライトの装備は必須である。
夕飯は最高級鹿児島牛の焼肉とラーメンである。我々はよく山頂で焼肉などをするが、他に焼肉をしている人はあまり見かけない。美味しいのに。
長時間の登りに疲れたのか、その日はみんな早めに眠り込んだ。
【2日目】
4時に目覚ましが鳴ったがみんなで二度寝。1時間ずらして5時起床とする。
朝はかなり冷える。風が少しあってガスも出ているが、晴天である。
ドライフーズの朝食を食べ、テントを撤収して7時に出発する。他にテントを張っていた人たちはまだ結構いたので、みんな朝は割とゆっくりするようである。
下りは登りと同じ、来た道を帰る。
奥多摩小屋の水場を超え、ヨモギ尾根をズンズン進む。
下りは調子が良いようで、登りで3時間かかったところを1時間20分で来てしまった。
ペースもよく時間にも余裕があるので、登りでは西から迂回したところを、東に迂回する作業道に足を踏み入れてみた。
地図にも載っていない道だが、かなりきれいで歩きやすい。
道は尾根に沿って真っ直ぐ北へ進んでいる。アップダウンもほとんどなく、平坦な道である。
我々が帰着すべき塩沢橋は南方面、標高はかなり下の方である。
しかし、この作業道は南へ進む気配も標高を下げる気配もない。
40分以上歩いたところで、我々もさすがに焦りの色を見せ始める。一度は引き返そうともしたが、進むも地獄、引くも地獄ということで前へと進んだ。
間もなく、作業道は標高を下げ始め、とある尾根で切り返して南へ進み始める。
安心して歩を進めていたが、そこから先があまり道がよくない。勾配がかなり急で、ガレ場があったりもする。道はそれほどわかりにくくもないが、注意が必要である。
ワサビ沢と呼ばれる、ワサビの廃田と廃小屋を過ぎると、木の橋がかかっている。
いや、崩落しているのである。
「これは渡渉するのに骨が折れるなぁ」と思っていたが、なんとか崩落した木の橋をよじ登って事なきを得た。
(※我々はなんとか渡れましたが、逆方向からは辛い気がします。木橋が復旧するまで、通るのは避けてください)
後半はかなりアドベンチャーな道だったが、なんとか塩沢橋まで帰ってくることができた。作業道分岐から3時間である。
塩沢橋に戻ってきたらミニパトが停まっており、近くにいた人が言うには滑落があったらしい。
我々は作業道を下りてきたため警察には会っていないが、滑落するような箇所に見当がつかなかった。林道を片倉谷に戻っている途中で救急車2台、消防車1台、ミニパト1台、軽トラ2台とすれ違い、事の重大さを思い知る。
あとで知ったことだが、80代の男性がキノコ採りの最中に滑落し、ヘリコプターで搬送されたが亡くなったとのことであった。作業道や支道が多く、迷いやすい地域ではあるが、道から外れなければ滑落するような箇所はないのでじゅうぶん注意されたい。
下山後は再び「のめこい湯」で風呂と食事を摂って帰宅する。
ヨモギ尾根はとても良い登山道である。勾配はきついが道は歩きやすく、なにより静かだ。
登山中、我々以外の登山客には誰一人として遭遇しなかった。
その分、道が踏まれていないので枯れ枝や落ち葉がたくさんあるが、静かなのはとても重要だ。
1年以上登山をしておらず、ブランクがある状態での雲取山は非常に不安があったが、なんとか無事に下山できて良かったと思う。
さて、日帰りで行ってみようと思っていた丹沢はいつ行くか。
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