木曽路



- GPS
- --:--
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 467m
- 下り
- 113m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
Bグループ:大糸線北細野駅-中央西線南木曽駅-徒歩-妻籠宿-バス-南木曽駅-北細野駅 行き;北細野7:07-7:17穂高7:18-8:05塩尻8:17-B9:52南木曽 帰りB;南木曽14:34-16:43松本16:47-17:26北細野17:26-17:43大町18:58-19:38信濃森上 帰りA;南木曽17:20-19:12松本19:44-20:14穂高 |
写真
感想
前置き
昨年1月に企画した『青春18切符で行く高尾山』が好評で、今年も18切符を使った企画を〜と言う声に応えて『冬の木曽路を歩く』と言う計画を提案したところ、当初5名の希望者があって丁度1本分に収まっていたのが、その後8名の希望者が出て13名と膨れ上がってしまった。
行きは大糸線大町駅発6:51の電車で中央西線南木曽駅着9:53と約3時間かかり、帰りの電車は南木曽発14:34の場合、大町着が17:43となる。その次は約3時間後の南木曽発17:20で大町着は22:01となり、それでは遅すぎると言うことで、14時台の電車にすると南木曽駅からの行動時間は10時〜14時までの4時間しかないことなる。
この4時間で南木曽から馬籠まで歩いてバスで行って帰るのは余程の健脚者であっても速歩きで行って帰るだけになってしまうので、南木曽〜妻籠間のぶらり歩きに留めるグループと帰りが遅くてなっても南木曽駅から馬籠宿まで歩くと言うグループに分けて、それぞれにリーダーを設けることとした。
当日の参加者は大糸線信濃森上から1名,大町駅から1名(nobou),北細野10名,穂高1名とバラバラである。北細野駅の10名は2本の18切符を遣えがいいのだが、他の3名は3回分使えるもう1本の切符で乗車しなくてはならないので1ヶ所に集まって乗らなければならない。そのためnobouが大町から信濃森上まで迎えに行き、穂高で3人揃って乗車すると言う仕儀となる。大町を4:35発,R148,5:30に岩岳スキー場入り口のコンビニでKさんと合流して6:40穂高駅着へ。穂高駅の近くにある公営の無料Pに車を置いて7:18の電車に乗る。
企画立案者でCLであればこれくらいのことは当然のことで、自分の目指す山行や旅を実現させるためなら出来得る限りのことをやる。それが自分の性に合っていてやりがいを感じると言うだけのことである。
好天で常念岳が赤く染まるのをバッチリ撮る。
18切符での山行がなぜ人気かと言うと、行きも帰りも車中で『飲める』,或いは飲まないまでものんびりと歓談しながら旅を楽しめると言うことに尽きる。そう言う訳でさっそく飲み始めて南木曽に着いた時には出来上がってしまったKさんが14時のグループに移り、代わってT女史が17時のグループに入って3名が馬籠を目指すこととなる。
冬の木曽路は経験がなく、寒さと道の凍結を心配したが、当日は雲1つない快晴で温かい陽だまりハイキングとなる。南木曽駅発10:05。。『重要伝統的建造物群保存地区・南木曽町妻籠宿保存地区』と書かれた看板や『左なぎそ駅へ 右妻籠宿へ』と書かれた道標に従って駅の東側の道をゆっくり南下し、30分で上久保の一里塚に到達。すぐ傍に『この暮れの もの悲しきにわかくさの 妻呼びたてて 小牡鹿鳴くも』の良寛歌碑を見る。
10:49,妻籠城跡への分岐点到達。ここから7分歩いて城址公園に着く。妻籠城は木曽川とアララギ川の合する断崖上にあってかなりの広さの平地(主郭)と帯曲輪や土塁,空堀を持つ典型的な山城で、公園となっている主郭からは妻籠宿が一望できる好位置にある。ここでBグル―プが来るのを待ち、集合写真を撮ってからそれぞれ別行動とする。
11:18,分岐に戻り、標識に従ってゆっくり下る。途中で三九郎を見るが子ども達の姿がなく、聴けばもう終わってその後始末だとのこと。10分ほど歩いて宿の入り口にかかる辺りで立派なマグノリアの木を見る。初夏から夏にかけて沢山の花を次々に咲かせて見事だとのことだが、木曽路にマグノリアとは意外な取り合わせである。
そのすぐ下に口留番所と高札場の跡があっていよいよ妻籠の宿に入る。あちこちにナンテンの赤い実が目立つ。南木曽駅から3.5km,水車のある坂道を下って宿場らしい町並みに入ると、家々の格子戸や軒下に思い思いの飾り物が施されているのが目につく。藁の束に赤い柿を封じ込めて吊るしたものや、スズメウリのような球を吊るしたもの,それを真っ赤なトウガラシと組み合わせたもの,ツルウメモドキの蔓に山茶花の花をあしらったもの,蓑笠とかんじきをぶっきらぼうに吊り下げたもの,キンセンカとマンリョウとマツ等々‥。そのどれもが個性的な家主の趣向を偲ばせて見飽きさせず楽しい。
そこから馬籠までの距離は約7.5km。ゆっくり歩いて悠々到達できる距離ではあるが、17:20の電車に乗るには馬籠発15:00のバスに乗らなくてはならず、それはちょっと厳しい。だからと言って速足ですっ飛ばして行くのもつまらないので、そのバスが馬籠峠を通過する時刻の15:15までに馬籠峠に着くと言う目標に切り替え、大きな囲炉裏と太い竹の釣瓶に木魚の自在鍵のある茶屋に入る。近年は抹茶を振る舞う店がめっきり減ったのでこの時とばかり一服500円也の抹茶を頂く。
一服の後は宿野街並みをあっちこっちと冷やかしながら家々の飾りや民芸品を売る店を覗いたりしてのんびり歩き、桝形から寺下の保存地区,有形文化財の上嵯峨屋と進んで宿を縦断し、『通行人は左の橋を渡るべし』の橋を渡ってR256脇の町営第3駐車場に至る。国道がその少し先から県道7号を分けて飯田市に向かい、中山道は県道7号についたり離れたりして絡み合いながら馬籠峠へと向かうのである。
12:42町営第3Pから『馬籠へ6.9km』の標識を見て県道の西側の山道に入り、石柱道標を見て橋場と言う地区の杉木立の山路をひと登りすると県道に合流し、新明橋と言う橋を渡って大妻籠に至る。大妻籠は妻籠と馬籠の合いの宿で規模は小さいが、石で組んだ水路の跡や水車小屋や庚申塚,県寶にもなっている藤原家と言う住宅を始め、幾つかの旅籠も往時のまま保存されている。ある旅籠には篭が吊るしてあった。
13:05,大妻籠を過ぎ、県道を横切って『どうがめ掘(?)』と言う道標から東側の山道に入る。雪が積もって薄暗く寒そうな道である。馬頭観音ならぬ牛頭観音と言う中山道で唯一の黒牛の供養塔を横に見て急坂を登ると雪の積もった段々畑を通って一軒宿のある小さな峠に差しかかる。干し柿のあるその旅籠の少し先の左手にある格子戸の小屋が倉科祖霊社で、わずかに日の当たる社前のたたきに座って遅い昼食を摂る(13:18〜48)。馬籠宿までは5.0km。
13:48発。すぐ先に男滝・女滝の案内標識を見て5分でその分岐に着き、滝を見に行く。両滝とも水量豊富なきれいな滝であるが、足元が凍っていて注意を要する。女滝の先から小道を登れが県道に出ることが出来るが、それに気づかず元に戻ったために、県道にかかる橋の横を攀じ登ることになり、しかも登りきって見るとそこは女滝の落ち口で、即ち県道の橋の下から滝が落ちていたと言うのが興ざめで、尚且つ県道側に出てしまったがために、しばらくの間県道を歩く羽目になると言うミスリードをしてしまった。先刻(13:51)の案内標識のある所まで引き返して、県道の東側の道を辿るのが本来の中山道だったのである。がしかし、いずれを通っても、おたる林道の入り口でその道は県道に合するので、しばらくの間は県道歩きを余儀なくされる。それには訳があった。
説明によると、主要地方道中津川・南木曽線を拡張整備する際,中山道の一部を施工範囲に含めざるを得なくなったが、中山道は国の史跡に指定されているためその区間を県道の下に埋設保存したのだそうである。そう言われては『あゝ そうですか』とかしこまる他なく、車の多いシーズンでなくてよかったと言うべきか‥。
14:10,県道から残り4.5kmの標識のある小さな橋を渡って再び県道の西側に出ると、そこからはうす暗くて寒い雪の道で、神居木と呼ばれる樹齢300年,樹高41mの立派な椹(サワラ)の木を左に見て、更に歩くこと5分で大きな目標である一石栃の白木改番所に着く。
馬籠宿を15:00に出るバスに乗らないと南木曽駅発17:20の松本行き電車に乗れないので、馬籠の宿まで行くことは断念し、馬籠峠を15:15に通るバスに間に合うよう、一石栃をめざしてあまり急がず道行きを楽しみながら歩いてきた。最後のポイントとなるその一石栃白木改番所に着いたのが14:26,そこから峠までは15分ほどなので30分の余裕を残して悠々セーフである。むしろ持て余すことになるかもしれないその余った時間に思わぬプレミアムがついた。
『いちこく御休み処』と大書された看板のある戸口から現れたその茶屋の主と思われる大柄の人に、『休んで行けや』と招かれて中に入ると、そこは三和土の大きな土間で中央に昔ながらのストーブが据えられ、片側には長い置き座があってその上に大きめのテーブルが置かれ、その両側の長椅子には蔓で編んだ丸い敷物が並べられていた。
勧められるままに座ると、ストーブの上の黒光りする薬缶からではなく、奥の方にある電気ポットから急須に湯を注ぎ、それをテーブルの上の湯呑に注いで小梅の漬け物と一緒に並べ、『やってくれや!』と言ってから木曽路のあれこれについて話し始めた。
主の話しを聞いている間に、そこまでの道中,後になったり先になったりして来た単独の男性が入って来て一緒に並び茶飲み話しに加わる。更に若いカップルが入ってきて賑やかになったところで主が突然『木曽節を歌うで聴いてくれや』と言って大音声で歌い始める・・。
その名調子に手拍子を合わせて、たまたま行き連れた6人の間に漂う束の間の和やかな空気を惜しみながら、テーブルの上にしっかりおかれた竹製の筒の切り口に寸志を落として茶屋を出る。
14:47発,雪を敷いた最後の坂をひと登りして15:01,標高801mの馬籠峠に着く。峠までの路はすべて山の中だった。
以下,予定通りのバスに乗って南木曽駅着15:37。14:34から17:20まで、中央西線南木曽(中津川)から塩尻・松本方面に向かう電車は無いので2時間近く待つしかない。やがて電車が来る時刻になり『せめて2時間に1本は走って欲しいよねぇ』と話しながらホームに向かうおばちゃん達の声を背中で聴いてやっと来た電車に乗り込む。
シーズン中の雑踏とは無縁の静かな旅を楽しめた冬の木曽路ではあるが、それは好天に恵まれたからこそで、陽射しが無いと縮こまって足速に通り抜けるだけの寒いハイキングになるに違いないと思われる。
もう1つ早い電車で出ていれば,或いはもう1つ遅い電車で帰るなら馬籠まで行けたと思うが、その先を後日に残しておくのも粋と言うものであろうか‥。
青春18切符を使う各駅停車シリーズ。次は中山道を塩尻から西に向かって見たい。
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