八ヶ岳 【阿弥陀岳・北西稜】

コースタイム
−17:17 テント戻り
4/13 4:55 テント−5:55〜6:15小ピーク−7:05 第一岩壁登攀開始−9:55 4ピッチ目終了点
−10:15〜45 阿弥陀岳頂上−11:30〜45 行者小屋−12:00〜45 テント撤収
−13:45 美濃戸
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
感想
八ヶ岳西面の岩稜ルートとしては難しめという阿弥陀北西稜にshimogさん、KYPさんとチャレンジ。絶好のコンディションの中、充実した山行になりました。
初日はアプローチ&偵察。
北西稜の末端にベースを設営し、登攀ルートの確認とトレース付けのため小ピークまで下見に。先週のトレースに導かれてスムーズに小ピークへ。雪も締まっていて歩きやすいが、急斜面に息が上がる。小ピークから見ると核心部はかなり切り立った岩壁に見え、気が引き締まる。登攀ルート確認の後テントに戻り、KYPさんのおいしい鍋を頂いて就寝。
二日目は空が白み始める頃にヘッデンを灯して出発。
昨日付けたトレースを辿り、1時間ほどで小ピークへ到着。
ここでハーネスを付け、ナイフリッジを第一岩壁の基部まで登る。
まだノーザイルなのでちょっとしたトラバースでも少し緊張する。
第一岩壁からはザイルを出しての登攀。
今回はshimogさんオールリードでKYPさんとmsatoはフォロー。
1ピッチ目は右へバンドを大きく巻き、草付きを一段上がったところまで。
ガレたところのトラバースが嫌らしい。慎重に歩を進める。
ビレイ点はペツル1本にカムで補強。日陰なので少し寒い。
2ピッチ目はルンゼ状からリッジに抜けて第二岩壁の基部まで。
リッジに乗り上がるところはホールドが遠く、ハイステップでよいしょ、と言う感じで乗りあがる。
3ピッチ目は左へトラバース。岩が張り出しているのでバランスが必要。
雪が緩んでいたので慎重に歩く。
4ピッチ目は核心部となるピッチ。
ビレイ点から直上し、一段上のバンドを右へ数mトラバースして核心部の凹角に入り、ホールドの少ない壁を登ってリッジ上へ。
shimogさんは慎重に、だけれどスムーズに登っていく。
後で登る時のためにホールドの使い方、ルート取りをビレイ点から見ていたが、核心部の凹角は岩に隠れて見えない。ロープが徐々に延びていくのだけが分かる。
核心を越えたと思ったら、「簡単!」という声が上から聞こえてきたけれど、下にいる二人にとってはホンマかいな、と言う感じ。
いざ自分が登る番になって見上げると、最初からかなりの垂壁で難しそう。
どうやって登ろう?と思ったのだが、あまりにポカポカと暖かいので手袋を脱いでみても全く寒くない。岩も日向は暖かく、日陰でもひんやり、と言う程度の温度だったので、核心は素手で登ることにしてみた。
冬手袋で掴める程のホールドは少ないけれど、素手なら適度なガバカチが続いている。
核心部もアイゼンの爪跡がちょっとしたポケットホールドになっていたりして、結局アブミは出さず、A0もせずにフリーで核心の凹角を突破。
確かに難しいピッチではあったけれど、岩もしっかりしていて思っていたよりはあっさり、と言う感じ。もちろんちょっと寒かったりリードだったりしたら間違いなくA0+アブミですが。
KYPさんもすぐに後から登って来て、ここでアンザイレンは解除。
その後は雪の斜面を少し右上して摩利支天の頂稜に抜け、阿弥陀の頂上で完登を祝って握手。
下山は中岳沢を尻セードで下りました。
今回はお天気も穏やかで暖かく、ベストコンディションでした。
露出度の高いリッジなので、真冬に風雪に見舞われていたら、、、かなり厳しくなりそう。
それにしても、阿弥陀北西稜は登っていて楽しいルート、というのが一番の感想。
阿弥陀岳の中で一番きれいなリッジだし、高度感、眺望ともに抜群。
頂上へ抜けるロケーションの良さも最高。おまけにベースの環境も良く、言うことなしです。
もっと経験を積んで、今度は自分の力でまた行ってみたいものです。
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