碓氷峠アプトの道《廃線跡ウォーク》
山キチどん
体力度について
- GPS
- 03:07
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 488m
- 下り
- 490m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
アプトの道は、信越本線の旧線跡を整備した遊歩道、帰路は旧国道18号線を歩いた。 |
写真
拍手折返しまでの3時間26分でアプトの道を歩く
碓氷峠で活躍した機関車と特急電車が保存されている
右のトンネルは突込線
感想
信越本線横川〜軽井沢間の碓氷峠は、11.2�劼竜�離で標高差が552mもある難所で明治26年4月1日の開業時はアプト式で66.7‰の勾配を80分かけて上り下りした。トンネルの連続する区間で機関士や乗客は煙に苦しみ明治45年5月になると此の区間だけ電化され煙から解放され所要時間が半減した。丸山変電所が設置され直流600Vの電力を供給し、10000形や後年ED42等の電気機関車が投入された。
戦後高度成長期になると輸送力増強が求められ、昭和38年7月15日アプト式を廃して北側に新線（上り線の部分）が設置され粘着式による運行が開始された。信越線用に開発されたEF62電気機関車に此の区間だけ横川方に2両のEF63電気機関車を補助機関車として連結し峠を越えた。此れにより所要時間は40分から上り列車17分、下り列車24分と大幅に短縮された。昭和41年7月2日にはアプト旧線跡を利用して複線化され輸送の隘路は格段に改善された。この区間の補機は電車列車も例外ではなく全ての列車に連結され横川駅の裏に設けられた横川機関区は、日夜EF63の出入りで賑わっていた。
碓氷峠に転機が訪れたのは平成9年10月1日の北陸新幹線の長野開業の時で、当時長野新幹線と呼ばれた新幹線の平行在来線として高崎〜横川間と篠ノ井〜長野間はJR東日本に残り、軽井沢〜篠ノ井間はしなの鉄道となった。そして横川〜軽井沢間は、ローカル輸送は微々たるものしかなく、補機を必要とする高いコストを地元が負担することはなく廃止されてしまった。
信越本線の跡は上下線とも残され、架線が撤去されただけでレールも残っている。現在安中市観光機構（あんとりっぷ）により廃線跡ウォークが定期的に開催され、そのときだけ歩くことができる。此とは別にアプトの旧線は第1トンネル手前の峠の湯辺りから熊ノ平駅跡までがアプトの道としてハイキングすることができる。此以外の区間は新線に転用され部分的にしか残っていない。
高崎からのELぐんまよこかわ号で横川に着き、折り返しのDLぐんまよこかわ号までの3時間26分で熊ノ平駅跡を目指した。鉄道文化村の横からアプトの道は始まり上り線の跡をレール面まで舗装し遊歩道とされている。略一直線に進み上信越自動車道の下を潜ると丸山変電所跡でレンガ造りの2棟建物が保存されている。下り線は鉄道文化村のトロッコ列車が走り、駅が設けられている。少し左にカーブし霧積川を渡ると峠の湯の施設が見えてくる。
新線から旧線跡が左手に分かれトロッコの峠の湯駅が分岐を介して傍らに設けられていた。此処からが旧線跡の遊歩道で緩く左にターンして旧国道を潜ると1号隧道で尾根の張出し越える。西口を出ると左に円弧を描くように伸びる軌道跡が美しい。2号隧道を抜けると南側にダムによる碓氷湖が俯瞰できた。
3号隧道から5号隧道が連続し、抜けるとアプト道最大の遺跡めがね橋に達した。レンガ造りの美しい橋で旧国道の500mほど離れた所に駐車場が設けられ、取り付け道から観光客が上がってきていた。橋から北側を見ると新線のコンクリート橋が上下2本見えた。直ぐに6号隧道に入り熊ノ平北の尾根の先端を潜る。第4橋梁、第5橋梁と続き7号隧道に入る。
10号隧道は、途中2箇所排煙口が開いていた。トンネルを抜けると熊ノ平駅跡で険しい山中の僅かな平地に駅と変電所が設けられていた。構内には熊ノ平神社や殉職慰霊碑、山県有朋揮毫の碓氷嶺銕道碑等があった。横川方を見ると左から複線形の上りトンネル、下りトンネル、アプトトンネル、そしてアプトの過走用に設けられた突込線のトンネル4本が並んでいた。駅の西側に旧国道に下りる階段があり下りたところは熊ノ平駐車場が設けられ観光客が来ることができるようになっていた。JRバスの停留所があり、1日上下各1本バスがあるようだ。
帰りは旧国道18号線を歩き、第6、第5、第4橋梁そしてめがね橋を眺めることができ、綺麗な円弧を描く軌道跡などアプト軌道跡を堪能できた。1号トンネル付近からは線路跡を離れ、旧中山道を通り八幡神社や坂本宿の俤の建物を見て横川駅に帰った。“ELぐんまよこがわ号”の折返しはDD51が先頭になり“DLぐんまよこがわ号”となり高崎へと鉄道の旅を楽しんだ。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する