武奈ヶ岳 〜細川尾根から、下りは三舞谷へ〜
- GPS
- 06:47
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,288m
- 下り
- 1,281m
コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 6:47
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
計画書はコンパスに提出。 細川尾根の登りは地図、地形図に登山道の表示がないが、地形が分かりやすいので登りに利用する分には問題ない状態だった。 ただし踏み跡は途中からほぼ見えなくなるので、地形図は必ず必要。 下りの三舞谷ルートは地形図に点線の表示があるが、今回歩いたかぎりではほとんど何もない。(赤テープ、トレースもない) ヤマレコの地図に、過去に歩いた人のトレースが示されるのを地形図に写していたのが幸いして歩き切れた。 最後に転倒、負傷したことは反省材料。 |
写真
装備
個人装備 |
防寒インナー
レインウェア上下
非常食
携帯電話
帽子
マグカップ
タオル
救急用品
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感想
dolceさんのレコで教えてもらった細川尾根のルートを歩いてみようと今回の計画。
下りには、これも初めてのルートになる三舞谷を歩いてみる。
手持ちの1/25000地形図にはワサビ峠から三舞谷へのルートは表示があるが細川尾根は無表示だ。
尾根道の登りは取り付きからしばらくは道がはっきりしていたが、急騰にかかるころには踏み跡は消えていた。
地形は太い尾根の一本道なので登る分には何の問題もない。
滑りやすい落ち葉の地面には苦労したが、休みながらでもなんとか自分で想定したペースで登りきることができた。
急登部のきついのはあるけれど、また歩いてみたい。
山頂で腹ごしらえを済ませ、北アルプス、御嶽までの展望も楽しんだあとは下りのルートへ。
ワサビ峠から地形図の点線の表示は続いているが、現場に立つと下り口がどこだか判別がつかない。
右に谷の始まりのような地形がある方へ、広い斜面をとりあえず下りだす。
スマホで位置確認をしながら画面上のトレースを追って下り続けることにする。
トレースのない山を歩くのはワクワクする。
目に映る苔の緑や谷川の流れがなんだかとても貴重な珍しいものに思える。
よく言われる谷を下る際のリスクには最大限注意しながら、斜面の勾配や岩の崖など進退窮まるようなシーンを前もって避けられるよう目を配りながら進むのが楽しい。
斜面を下るうち、足の動きは徐々に鈍くなっていたんだろう。
しっかり足を下ろせていないから地面の凹凸を吸収できていなくて変によろめいたり、落ち葉の下の濡れた木の枝を踏んで足を滑らすことが目に見えて増えてきていた。
標高は500mを切り、最後の下り斜面にかかった。
傾斜は少しましになっていたが、岩がごつごつ覗いていて足の踏み場に気を使う。
それでもゴールが近い気楽さでリズムよく足を運んでいた。
裾が岩に引っかかったように感じたが、次の瞬間には足が出ないまま上体が斜面の下に向かって倒れ込んでいくところだった。
スローモーションのように顔に近づいてくる地面と突き出す岩が見え、頭と顔を守ろうと片手をついて上体を反転させ、背中から岩にぶつかった。
ザックがクッションになってくれることは何度か経験していたので、これで助かったと思った瞬間、岩の隙間に落ち込むように上体が背中から沈み、足が浮いて後ろ回りを始めた。
一回転して下りてきた足が岩にぶつかり、向こう脛を強か打ちつけて激痛が走ったが、そんなことよりもまず身体を止めることと頭を保護することに全神経が行っていた。
足以外はどうやら異常がないことは分ったが、その足はしばらくは触れないほど痛んだ。
骨折していたら、手持ちの包帯と落ちている木の枝で固定くらいはできる。
ただ自力で下りるのは相当苦労しそうだ。
そんなことを思いながらしばらくじっとしていた。
そっと触ってみて、どうやら骨に異常がないこと、もうしばらく時間をおいて、何とか立てる、歩けると目処が立ち、ゆっくりゆっくり下りだした。
麓に下りてから裾をめくると、ひどく擦りむいていた。
でもズボンのおかげで汚れてもいず、よくこれだけで済んでくれた。
弁慶の泣き所だけに痛みはなかなか収まらないが、ほっとした気持ちの方が強かった。
山でドキドキワクワクのプチ冒険をする中で、このくらいの傷はあって当然かとも思う。
子供の時から痛みにはからきし弱いくせになんだかんだケガをして帰ることは当たり前にあった。
だから最悪を避ける反応を体がしたのかはわからない。
こんな不注意な山行で大事にならなかったのは単に運が良かっただけ、かもしれない。
ただ自分の中で、次回の山行で留意するべきポイントがひとつ増えたことは必ず財産になる。
スキル不足をカバーしてくれるGPSの恩恵もしっかり受けながら、自分のキャパを少しずつ広げたい。
コメント
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ご無事で何よりでした
痛々しくて他のことが飛びましたよ
階段は最後の一段で落ちると親の教えの中にあります(最後になると気持ちが緩むから下りきるまで気を付けてという意味)
苔と水流、風情があって美しいですね
武奈ヶ岳はコースが色々あるのですね
それだけ道迷いがあり怖いと思って拝見しています
ありがとうございます。
階段は・・・の話、同じことを頭に浮かべながら歩いていたんです。
足が思うほどには動いていないぞ、と自覚もしていたんですが。
あの谷は今回初めて歩きましたが、昔は道があったのだろうとかすかな痕跡は見つけました。
ただ線に繋げて辿れるほどのものはなく、想像力を目一杯働かせながらの下りは楽しかったです。
最後はちょっと恥ずかしいオチがついてしまいましたが、ぜひもう一度歩いてみたいと思っています。
おっしゃる通り、比良にはルートが多くあります。
不用意に歩くと道に迷う危険はあります。
ただ、来てよかったと思える世界が広がっていることも事実です。
この比良を歩かれたら、merさんからどんな言葉が生まれるのか、ちょっと楽しみです。
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