北岳 (撤退)
- GPS
- 25:47
- 距離
- 58.5km
- 登り
- 2,966m
- 下り
- 3,987m
コースタイム
【1日目】12月28日(土)
夜叉神峠8:45〜鷲住山入口9:40〜広河原山荘11:50 (冬期小屋泊)
【2日目】12月29日(日)
広河原山荘8:10〜分岐9:15〜第二ベンチ12:35〜急登ピーク13:55〜白根御池小屋18:55 (冬期小屋泊)
【3日目】12月30日(月)
白根御池小屋9:15〜急登ピーク10:05〜第二ベンチ10:20〜広河原山荘11:15/11:35〜鷲住山入口14:15〜夜叉神駐車場15:15/16:00〜芦安駐車場17:10〜ヘルスピア18:30〜ローソン19:05〜韮崎駅20:35
天候 | ⚫12月28日(土) 晴れのち曇り −10℃ ⚫12月29日(日) 曇りのち晴れ −15℃〜−8℃ ⚫12月30日(月) 晴天 −5℃〜1℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
相原5:40〜竜王7:54 (電車1,620円) 竜王8:00〜夜叉神駐車場8:40 (タクシー7,550円) 【帰り】 韮崎21:01〜相原22:28 (電車3,750円) 特急利用 【芦安観光タクシー・ホームページ】 http://www.shokokai.or.jp/19/192081S0100/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 夜叉神峠登山口、広河原山荘冬期小屋、韮崎駅で確認。 【積雪量】 ⚫アルプススーパー林道 (広河原まで)→除雪済み ⚫広河原山荘〜分岐→ラッセルひざ下 ⚫分岐〜急登ピーク→ラッセルくるぶし〜ひざ下 ⚫急登ピーク〜白根御池→ラッセルひざ上〜胸 【危険箇所】 ⚫コース自体、冬期は非常に危険とされています。 |
写真
感想
広河原から挑む、北岳元旦ご来光。
前々回は、日程の都合で中止。
前回は、大樺沢半ばで撤退。
そして今回も、結局 撤退。
三年越しの夢が破れました (T ^ T)
【1日目】12月28日(土)
【夜叉神駐車場〜広河原山荘】
始発の次の電車で8時少し前に竜王駅に到着。
8時に予約しておいた芦安観光タクシーに乗り込みます。
芦安観光タクシーは、芦安から広河原までの乗合タクシーもやっているので、予約などの際も話が早いです。今回の運転手さんも、南アルプスに詳しい方だったので色々な話を聞かせてもらいました。
夜叉神駐車場は、ほぼ満車状態。
今日はゲートに管理人がいたため、通して貰えるか心配でしたが、何も言われませんでした。
ゲートから先には、4名ほどの足跡。どのトレースも鷲ノ住山登山口方面に向かっていました。みんな吊尾根から北岳を目指しているのでしょう。
私は、広河原に向かいます。
去年歩いた際には、夜叉神駐車場から広河原(14キロ)まで5時間もかかってしまいましたが、今年は道のコンディションも良く疲労もないため、3時間で広河原に着きました。
同じ道でも条件の違いでこんなにも差が出るのですね。
広河原まで後6キロの地点で、鹿の駆除をしている人たちに会いました。環境庁の依頼でやっているらしいです。ライフルを打っているのを始めて見ちゃいました。駆除した鹿は、下まで降ろすそうです。食べるのかな?
下に見える県道の方にも、車が何台か停まっていました。タクシーの運転手さんが今年は林道の修復工事をやっていると言っていたので、その人たちかも知れません。
こんなに人気があるのは何か不思議な感じ。ちょっと緊張感が緩んでしまいますね (ーー;)
12時に広河原山荘の冬期小屋に到着して、昼食を食べました。
後は、明日の出発までやる事がない。
荷物を少しでも軽くするため、今回は暇つぶしグッズを、持って来ていません。
ああ、ひまだ〜
余りにひまだから、今日の分の感想を書いて置きます。12/28記
【2日目】12月29日(日)
【広河原山荘〜白根御池小屋】
さぁ、今日からが本番です。
と、意気込んで出発したものの、分岐までコースタイムで25分ほどのところを1時間もかかってしまいました。
仕方なく今までこだわり続けた大樺沢コースをあっさり諦め、白根御池方面へ行く事にします。
思った通りこちらの方が積雪が少ない。コースタイム通りとは行かないものの、この調子なら15時には、白根御池小屋に到着するだろう。
……ところが急登ピークを過ぎて、後コースタイムで30分の場所から御池小屋まで、なんと5時間かかってしまいました。
トラバースになってから積雪量が一気に増えて、ラッセル膝上からヘソ、酷い所は胸まで。
御池小屋に着いたのは、なんと19時です。
心が折れた訳ではないのですが、現実的にこの先に進んでも元旦までに山頂にたどり着けません。
この先も小太郎分岐(森林限界)まで同じような条件のコースが続くので、白根御池から二俣まで30分=5時間、小太郎分岐までは3時間=30時間。森林限界後の稜線に出れば多少条件が変わるかも知れません(風で雪が飛んでいる等)が、それにしても30時間は、無理があります。
今日は冬期小屋で一泊して、明日、撤退する事にします。12/29記
【3日目】12月30日(月)
【白根御池小屋〜韮崎駅】
朝、出発の準備をして、最後に北岳の写真を撮って置こう……でも北岳を写すには、小屋から池まで50m位ラッセルしなければならない。
しんどいなぁ〜と思いながら、冬期トイレの写真を撮っていると、なんと人がやって来た!(◎_◎;)
なんでも昨日、鳳凰小屋から地蔵に上がり、白鳳峠から広河原に下山。広河原山荘冬期小屋に一泊して、今日ここまで、私のトレースを追ってやって来たそうです。
この時期に白鳳峠を降りるとは、かなりの強者。本人は地蔵から白鳳峠までの稜線の方がきつかったと、あっさりしたものです。
この先はトレースがない事を知ると、とりあえず草すべりの取付きまで行ってみると言うので、私はチャッカリ後ろからついて行って、北岳の写真を撮らせて貰いました。
その後、草すべり取付きまで行き、無理だと判断して戻ってきた彼と一緒に、広河原まで下山しました。色々、山の話をして、とても楽しかったです。
彼は、北沢峠からトレースがあれば甲斐駒にアタックする、トレースが無ければ長谷に抜けると言うので、広河原で別れました。
今頃、北沢峠で冬期小屋にあり付けたのか?それともテン泊になったのか?甲斐駒方面へのトレースはあったのか?何にしろ無事を祈ります。
私は、さっさと帰ります。
吊尾根から北岳に登り返す事も考えたのですが、食料が足りないのです。何せビバーク分と帰り分を除いた残りの食料は、肩の小屋にデポしてある。肩の小屋まで上がれなかった時点で今回の計画は、終了するしかないのです。
なんとか今日中に下山して、別の場所で元旦ご来光を拝もうと言うのが、今の私の考え。
夜叉神駐車場では、夜叉神の森が営業していたので、正月限定「ちからそば」を頂きました。
食事を済ませてお店から出ると、なんと、行きに乗ったタクシーの運転手さんが、お客を乗せるために上がって来ているでは、ありませんか!!
ちょっと恥ずかしいなぁ〜と思いながらも話し掛けてみました。
「諦めて下山して来ました。これから竜王か韮崎まで歩きます」
すると、今から乗せるお客が青木鉱泉までだから、途中まで割り勘で乗せて貰えば?と言われました。
記録を取りたいので歩きますと言うと、竜王より韮崎の方が近い、それでも5時間位かかるよ、と教えてくれました。
それから韮崎駅まで歩いたのですが、途中で3人の方から「良かったら乗って行く?」と声をかけられました。
「歩いて記録を取っているんです、お気持ちだけ」とお断りしましたが、とても、ありがたい事ですね。
やっぱり乗せてもらえば良かったと何度も思いながらも、芦安から駅までのログを取る機会は、そうはないので、意地で韮崎駅まで歩きました。
1年かけて再チャレンジして、結局今回も撤退となった、広河原からの北岳元旦ご来光ですが、今回は自分のミスでダメだった訳ではないので、不思議とすんなり諦めがつきました。
来年、冬期のスタンダードなコースである吊尾根からチャレンジするか、今は考えていません。
何にしろ、これで一つの挑戦が終わりました。
コメント
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はじめまして。
北岳は私も好きなのでよく登ってます。
余計なことかもしれませんが、冬期に広河原経由で
登るのは1960年から70年代にかけてかなり人数が
雪崩で死んでいるため一般的には途絶えていた
はずです。
あそこはどこ登っても雪崩発生区域だったり
雪崩の走路だったりするので。
次回トライする際には池山吊尾根から行ってみては
いかがでしょうか?
冬期の北岳にトライするくらいなのでこの辺は
よくご存知かと思いますが失礼しました。
追伸
草すべりからの写真は、青い空に白い北岳が映える
素晴らしい写真ですね。
ありがとうございました。
この時期にここを登る方でしたら理解した上での事とは思いますが、前述のbokudenさんのおっしゃる通り、冬季の北岳に登る場合夏ルートの広河原経由は相当危険だと思います。
それでも今の時期はまだ雪が少ないですがこれから3月ぐらいにかけては降雪がぐっと増え樹林はラッセルも多いですし、御池小屋より上は雪崩の巣になりますので慎重に。吊尾根歩いてると雪崩れてるの良く見ます。
広河原からなら嶺朋はどうでしょう?
冬は歩いた事ないのであくまで推測ですが、登りはきついですが谷筋は通らない分雪崩の危険は少なそう。稜線手前にビバーク出来そうなところももあるし、その辺りに一泊できれば池山御池小屋からよりも短時間で山頂に着けそうな感じ。ルートファインディングやラッセルはどのルートでも同じようなものでしょうし
もちろん冬季ルートの池山吊尾根も良いルートですよ
ラッセル泥の脇坂です。
無事自販機ありつけた様で幸いです。
広河原からの林道段々と雪深くなり腿から腰位が続き北沢に7時に到着しました。
幸い山小屋開いていたので素泊まり
テントだらけで都かと思いました。
翌日男の甲斐駒 黒戸尾根です。
身体バキバキ
とても楽しかったです!
また何処かで!!
ありがとうございます。
確かに厳冬期の広河原からの北岳登山は、雪崩の危険がある事は知っています。
近年でも3、4年前に雪崩事故で亡くなった方がいると、この計画を立てた時に知りました。
それでも積雪量の比較的少ないこの時期なら大丈夫かな……なんて考えていました。
一応、弱層テストなど雪崩に対する知識も少なからず付けて来たつもりです。
とは言え前回も今回も、その雪崩の心配のある地点までたどり着けませんでした。もしかしたら、たどり着けなかった事で救われたのかも知れませんね。
私がなぜ、目的(北岳冬期登頂)ではなく、手段(広河原から)にこだわるのか、実は自分でもよく分かりません。
でもエベレスト登山で難ルートにこだわり続け指を失った栗城さんの気持ちが何となく分かるのです。(今、再生治療中との事ですが)
正直に言うと、私の中にはまだ、再度 広河原から冬期北岳にチャレンジしたいと言う気持ちがあります。今回、私の実力では現実的に無理だと知った訳ですが……
来年は、吊尾根から上がるか、はたまた全く別の山に登るか、今はまだ、考える気になれません。
ただ、どこに行くにしろ、安全登山を心掛けたいと思います。
今回の北岳山行について、去年の記録や11月のデポの記録を見て、気にかけてくれていた方が、いらしたようです。
メッセージやコメントを頂きました。
ご心配をお掛けしました m(_ _)m
広河原から北沢峠までは、除雪されていなかったのですね (ーー;)
北沢峠まで3時間位だよ、とか適当な事を言ってしまって、すみませんでした。
山小屋が開いていたのが、救いでしたね。
翌日の甲斐駒登頂(&黒戸尾根)、素晴らしいです!!
どう言う体力してるんだ!!と驚きです。
白根御池からの下山時は、色々な話が出来て、楽しかったです。
また、どこかの山で会いましょう!!
昨年11月の南アルプスバス最終日にお会いした
lifter175でございます!
スミマセン、遅くなりまして
・・・昨日私のレコに拍手いただいて「あっ!!」・・・
それで気が付いて拝見させていただきました!
やっぱり行かれたんですね・・・お正月の北岳!
さすがにキツかったようですね、あのラッセルは・・・
所感を読む前に、コースタイムが異常にかかっているのを見て、
「こりゃ〜、、、相当キテいるな・・・ 」その凄さがすぐに判りましたよ
白根御池小屋手前のあの横移動だけの地点から5時間ですもんね・・・
尋常じゃないことがヒシヒシと伝わってきますよ
これでは、その上の草すべりにしろ、二俣〜右俣で上がろうとしても、
チョッと無理なのは良く判りますよ
ホントに今回も残念ではありましたが、私も大好きな北岳へ
厳冬期にトライするそのお気持ち!
私にはこれでもか!というくらい理解出来ます!!
また来年、ぜひぜひトライしていただきたいです
(こちらは何かと厳しそうなので、今度は池山吊尾根から??? )
お久しぶりです。
年越し北岳、ダメでした (T ^ T)
次にチャレンジするとしたら、やはり吊尾根と言う事になると思いますが、今シーズンは、難しそうですね。ずいぶん降ったので……
目下の課題は、肩ノ小屋にデポした食料をいつ回収するかです。
6月の小屋開き前に、もう一度、北岳ですかね ( ̄+ー ̄)
また、どこかの山で会いましょう (^-^)/
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