余呉トレイル:三方ケ岳-行市山-集福寺越え
- GPS
- 05:47
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 665m
- 下り
- 789m
コースタイム
天候 | 曇り時々小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
余呉トレイルの新道野から三方ケ岳-行市山-集福寺と周回をしてきた。車を新道野に置いて、集福寺からバスで新道野へ戻る算段だ。
新道野の国道8号線にある蕎麦屋さん付近は私有地らしいので、一言挨拶が必要なことがあるらしいと聞いていたので、『福井にようこそ』の看板脇に駐車していたら、蕎麦屋脇の小屋シャッターを開けていた人が、『トレイルを歩く人か?、それなら、すぐ前の鉄塔脇からの林道に行くのがいいよ』と親切に教えてもらった。その林道はクネクネと長いこと、出来れば国境稜線を忠実に歩こうと考えていたので、『有難うございます』とは言ったが、鉄塔入口付近から離れて、県境にあたるらしい広場の笹薮斜面に入り、がむしゃらに進むと植林の尾根に出た。すぐ脇に林道が近づいてきていた。針葉樹に落葉樹が混ざって背の低い雑木林風の稜線となる。
北側は植林、南は自然林の疎林の稜線を登っていると孫持山に到着した。此処の山名プレートは山名以外に高度、三角点等級などを彫って色付けされた丁寧な仕事ぶりのものであった。つい最近長浜の七廻り峠と七尾山途中の指南山にあったものと同じ方の作品と思われる。湖北を中心に活動をされているのであろうか。
冬枯れの背の低い自然林は明るくていいが、登山者が少ないのか、踏み跡も木々の隙間も狭くて顔や手にビシビシ当たるのはいただけない。いつの間にか、自然林の中の笹の枝に葉が無いことに気が付いた。笹の花でも咲いたんだろうかと話をしていると、少し葉の着いた笹原もあって、何がこのように葉のない笹原にしているのか?判らないまま、山の左側を捲くように進むと送電線鉄塔だ。GPSからすぐ先が三方ケ岳なので斜面を進むと針葉樹林の中に三方ケ岳の標識があった。殆ど平らの上に周囲は木々で覆われていて、山頂の認識はサラサラないのはいただけない。そんなので、すぐに山頂を分かれ行市山を目指すのだった。
三方ケ岳から左に右と曲がると尾根は痩せてきて、複雑な尾根が伸びたりしている。するとすぐ北側に林道があるらしく、チェーンソーなどの音が聞こえてきている。歩く稜線のコース脇の木が何本も切られているのを見て、つい最近コース上の木を切ったものと思われた。それならありがいことで、感謝感謝だ。
このコースのGPS軌跡を見ると、この辺でコースが2本に分かれていて、1本は南側を迂回しているかのようなのに対し、もう一つは県境ライン上を忠実に進んでいる。ここは県境に忠実に進もうとそのまま行くと、かなり急斜面で深く落ち込んでいる。するとすぐ下に林道が見えるが出来立てホヤホヤの感じだ。その林道の先は更に深く切れ込まれている。これは対面の尾根を登るとなると大変だと感じ、林道に降りて周囲見渡すと南側に尾根がぐるりと取り巻いている。これを見て、南側を迂回している軌跡の理由を納得した。その軌跡の方は事前に検討をしたか。この地域を理解していたものと想像する。用意周到な方なのであろうと感心したものだ。
林道は右に進み、そこから左と右に分かれている。その左は益々奈落の底へ行くかのようなので、それは止めて右上に進む林道を進むと南側を迂回したコースの稜線に出た。この沢は県境を越境してきているのだ。いやそうではなく、沢が南から流れているにもかかわらず、県境ラインを沢を横切って直線的に線を引いたのだ。一寸見の地図では真っすぐなので、見かけ上はその方が綺麗なのは確かだが、歩く身になればとんでもないラインであったのだ。
Co(標高)450mほどまで下がってしまったので、行市山への稜線まで200m以上登らないといけないのだ。この頃までは曇りがちの空に青空が見えだして、今日は天気が良くなりそうだと喜んでいたのだが、それが直ぐに天候悪化となるとは想像だにしていなかった。下山コースの集福寺越えへの稜線が近づいて来たころ、時雨のような雨にしばらくはそのまま歩いていたが、止みそうにないので上着の雨具を着けて、左(西)側が針葉樹、右が自然林の尾根を進むと、GPS上で集福寺との分岐を過ぎ、直ぐに新堂からの一般道に出た。此処からは道があるので安心して歩ける。すると行市砦跡の白い看板が地面においてあった。そして、堀切の溝が2個所あって、やはり砦だな!と話をしていると、右側が大きく開けた場所になり、そこは行市山頂であった。東側は良く見えるのだが、小雨の空はけぶっていてどの山なのかは皆目わからない。南の方には国道がガスの中に薄く見える。三角点は針葉樹の下の丁度端っこであるから雨を避けての昼食にはもってこいの場所だ。
昼食中に柳ケ瀬山から女性の2名パーテイーだけが、今日唯一の登山者であった。この時は雨具を脱いでもいいものと思ってたが、いざ出かけようとした時には脱ぐことが出来ずに出発した。一般道から藪道に分かれ、更に集福寺越えへの分岐はGPSでの確認だけで、何のマークも標識もない。おまけに踏み跡も殆ど見受けられずに、GPSの進行方向指示とにらめっこしながら、藪状の背の低い樹林の中を右へ左へと木々の少ない斜面を右往左往しながらの下りであった。雨は何時になっても止む気配はない。初めは時雨だろうと安易に考えていたが、雨の降り方は少ないが、雨具なしではずぶぬれになる。しかも、藪歩きでは雨具は欠かせない。
GPSで集福寺越えが近づいてきてホッとしものの、集福寺越えの踏み跡は一般道ほどのものと想像していたが、とてもおぼつかぬものであるのを見てがっかりした。しかも峠道からの下りがこれまた昔の生活道とは思えないとんでもない道であった。数十mであるが、左の谷間に向かって断崖上の斜面を靴幅ほどのステップを伝うというコースである。トラバースは徐々に下がり気味で、大きな段差もあって恐々の道だ。あー怖。
あとは尾根を下るだけと思っていたら、小谷に降りてからすぐ上の稜線に上がってしばらく進んでいると、GPSの軌跡とは離れて左の尾根を進んでいた。これはまずいと、外れた位置を確認するとかなり離れているので、少し先の尾根を右に下降して正規コースに合流しようとGPSの地図を頼りに傾斜の緩い方向を探しながら、小沢をズルズルしながら下った。そこは集福寺への下降コースであるが踏み跡はないに等しい。これは最近は上り下りする人は殆どなく、時々ハイカーが来るくらいの場所のようだ。時には踏み跡らしき道もあるが春の雪の解けるときに消失するのは仕方ないが、そのあとに通過する人が少なければ、道はなくなってしまうのも止むを得ないことだろう。
ずいぶん下降してきたなと思った頃、沢が幅広くなってきて広場状の形態と段差に気がついた。ここは昔田畑を営んだ耕作地のようだ。それがどんどん広く、段差が高くなると、それを越えるのに苦労して沢寄りの左端に歩く道があったが、それもなくなり今度は右にと荒れ果てた昔の田畑を右往左往して最後は右の山際を進むと万事休すで、急斜面を数m倒木頼りに畑地に降りた。すると谷の左(南側)に道があるのであった。昔の田畑の端の段差の下に道が続いていて、急に明るくなったと思ったら林道であった。やっと集福寺集落へ着いたことになったのだ。
問題はこれからだ。国道8号の集福寺バス停までの距離が判らないのに、バス時刻まで15,6分しかない。思わず走りだした。暫くすると集落の家並みが見えだすも、誰も外には見えない。今はこんな天気だからやむを得ないか?と諦めながら、小走りを続けると、その先に北陸線の高架橋が見えた。あそこ迄行けばいいと判ると安心して、ゆっくりと歩き出した。国道に出るとそこにバス停の小屋があった。対面側には上流(新道野)にも下流(木ノ本)にもバス停は見当たらない。こんな立派な建物があるのだから、とそこで待っていると後からのメンバーが追いついた。
結局バスは5分くらい遅れて来た。乗り込むと、バスの運転手に『バス停は少し戻った場所ですよ!』と注意を受ける始末であった。新道野バス停には直ぐについたが、まだ小雨がしょぼ降る状態であった。今朝登り始めた県境に忠実に登った場所は、針葉樹林に覆われていて明確には目で追えないが、GPSの軌跡では明らかなはずだ。
”八”、”竹”
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