焼岳(上高地ルート)
- GPS
- 10:57
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,044m
- 下り
- 1,053m
コースタイム
- 09:30焼岳小屋09:50 - 10:00焼岳展望台10:10 - 11:30焼岳北峰12:20
- 13:25焼岳小屋13:30 - 16:00焼岳登山口 - 16:15田代橋西穂登山口別れ
- 16:35河童橋 - 16:55小梨平
天候 | 快晴、微風、気温0℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 上高地バスセンターにあります。西穂高登山口ゲートにもあります。 【道の状況】 登山道全般よく整備されています。 梯子が数か所あります。 山形鋼の頑丈なものから、アルミパイプ梯子まで、いずれもしっかり固定されてます。 名物の長い4段のアルミ梯子があり、登ってから下を見ると高度感があります。 この長い梯子は下りの第一歩を慎重に。 絶壁の渡り桟橋もあり岩壁にロープが張られていますが、高度感満点です。 急斜面の岩場に鎖が張られていますが、雨に濡れた岩は滑りやすいと思いました。 焼岳展望台から上はのザレた火山礫と岩石の道になり、特に下りは滑りやすいです。 この日は前日の雨が火山礫を凍らせて滑りもせず歩きやすかったです。 北峰頂上で風向きによっては爆裂火口から火山ガスが上がってくるので要注意。 【水場】 登山口からすぐに西穂方向からの小さな流れがありますが、飲料に適しているかは不明。 私は飲みましたけど・・・。 以後、焼岳小屋まで水はありません。焼岳小屋も歩荷で荷揚げですので、飲み物は高いです。 上高地で無料の清水川の美味しい水を確保しましょう。 【温泉】 上高地ですからあらためて言うこともありませんが。 上高地温泉ホテル、清水屋ホテルが温泉。上高地アルペンホテルが沸かし湯。 私は森のリゾート小梨のケビンに泊まりましたので小梨の沸かし湯を利用しました。 |
写真
感想
10月8-9日に涸沢の錦秋を見に行く計画が台風でやむなく中止。
このまま冬眠に入るのは納得いかず、閉山前の上高地行きを考えていました。
山の天気予報とにらめっこで、10月30日-11月1日、が好天気の予報です。
車を転がしていくのはしんどいし、今年ジパング倶楽部に入ったのでJR利用にしました。
楽だし、3割引きですしね。
新幹線を名古屋で特急「しなの」に乗り換えて松本へ、それでも上高地に入ったのは夕刻5時半でした。
上高地は雨、小梨平のケビンを予約していましたが、早々と熱燗の晩酌で食事を済ませ就寝です。
翌日4時半に外へ出ると満天の星空、気分も高揚してきます。
ケビンのキチネットで鼻歌の自炊、といってもパックライスとレトルトカレーですけど。
防寒完全装備でザックは最小限の荷物、しかしカメラとレンズが重たい。
ヘッドランプを付けて出発です。
河童橋を渡り梓川右岸を歩きだしたころ、空が白みだしました。
穂高は昨夜の雪で稜線が真っ白です。
その頂上付近に朝日が差して赤く染まる、モルゲンロートに見ほれます。
田代橋の西穂高登山口を右に見送り、治山道路を進みます。
やがて右側に焼岳登山口の指導標が現れますので、右に進路を取ります。
展望がなく永い林間の道を黙々と進むとやっと展望が開けます。
勾配もきつくなってジグザグに登ってついに焼岳小屋に到着です。
小屋で暑いコーヒーを頼んでブレイクタイム、聞けば今日で小屋を閉めるとか。
昨日の降雨での小屋の前の雨溜りが凍りついてました。
夜明けの気温は-4℃だったそうで、この時点でも零下でしょう。
その後登山を再開、天気は絶好の快晴です。
高度を上げると焼岳展望台では前方に焼岳北峰、後方北東方向に穂高連峰、
さらに高度を上げると槍が傾いた鋭鋒を見せます。
北西方向に眼を向けると笠ヶ岳と抜戸岳の巨大な山塊が圧巻です。
そして北方向遠くには北アルプスの最深部、黒部源流の水晶岳、鷲羽岳が見えています。
展望台から上は岩場で大小の火山礫の道になります。
夏場なら埃がたつほどの滑りやすいザレ場ですが、昨日の雨で砂礫が水を含み、
凍ってノンスリップ舗装のような状態で歩きやすくなっていました。
たどり着いた頂上からの景色は想像以上の絶景で寒さも忘れて呆然としていました。
今回は山の女神が微笑んでくれたようです。
北峰頂上は20人くらいが座して休める広さで、先客が10人くらいいました。
そのうちのご夫婦で登ってこられた方から質問を受けました。
「ここは本当に北峰の頂上でしょうか?」というのです。
周りを見てもここより高そうなのは爆裂火口の対面の南峰くらいです。
その頂上指導標に2444.3mて書いてないですか?というと。
いや、2393mとかになっていますと言います。
見てみると確かにそのような数字が書いてありました。
持ってきたNexus7 LTEを取り出し、昭文社の山と高原地図アプリで地図を開きます。
GPSが示す現在位置は確かに北峰頂上2444.3mになっていました。
奥さんは感心して、へー!そんな便利な機械があるんですねと納得したようです。
しかし旦那氏は権威ある?指導標が間違っているなどありえないという顔つきです。
私は対面の南峰が2455.4mで焼岳の最高地点であることは承知ですが、
肉眼での感覚でもここより62mも高いようには絶対に見えません。
奥さんは、私もiPad持ってるんですけど、そのアプリあるでしょうか?
と、もう高さなどどうでもよいとサッパリしています。
一方の旦那氏は割り切れないような顔ですが、お二人で降りていきました。
アナログ旦那にデジタル奥さん、なんとも微笑ましいカップルでしたね。
北峰頂上に長居しましたが無事下山しました。
とても楽しく素晴らしい山行でした。
ところで、帰宅後もちょっと北峰の頂上指導標のことが気になり調べてみました。
【焼岳北峰の標高】
国土地理院のウオッちず「焼岳」を見ると、等高線と経緯度から推定される位置に北峰の標記はない。
しかし、その地点から北西約200mの、その地点より低い場所に標高点2393mがある。
一方で同じ国土地理院の火山基本図「焼岳」では、北峰とされる場所に2444.3mの標記がある。
要するに、いつ誰が設置したか知りませんが、あの指導票は標高点2339mを北峰頂上と間違えた。
という単純なミスかと思われます。
誰が設置したかということですが、環境省ではないでしょうね。
昨年、大雪山旭岳で頂上指導標の文字塗り替えを9名もの人員で実施しているのを見ましたから。
予算のない地方自治体でしょうか?
ちょうど長野、岐阜の県境のようなんで、どちらも遠慮しているのですかね。
そういえば、この山行記録の写真にもありますが、立木に巻きつけた看板。
ちょっと無神経ですよね。
とにかくあの北峰頂上指導標は早急に是正してほしいと思います。
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