布引海岸・富津岬の戦争遺構・花嬌の墓所
千葉県
OLTA
体力度について
- GPS
- 04:05
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 8m
- 下り
- 12m
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JR大貫駅（1時間）下州漁港（1時間15分）明治百年記念展望塔（30分）��戦争遺構（45分）中の島展望塔（25分）貴布祢神社（10分）富津陣屋跡（10分）大乗寺（2分）大乘寺前バス停
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
帰り 大乗寺バス停（ゴール）からJR木更津駅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所はありません。富津岬展望台への遊歩道の約50m区間が防風ネットの設置工事中でした。 |
写真
下州（したず）漁港までは、大佐和海岸と呼ばれています。砂浜でも堤防上でも、その内側には海浜植物群の繁る遊歩道があり、好きなコースを選べます。冬の日が昇ってきました。振り返ると、磯根崎の東京湾観音が目を引き、海岸線が鋸山方面に向けて延びていました。
冬の日が昇ってきました。振り返ると、磯根崎の東京湾観音が目を引き、海岸線が鋸山方面に向けて延びていました。
下州漁港（新富津漁港）は、水深の浅い砂地に築造された漁港で、防波堤の先には赤灯台が建っています。クロダイ、アジ、カレイ、メバルなどが水揚げされます。私も、幾種類もの魚影を見ることができました。
下州漁港の先は布引海岸です。海岸線に沿って松林や海浜植物群群落地が続き、日本白砂青松百選に選ばれており、「関東の天の橋立」とも呼ばれています。日本武尊（やまとたけるのみこと）と弟橘姫（おとたちばなひめ）にまつわる伝説が残っています。
日本武尊は、東征の折、三浦半島から房総へと渡りますが、突然海が荒れ狂い、弟橘姫は海を鎮めようと身代わりに入水しました。姫が身に付けていた衣がこの海岸に流れ着いたことから、この地を布流津（ふるつ）と呼び、それがなまって富津になったと言われています。
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最上階から360度のパノラマが広がり、「関東の富士見百景」にも選ばれています。浦賀水道には首都防衛のために造られた第一海堡、第二海堡、対岸には三浦半島の観音崎があり、白富士も中空に浮かんでいました。
中の島の山頂部には、コンクリート造の「中の島展望塔」が建っています。この高台一帯が� 峺欺Ｔ販殍ぢ罅覆發箸垢曚襪い曚Δ世ぁ法廚任△蝓�外濠のある軍事要塞になっています。
大乗寺には織本花嬌（おりもとかきょう）の墓があります。容姿端麗、江戸時代を代表する女流俳人でした。小林一茶の弟子になり、一茶は度々富津を訪れて大乗寺で句会を催しました。
感想
1.富津への憬れ
本計画を思い立った最初のきっかけは、小林一茶を「ひねくれと童心」で描き上げた、田辺聖子さんの『ひねくれ一茶』、一茶と花嬌の親交が前半のハイライトでした。タイミングよく今年1月10日に、これを原作とした『おらが春〜小林一茶〜』をBS・NHKが再放送し、一茶を西田敏行、花嬌をかたせ梨乃が演じていました。
田辺聖子は、富津について「ここは旗本小笠原様二千五百石の知行地、江戸との直行便もあるから港の賑わいは木更津にまさるとも劣らない。大きな五大力船は、名産の房州石や、干鰯や米を積んで江戸へ向う。軽快な押送船は、鯛、鰹、などの鮮魚を満載して、飛ぶが如く江戸の日本橋の魚河岸さして海上を突っ走る。町じゅうに汐の香がこめ、山々の緑は濃く、活気のあるところだ」と描いています。
こうなると無性に富津を訪れたくなり、花嬌の墓所にお参りしよう、富津岬の戦争遺構もこの目に焼き付けておこうという気持ちに駆られ、「富津の歴史」を歩くことにしました。前半はJR大貫駅からしばらく「なぎさウォーク」を楽しみました。
2.富津岬の戦争遺構
富津岬は、江戸時代から特徴ある地形を活かし、外国船の来航に対する軍事上の重要地とされてきました。明治以降は本格的に軍事施設が整備され、第2次世界大戦の終戦後まで東京湾防衛の要塞となっており、一般人の立ち入りは禁止されていました。富津岬にある6カ所の戦争遺跡は、「物いわぬ歴史の証言者」として平和の尊さを静かに語りかけてくれましたので、訪れた順に解説板の内容を纏めてみました。
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試射の際に赤旗を掲げ周囲に危険を知らせた。地元漁師の間では〈ボウズ〉や〈山〉と呼ばれ、海上からの目印としている。
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火砲の命中試験の際に中央にある観測窓から着弾の様子を確認した。小型の陣地としての役割もあったとされる。
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鉄筋コンクリート製の左右一対になった防弾壁。50m先にある射入窖へ向けて試射し、中央にある観測窓から速度や威力を観察した。
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鉄筋コンクリート製の左右一対になった防弾壁。50m先にある射入窖へ向けて試射し、中央にある観測窓から速度や威力を観察した。
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明治17年（1884年）に完成。〈堡塁〉とは陸・海両方に対して防御する任務をもつものをいう。外濠を掘って海水を引き入れ、上部には28�几愧橡い�12�僖�ノン砲が備え付けられた据え付けられた。しかし、兵器や航空機の発達により、大砲は旧式となり実戦で弾が発射されることはなかった。大正4年（1915年）に除籍となり、大正11年（1922年）からは、旧陸軍技術本部の実射試験場「富津射場」として運用されていく。射場内では、旧陸軍最大口径を誇る試製41�几愧橡い�90式24�僂肯鷦屮�ノン砲の試射なども行われた。
その後終戦を迎え、射場跡地は昭和26年（1951年）に千葉県立公園に指定され、砂地だった荒野には、保安林としてクロマツが植樹された。施設のほとんどは埋められ眠りについたが、大砲の砲座や石垣・レンガ積みの壁が当時のままの姿で残っており、静かに歴史を伝えている。
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