鷲峰山・金胎寺行場巡り(トラップに引っ掛かり2周する行に)
- GPS
- 06:44
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,272m
- 下り
- 1,270m
コースタイム
天候 | 曇りときどき晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
湯屋谷からの上りは、いささか急な斜面もある。ところどころに柿の木があり、運がよければお猿に出会えるかも。 行場巡りは、全般に普通の運動靴では心もとない。特に滝の方へ降りていく際、岩登り以上に注意を要する。落ち葉の多い時季は滑りやすいので、一歩一歩慎重に。 東海自然歩道経由の下りは固い地面が単調にだらだら続くが、そこそこの斜度があるので関節に負担をかけないようなステップをいろいろ工夫しながら下るとよい。 全体的に、要所要所に道しるべがあるので迷うことはない。行場には間違えやすいトラップがある(まんまと引っかかった)。 |
その他周辺情報 | 金胎寺と京都府東屋にトイレがある。どちらも和式。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
靴下
グローブ
日よけ帽子
靴
サブザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
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感想
以前から行ってみたかった鷲峰山・金胎寺行場巡りに行くことに。
冬になって京都北山が雪で閉ざされるようになったら行こうと思って、行きそびれていました。この時期だと、いくら京都府南部といえども、やっぱり寒かった。それでも、行場巡りの最中は緊張感もあり、寒さを感じることもありませんでしたが。
行場巡りでは、トラップに引っ掛かり、2周りすることになったのも我々らしくてよい思い出になりました(笑)。kumakumoの好きな岩登りも十二分に堪能できました。気楽な気分では行けないところですが、一度ぐらいは経験してみるのもよいと思います。費用も300円しか掛かりませんので、コストパフォーマンスは最高です。人が多くて岩登りの所等で渋滞するのかなと思ってましたが、全くの杞憂でした(笑)。この日は私たちの他にはあと1名だけだったようです(入るときと出るときに、ノートに日付と時間と名前を記入するのでわかります)。ただし、所要時間2時間とありますが、岩場などに慣れていないと、3時間程度みておいたほうがよいかもしれません。
今回、以前に京都南部の職場だった頃、通勤時によく通っていたパン屋「たま木亭」に寄り道しました。さすがに、「食べログ」で一時期はパン部門全国1位だった名店だけあり(現在全国7位)、朝7時半頃でも行列が。以前は駐車場が狭くて、土日の日中はこのパン屋のおかげで渋滞していました。鷲峰山三角点や行場巡りの途中休憩の楽しみでしたが、やっぱりどれを食べても美味しかった。大量購入しすぎて、kumakumoが胃もたれしてましたが。
残念だったのは宇治田原町のラーメン屋「新立麺館」のデリシャスラーメンを食べるのを楽しみに下山してくると、閉まっていたことです。事前に調べたら通し営業だったのに。もっとも、朝購入したパンが、まだまだ残っていたので、それを夕食代わりにできました。
あれあれ、食べ物のことが多くなってしまいましたが、食いしん坊道中ということで御容赦を。
郷之口、立川、維中前……地図には懐かしい地名が並んでいる。
51年前の年の瀬。見送る人はなかった。助手席に上がり込むと、
トラックはすぐに発車。その瞬間から宇治田原町はどんどん遠くな
り、過去になった。
工業団地の南を湯屋谷へ向かう道。カーブ毎に次々と現れる茶畑。
好きなだけ実をつけた柿の木が、左右で気まぐれに登場する。古老
柿(ころがき)という干し柿もまた、宇治田原の特産だ。
鷲峰山には二つのピークがあるが、まずは三角点のある方へ。眺望
は北側に広く開けており、杉林の上で高圧線が鉄塔から鉄塔へと、
リズミカルに渡っている。
曇りがちで方角がわかりづらかったが、市街地とおぼしき方向を見
つめると、なんだか平らなところがある。川にしては大きすぎる。
もしや琵琶湖か? 「そっちの方向かぁ?」との声を聞き、この意
見はそっと引っ込めるが、正面、遠くに見える形のよい山は近江富
士のようでもある。
そのうち、後から上がってこられたお二人様とも協議した結果、近
江富士が特定された。一つ決まれば比良山も比叡山も見えてくる。
雲間から光の筋が射し込んで、琵琶湖はまさに琵琶湖。いまなら声
を大にして言える。
次のピークは真の山頂だが眺望はない。供養塔とお地蔵さまの間に
握り石が置かれていた。天狗のものらしい。法力の充電中かな。こ
こまで来れば金胎寺は近い。
寺務所で入山料と引き換えに案内図をいただき、いよいよ行場へ出
発。辻を過ぎるとどんどん下って行く。東覗の次は西覗。渓流の音
が聞こえるが、西覗がわからぬまま川の音は遠くなった。間違った
かと思いながらも進み続けると、大きく平らな岩にぶつかった。平
等岩に来ていたのだ。楽しみにしていた胎内潜と二つの滝を飛ばし
ているではないか。
いまさら来た道を引き返すより、そのまま岩を登って蟻の戸渡とや
らに進み、行場の辻まで戻ってやり直すしかない。やり直さず下山
という選択肢はなかった。
こうして、二度目の東覗以降は慎重に歩みを進めた。二度目の道は、
「さっきもここに足を置いたな」「そうそう、これを掴んだ」と、
記憶の新しいのがおもしろい。間違いの箇所はすぐに判明し、平等
岩と蟻の戸渡りは二度楽しんで追徴金なし。図らずもお得な行場巡
りとなった。
間違いに気づいてどうするかというのも、一つの「行」であったに
いない。
すっとこどっこいな行を修めての帰り、だらだらと下る林道にて、
幼少期の宇治田原の薄暗い記憶に、お茶の深緑と柿色が一筋ずつ流
れ込んで長い軌跡を描いていくような気がした。
Duo-Jetと申します。いつも楽しいレコ拝見させて頂いてます。珍道中(ごめんなさい)が目に浮かびます。
kumakumoさんのコメントの冒頭の「宇治田原が遠くなった」の後が大変気になります。何故遠くなったのか、何があったのか。来週に続くみたいな感じです。
またの機会に続編をお願いいたします。(笑)
行場めぐりお疲れ様でした。
私も、Duo-Jetさんのエレガントなレコを常々楽しませていただいています。
さて、件の回想ですが、語るほどのことではございません(^^;)
小学校に上がる直前の年末に宇治田原町から転出しましたので、
文字通り遠くなったのです。
当時はほとんど屋外に出ることがなく、セピア色の思い出みたいな
ものもありません。ただ大人の会話から聞きかじった地名が、
今回の地図を見ることで文字を伴った地名として蘇りました。
この度とことん行場を堪能しましたので、今後宇治田原にちなむ
山行きは、忘れた頃になるかも……。
そうでしたか、kumakumoさんのレコの
小説の導入部のような趣きに大変興味をそそられましたので、思わず尋ねてしまいました。
わたしも時折り山登りしながらこれまでの人生を思い返す事があります。登ったり下ったり、本当にそのものですね。
これからもsayupさんkumakumoさんの
興味深いレコを楽しみにしています。
まさに、山行には生き様が現れますね。
特に今回、行場巡りで強く感じました(笑)。
今後ともよろしくお願いいたします。
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