忘れていた山:横隈山 ついでにちょいと群馬県に侵入
- GPS
- 06:42
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 682m
- 下り
- 657m
天候 | 晴れ、全くの晴れ 後半風強し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:八高線丹荘駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所として挙げるのは一カ所です。 横隈山山頂手前に、好展望ポイントがあります。 一応丸太の柵が設置してありますが、その向こうは断崖絶壁です。 足下にはなんら柵がありませんので、滑落に注意!! そのほか、崩落しかけている山腹の巻き道が2カ所ほど有りました。 登山ポストはありません。 |
写真
感想
え〜〜と約2週間の間、仕事の鬼と化していました。
そのおかげで山へも行けず、ヤマレコも覗かす、フォローしている、あるいはフォローしていただいているユーザーさんに大変失礼しつつ、前半はふれ腐れて仕事をしていました。
その間、ヤマレコにお世話になる前の過去の山行を思い出す機会があり、ほったらかしにしていた山を思い出しました。
忘れていた山。
その山の名は「横隈山」、”よこかいさん”、地元の人は『よこがいやま』と呼んでるそうです。
今を去ること約6年前、山を始めて1〜2年でしょうか?
迷いに迷って遭難しかけたあげく、結局山頂を踏まずに、失意の上満身創痍、完全に戦意喪失して帰ってきたことがあります。
仕事に疲れ、最終電車で帰宅する最中、ダウンロードした「山と高原地図」をなんとはなく眺めていて、そういえばこの山、最近気にも留めていなかったが、オレまだてっぺん踏んでないじゃん。。と思い出し、完全に忘れていたことを今更ながらに思い出しました。
道迷いするきっかけになった場所はわかる。
よし、行こう!、と、例によって始発に飛び乗り野上駅へ降り立ちました。
世はまさに春。
それ以外はどうでもいい、ってかんじの、良い天気になりそうな朝です。
駅舎横の桜はすでに散り始めていて、そこはかとない気分にさせてくれます、って「新ハイキング」の紀行文みたいですが(笑)
駅を背にして直進します。
萬福寺にさしかかります。
この寺を左に行けば長瀞アルプス、宝登山に至ります。
今回は直進。
しばらくして左折、北武蔵の山々が出迎えてくれます。
ゴルフ場の入り口まで、しばらく平沢川沿いを歩きます。
紅梅、桜、名の知らぬ花、色とりどりの花たちが咲き誇ってます。
数頭のシカがいななきながら去ってゆくのを遠目に眺めながら、結構人里近くにいるんだなぁ、と思ってみたり。
まず出牛峠(じゅうしとうげ、と読みます)を目指し、ゴルフ場入り口を左に、山道に入ります。
この付近、作業用の踏み跡が無数に走り、やもすると入り込んでしまったらやっかいです。
山行される方は注意。
竹林を抜け、杉林を通り、出牛峠に出ます。
車道を隔ててすぐ山道に入りますが、5〜6m西方向にも山道口があり、そこは椎茸栽培地。
出牛地区には出られるけど、回り道になりますのでここも注意。
大正期の道標を右に見て、頃を過ぎた梅林、ちょっと荒れ気味の杉林を通過して、出牛地区に出ました。
ここは、長瀞〜皆野〜本庄の境にあたり、以前の児玉郡児玉町に相当します。
6年前は、地元の中坊、、、い、いや中学生に『いのししがでるから気をつけて』と真顔で忠告されましたが、その際は気にも留めていませんでした。
西福寺、光福寺という、福々しいお寺を通り過ぎ、本日の核心の一つである分岐にさしかかります。
その間、桜が咲き誇り、水仙や色とりどりの花が満開、目を楽しませてくれました。
鳥も鳴いています。
春や春小鳥闘ふ命かけ
新聞に掲載されていた、春にちなんだ句ですが、花の蜜を吸ったり、顔を出したばかりの虫を喰らったり、まさに生きるのに必死な生き物たちの姿が浮かびます。
なんだか思い出してばかりいる(笑)
さて分岐。
本当の登山口は舗装道路の終点なんだが、その手前に作業道入り口があります。
以前はここに入ってしまい、あれやこれや東西南北上下左右を歩き回り、結局頂点を踏まずに山行を終えました。
今回はあの頃とは違うぜぃ(笑)
そういえば「横隈山」の道標すら。ここまで皆無。
内心、この道で良いんだろか?と心配になってくるが、顔には出さない、でも他のハイカーの気配も感じない(笑)
終点が見え、水場がありました。
ここまでの道中には水場が数カ所有り、そのすべてを試飲し、飲めることを確認。
でも苦手な方は遠慮してください。
車が一台止まっていました。
その車に隠れ、かくれんぼうでもしているように「横隈山→」の文字が飛び込んできました。
やった!
これで借りを返せる(笑)
実際は自分が借りた気になっているだけなんだが。。。
勇んで山道に入る。
何の変哲もない、よくある登山道、でも今日は気分的にもなにかウキウキしてる自分が居ます。
手製の道標が幾つかありました。
そのすべてが『横”隅”山』
正解は”隈”なんだが。。。
冒頭の道標には、誰かの手で修正されてましたが、途中からいやになったのか、修正されず。
隅→端の方や奥の方
隈→入り込んだり、奥まってかくれたりした所
という意味らしいですが、大意は同じかも。
でも「隈」の文字を使っているところに、この山のつつましやかさが伺えます。
登山道は総じて平坦、冒頭に急登があり、所々倒木が道をふさぎます。
平沢峠に到着。
ここを乗越すと、神流川が流れる神川町方面への下山道ですが、地図無しではキツいかも。
峠を右に曲がり、尾根筋を目指します。
途中、プチ岩場をやり過ごし、車道と並行にしばらく歩くと、尾根筋が見えてきます。
石標が数個。
年季の入った、霊気が立ちこめてそうな石標です。
この尾根、この山域では一番の眺望。
ただし柵はあるが滑落に注意です。
ほぼ真北が全開。
眼下に神川町〜藤岡市が広がり、遠くには赤城や浅間山がくっきりと。
ここで、帰りは群馬県にお邪魔しましょ、と決め、山頂へ。
山頂は眺望がほとんどありません。
が、そんなことカンケーなし(笑)
数分の間感慨に浸り、ぼ〜〜〜〜っとしてました。
忘れててごめんなさい、ようやく訪れることが出来ました。
またいつか来ますから。。。
山を登る人は、よく山を擬人化します。
今の自分もそう。
”よくきたな”なんて山は言わないんだけど、そう言ってくれてるようで、なんだかうれしかった。
山はいつもそこにある。
だから、そこに行かないと山には会えないのだなぁ、、と。
だから、わすれちゃぁいけないんだなぁ、、と、裸の大将のように思うのです。
メシを喰らう!!
しばらくはチキンラーメンしかないのだ、タマゴも今日も持ってきたのだ!!
でもザックを締めすぎて、ラーメンがぼろぼろになってしまって、タマゴが下の方に沈んでしまったのだ!
でも味はかわんないから、いいのだ、とむしゃぶりつく。
と、一人のハイカーが到着、チキンラーメンですかぁ!、タマゴもですかぁ!、それなんですかぁ?!手製のゴトクですかぁ!
と、独特のイントネーションで話しかけられ、数分話し込む。
そうしてる間に、数人のハイカー、中年の男性に率いられたおねぇさまがたです。
ワイワイと楽しそうで。
『アクセス悪いからてっきり自分一人かと』
『バスの便が悪いしねぇ』
『あらぁ!チキンラーメン??!!』
などと、周りの鳥たちにも負けない黄色い声で話しかけられます。
一服後、同席ハイカー達に一礼し、下山モードに入ります。
群馬県にお邪魔します、をキャッチフレーズと決め、平沢峠を直進します。
鉄塔を2本、四等三角点を通り過ぎ、住居野−更木分岐に到着。
群馬県を目指すべく、まずは神川町まで。
この先はすべて車道です。
用意したスニーカーに履き替えて再出発。
時折石灰運搬のトラックが行き交う車道を、ホコリまみれになりながら進みます。
里に出ると迎えてくれたのはやはり桜。
菜の花
名前知らない黄色い花
しだれ桜
丹荘神社にご挨拶、境内の桜ははらはらと、桜吹雪を散らしていました。
神川町へ。
1/25000地図で確認しながら歩いたけど、地図読みが相変わらずへたっぴぃなので、地元民に尋ね尋ねしながら
ようやく神流川近くにたどり着きました。
ここにも丹荘神社。
武蔵七党の一派、丹氏の所領がこの辺だったらしく、その名が付いているそうです。
神流川を渡り、群馬県側に。
土地勘など皆無。
信号待ちをしていると、地元のばぁさまに話しかけられ、すいぶんでっけぇ荷物だけんど、どっからきたんかい??
の、野上から歩いてきました(汗)
まぁまぁこんなとこまでぇ、ごくろうさんだねぇ、などと、感心?されました。
コンビニがあった!!
早速、一番近い駅にいくには?とリサーチ。
桜山にいくんですか?などとも聞かれ、桜山?って?どこですか?あの山ですよ〜〜
山と高原地図を確認。
お〜〜桜山公園ってのがここに!!
ほぼ横隈山と標高は変わらない。
てっぺん付近には確かに桜とおぼしき木々が、白く山頂付近を染めていました。
でも足の裏限界!惜しい!登りたいが次の機会にしよ、と、潔く諦め、丹荘駅行きのバス停へ急ぎます。
バス停に着くとしばらくしてバスが来ました。
乗り込んで、山行を顧みます。
やはり忘れてはいけないんだ。
失敗は取り返さないと、忘れていては、失敗はいつまでも失敗なのだなぁ、、、
ウトウトしかけて、丹荘駅につきました。
無人駅
ただし秩父鉄道と違い、ICカードが使えます。
時刻表では、約50分待ち。
一服しつつ、駅の周りを散策。
神川町の観光ガイドによると、横隈山から城峰山までもが神川町にかかってる事がわかり、オドロキ。
駅舎待合室の天井にツバメの巣があり、ツバメの夫婦と思われる二羽が行き来してました。
雄?でしょうか、じっと反対側の天井に留まってます。
自分が立ち去るのを待ってるんでしょうか?
悪いなぁ、電車待ちなんだよ、邪魔してごめんな、などと独り言。
ツバメのえさやりを観察しつつ、時間が過ぎていきます。
電車到着。
八高線は予想外に乗客が多かったですが、座れました。
ご褒美の香ばし饅頭お土産版をほおばりながら、また来よう、今度は忘れないように、と心に誓って
家路につきました。
チキンラーメン在庫、7袋
おわり。
コメント
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ああ、私もまだ行けてないんですよ。
撤退ポイントは長瀞高原ビレッジ門。どの道に行ったらいいのかわからず諦めてしまいました。今なら行けるかもなぁ。
コメントありがとうございます。
だいじょぶ、今だったら充分行けますよ!
ビレッジ門を通過し左〜右斜め気味に行けば楽勝です(笑)
横隈山は静かでゆったりとした山でした。
機会があれば是非いらしてください!
ではまた。
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