小川山 左岸スラブ上部 春の戻り雪


- GPS
- 06:32
- 距離
- 3.1km
- 登り
- 383m
- 下り
- 421m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
Europaさんと、小川山でマルチピッチクライミング。
先月の労山の講習でEuropaさんが登っている春の戻り雪と、2人とも初見の大貧民の2本をチョイス。
本日は、アプローチもEuropaさん主導(私は口出ししないw)、懸垂セット&下降トップもお任せという殿様クライミング。
●アプローチ
既知の岩場/アプローチとはいえ、記憶のみに頼るのは難しい。
山とフリーの岩場では異なることもありますが、「情報収集(しないもの/すべきもの)」「アプローチの大切さ」を知って頂くために、今日は迷って頂きました。
●左岸スラブ 春の戻り雪
Europaさんオールリード&懸垂下降(2ピッチ)トップで。
1回目の懸垂下降時に、目指していた所とは異なる場所に降りてしまった為、
そのままリカバリーの練習&実践。
少々時間をかけてしまったので、
時間的に登れるか微妙だが、大貧民ルートの取付きまで行ってみることに。
親指岩の小川山レイバックとクレイジージャムを眺め、あちこち彷徨った後お殿様岩に到着。(意地悪ですみませんでした)
時間的にトップアウトは難しい為、本日は登らずに下山。
<感想>
「いつも緊張してしまう」と伺ったので、落ち着いて登ってもらうために既知ルートを選択しました。
アプローチ、登攀/懸垂下降とも「こうだったかも」という記憶に頼ってしまう部分があったので、簡単でよいので色々な初めての岩場に行く機会を増やし、その日のその山/岩がどのような状態かを見て、どういったルートや手段を選ぶかという目でルートに対峙し、少しずつルーファイ力も付けて行きたいですね。
たくさん入れば、「踏み跡」も見えてくるようになります(笑)。
スラブには慣れたのか登りはとても安定していて、フォローで楽させて貰いました。
今回はありがとうございました ^^
大貧民、今度再チャレンジしましょう!
yachimayuさんとマルチ練!!と、お話をいただいた時から毎日が緊張続き。前日もほとんど眠れなかった。当日は細かいところまでよく見て指摘をもらい、なぜそうなのかという理由も丁寧に話してくださり、とてつもなく多くの事を、わかりやすく学ばせていただきました。
先ずは、講習会で1度フォローで登ったことのある「春の戻り雪」へ。アプローチも記憶をたどりなからなんとか到着。4ピッチ全部リードさせていただいた。フォローで登るのと、リードで登るのでは全く見える世界が違っていた。フォローだけで登った時には気づかなかったことがたくさんありました。緊張もあってか、今までやったことのないミスも出て凹むも、最後までリードできて良かった。
懸垂下降の1回目で、間違った所に降りてしまいました。前回降りた所から、左ななめ少し上の所。yachimayuさんが降りてくる途中で気づく。クライムダウンできなくはない緩い傾斜ではあったが、それができない傾斜だったら?yachimayuさんから以前出された、いくつかのトラブルケースのまさにそのひとつに陥いる。トップクライマーはどうする?フォロークライマーはどうする?前回のようにフォローですんなり降りただけでは、経験出来なかったことなので、よい勉強にはなりましたが、リカバリーに予想以上に時間がかかってしまい、ご迷惑をおかけした。その他のトラブルケース含め、しっかり復習、イメージしておきたい。
懸垂2回で降りた時には、13時になっていた。時間かかり過ぎ。次の「大貧民ルート」には、行くだけ行って、1ピッチでも登れたら登ってみましょう、ということに。
小川山はこの日で2回目で、「大貧民ルート」のあるお殿様岩にも行ったことがないが、先頭で行ってみてと言われる。登攀ルートの調査ばかりに気を取られ、アプローチの調査はあまりしていなかった。しかし、本に載ってる簡易地図で、なんとか行けるだろうと思ったが、結果お殿様岩に行くまでに迷いに迷う。お殿様岩にたどり着いても、「大貧民ルート」は、そこからさらに残置ロープのある急斜面を登らないといけなかったため、取りつきがわからなかった。。yachimayuさんにヒントをもらってたどり着く。まさに「アプローチが核心」を身をもって体験しました。次回からは、アプローチにも綿密な調査と、地形図で臨みたいと思います。
「大貧民ルート」は、また来ましょうと言っていただけたので、またいつか宜しくお願いします。貴重な平日の時間を割いていただきまして、感謝に堪えません。ありがとうございました。
【感想】
●初めてのルートを登る場合は、最終ピッチの終了点がどこにあるのか、空間的な位置がわからないまま登ることになる。終了点にたどり着いて、そこから連続して、懸垂下降する場合も、どこでピッチを切るのか、中間支点にリングがあった場合、その場所までどの方向に降りていけば辿り着けるのか、岩全体を空間的に把握する能力も必要。
●経験や知識は、自分の中の引き出しを多くすることに他ならない。どんな方法でも、メリット/デメリットはあるのだから、その時の状況に応じて、ベストな方法を、自分の中の引き出しから引き出せることが重要。
●ホールドに乏しいスラブは、岩に接触している手や足裏のフリクションだけで、自分を支える感覚。足の置き場や置き方に、より神経を使うようになった気がする。
●「リードをやらせるのは、どんな状況になってもリカバリーできる自信があるからやらせるんだ」とyachimayuさんは師匠から言われたと言う。そして今回私がリードさせてもらっている。その言葉の重さを深くかみしめた。yachimayuさんが、パートナーと信頼関係がないと、アルパインはできない、とよく言われる意味が少しわかった気がする。やはり最後は総合的な人間力なんだろうと思う。こうして安心してリードさせてもらえる事を感謝するしか、今の私にはできなくて、もどかしく、不甲斐ない。
【備忘録】
●登攀
ビレイループに結ぶエイトの結び方修正。
セルフはメインロープ1本のクローブでとる。PASの方がバックアップの位置づけ。一つのカラビナで、もう1本のロープもクローブヒッチで結ぶと、カラビナのゲートの奥側のロープのクローブをほどきたい場合に、ほどきにくいため。
「登って下さい」と言う前に、しっかりロープを張ること。例え2人でのマルチの場合でも、ロープ2本を同時に引っ張るだけではなく、3人の場合と同じように、1本づつ引っ張ることも行うこと。
ルートがカーブするなどのような場合は、ロープ2本が開きすぎないよう、2本一緒にクリップすることもある。その場合は、ロープどうしが擦れるので、1つのカラビナに2本は通さず、アルヌンなどをつなげて、ロープが上下になるようにするとよい。
木にスリングでガースヒッチする場合は、スリングのつなぎ目の硬いところが、スリングの交差する部分が重ならないようにするだけでなく、木の幹にも当たらない方がよい。
●懸垂下降
ロープ連結のオーバーハンドノットは、まず一つ作って一本ずつロープを強く引っ張って確実に結ぶこと。もう一つはバックアップの役割なので、間を開けないで結ぶこと。(これについては知っていたものの、ちゃんとやってなかったと反省。)
枯れ木(葉の生えてない木)は、支点にはしないこと。幹の太さだけで判断しない。
複数の木があって、その中で支点を選ぶ場合、1番丈夫なものを選ぶこと。
懸垂用リンクがついている中間支点などでは、支点構築する際に使うカラビナは、上側、外側にかけること。他パーティが同じ中間支点を使って、懸垂下降している場合なでは、力がかかって押さえつけられ、自分たちのカラビナやロープが外せなくなる事があるため。リングにどういう方向で力がかかり、どう動くか考える。
ロープが途中で団子になっていたら、さばきながら降りること。引っかかる可能性もあるので、団子を置き去りにして降りないこと。
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