ミツマタと高室山



- GPS
- 06:29
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 1,052m
- 下り
- 1,050m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨年見たミツマタの花を再びと少しだけコースを変えて、高室山へ行ってきた。今年は昨年ょり10日遅いにも関わらず、満開まではもうすぐと言う感じだった。今年の多雪を物語るかのように、ミツマタの木々は多くが倒れかけたように道にはみ出して、歩くのに枝を避けないと進めないほどである。甘いかぐわしい香りの中を進んでミツマタの花を上から俯瞰するような景色は圧巻である。その昔は紙の原料として大切に植えて、丹念に世話をしていたのであろうか?それが今このような見事な光景を見ることができるとは、本当に感謝しなければならないことである。
ミツマタ群生地から2個所の獣害予防柵を越えると、すぐに高畑山である。杉の樹林帯で何も見えないのが残念至極である。すぐに北のコルへの劇下りで、ヒヨノ(陣尾山)や杉坂山が見え、ヒヨノから高室山に続く台地が高く見える。この劇下りは斜面にステップが切ってある場所があるが、昨年送電線メンテナンス要員の為に作業をしたようで、ありがたく活用させて戴いた。今回はコルから右に下る谷を南後谷集落へ向かうのだ。このコースは立ち入り禁止のマークが地図にあったが、いつの間にやらコースが実線から点線に代わっていた。
点線コースなので覚悟をして下ることにしたが、踏み跡は殆ど認められず、崩れた小沢の足元の悪い状態を右に左にと何とか下る有様だ。すると前方に流木止め堰堤が見えて来て、これで安心して行けそうだとホッとしたものである。するとすぐ先に家屋の屋根が見え始めて南後谷の集落であることが判った。
舗装道路を歩いて、集落に入ると大きな民家と八幡神社があって、その先には『ガッタリ』と書かれた小屋がある。粉ひき小屋で水車ではなく、鹿威しの原理で一方に水を入れて、その反対側の杵で臼に入れた小麦や豆などを潰す設備のようだ。丁寧な説明や何時でも見ることができるように、綺麗に整理されていた。そのすぐ上には『つかって舎』と書かれた東屋があったので、少々早いがこれからの急斜面の登りの為の腹ごしらえのランチ場として借用させてもらった。
南後谷集落の最奥から進むと舗装路は急斜面で前に高い堰堤が見える頃、更に急斜面となって山道みたいになった。いつの間にか小沢状の谷を登っていると、急に左斜面に巻道風の登山路が出てきた。しかしながら、これが急斜面に切られたジグザグ道で大変なのだ。足元を見るとすぐ下に今まで歩いてきた谷が見える。物凄い急斜面にいることが判って慎重に歩かないといけないと心するほどだ。何度右に左にと折り返したことかと思っていると、木々越しに鉄塔が見え隠れして、台地が近いことが判った。もう少しとシンドイ足と心臓に言い聞かせて、何とか傾斜が消えて鉄塔が目の前になった。
この台地からは陣屋山(ヒヨノ)が目の前に高く見え、ミツマタの高畑山を上から見下ろす感じだ。送電線の先は樹林が綺麗に刈はらわれて、遠くの鉄塔まで一直線だ。台地の横断を始めると、1本の木の元に何かが倒れている。陣屋と呼ばれるお地蔵さんの祠が損壊して屋根と囲いがバラバラとなっている。倒壊防止用の針金は地面に残っているが、社側の把手が破損していた。我々が起こしても風で更に損壊が進みそうなので、やむを得ずそのままとすることにして、その場所を後にした。
樹林帯に入ると残雪が豊富で、しかもズボッと潜ることがあって大変なコースとなっていた。昨年は10日前にもかかわらず、雪はひとかけらもなかったのに、今年は多量の残雪に僅かに残る踏み跡を辿り、踏みヌキとの競争だ。随分と下りながら、やっと林道に到着するものの、ここも踏みヌキとの戦いだ。緩い上りの林道は当初の思いはルンルンの予想だったが、来てみると試練が待っているたのだった。
大きく林道がカーブを描いて左に曲がると、林道分岐でその先は佐目への下降点だ。さてここから高室山への登りだ。かなり昔に、鍋尻と高室に登った時には、車でこの林道を走ったので、確か車を降りて、楽に高室に到着した記憶があるとメンバーの一人は『楽勝だ』と思っていたらしいが、意外とシンドイ登りに高室までの直登コースは息を切らしながらとなった。
高室山は鈴鹿を見晴るかす360どの展望の得られる最高の地点である。しかしながら、今日は曇りの空に黄砂なのだろうか、遠隔地は何も見えない。近くも靄っているのか、僅かに残雪の霊仙と御池などが判るほどだ。琵琶湖もそれらしき姿は判るが、全体がぼやけているのが残念だ。
林道分岐から、佐目への下降路も降り始めは残雪で踏みヌキとの戦いだが、沢状の斜面から尾根道に進むと、快適な歩きやすい道になった。左のR306を隔てた場所では石灰の採掘場の音が大きくなってきて、木々の合間からもそれらが見え隠れしている。佐目の集落が下に見え始めるころに、尾根道の脇に何かがあるのに気が付くと、カタクリの葉であった。するとすぐ近くにカタクリの赤い蕾が付いていた。またその近くに白い小さな花があるのを発見。それはミスミソウで、道脇の彼方此方にカタクリも含めて葉や花を見ることが出来て良かった。誰かが、覚え始めの『スプリング エフェメラル』に口が回らないと騒いでいた。
”八”、”竹”、”上"
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