国見山☆大歩危より国見山古道を辿って


- GPS
- 03:08
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,244m
- 下り
- 877m
コースタイム
- 山行
- 3:03
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 3:08
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山は尾井ノ下バス停へ |
写真
感想
この高知への出張のため、途中の大歩危で寄り道して国見山に登ることにする。豊永駅から登る梶ヶ森に登りたかったのだが、ダイヤ改正のせいで日中の土讃線の各駅停車はかなり減便されてしまったようだ。
天気予報は曇りの予報ではあるが、少なくとも雨が降る確率は低そうだ。瀬戸大橋を渡り四国に入ると、上空には青空が広がっている。
大歩危は無人駅ではあるが、古い駅舎の中には多くのコインロッカーが設けられている。コインロッカーは大型のものが多く、一律\500だ。
駅を出るとすぐ右手に国見山への尾根が目に入るが吃驚するほど急峻だ。駅前の坂を登って行くとすぐにも国見山古道の案内標が現れる。道標に従って尾根に取り付く。
植林の中には木の階段が設けられており、順調に高度を上げることが出来る。驚いたのはその階段が棕櫚と思われるヤシ科の植物で作られていることだ。
急登が一段落して広々とした尾根に乗ると、尾根が突き出した箇所に樹林に囲まれた広場がある。訪れて見ると石で積まれた小さな塔がある。案内標によると御神塔と呼ばれるところで、年に一度の祭礼が行われるらしい。
忽然と前方に立派な石垣が現れたかと思うと、その先に古民家が現れる。この地域の名家の一つ、徳善家の住宅らしい。先に進むと驚いたことに民家に隣接して普通の家と車がある。ここまで車道が通じており、人が生活しておられるようだ。
家の前を抜けると今度は鳥居が現れる。立派な石段を登って行くと本殿が現れる。有宮神社と呼ばれるところらしい。神社の脇を抜けて先に進むと再び植林の急登が始まる。
標高が950mを過ぎたところで、ようやく植林を抜けて自然林となる。小さな案内標が現れ、ここからが1番の難所とある。地図を確認すると確かにここから林道に交差するあたりまでは等高線がかなり混雑している。右手の谷から涼しい風が吹いてくるのが救いだ。
林道と交差するとようやく大きく展望が広がる。左手に進み、しばらくは林道を歩く。尾根の樹林に入ると、急に蝉の声が聞こえてくる。蝉の鳴き声の多くはヒグラシのように思われる。尾根の林床には丈の低い笹が現れる。案内表によるとミヤコザサらしい。
傾斜もかなり緩やかになり、山頂が近いだろう。気温も低くなり涼しく感じられる。しかし、今度は別の問題が生じる。虫が多いのだ。
笹の繁茂する自然林を抜けて山頂に辿りつく。案内標によると晴れていれば剣山、石鎚山系まで見晴らすことが出来るというが湿度が高く周囲の山々は霞んでいる。山頂には虫も多いので早々に下山の途につくことにする。
山頂から南西の尾根に入るとすぐに大きな岩の下に祠が現れる。国見神社らしい。確かに壮麗な雰囲気の場所だ。先に進むと笹の繁茂するなだらかな尾根はブナの大樹の疎林となり、しばらくは雰囲気の良い美林が続く。
尾根が南向きに方向を変えるとそれまでのブナの大樹は姿を消し、植林の中の笹の広々とした道となる。林道と交差すると、林道越しに展望が広がる。空には青空が広がり、急に空気も澄んできたようだ。山座の同定は出来ないのだが、山々のシルエットが明瞭に感じられる。
植林の中を緩やかに高度を下げて再び車道が越える峠に到着する。標識にはおおどう峠と記されていたが、どのような漢字を充てるのかわからない。下山後に確認すると後山峠とも呼ばれるらしい。峠には当時の徳島県知事の歌が刻まれている。あえぎつつ登る峠路おおどうも隊のちからで車つらなる」・・・隊のちから・・・とは意味がわからないかったがこの峠を越える道路の建設には自衛隊が関与したそうだ。この峠の下を祖谷トンネルが通過しているので今はこの道を通ることはないが、かつては大歩危と祖谷谷を結ぶこの峠に道を通すことは悲願だったようだ。
あとはトンネルの西側にあるバス停まですぐに到着するだろうと思いきや全く見込みが甘かった。下り始めると国土地理院の地図に破線で記されているルートは完全に消失していることに気が付く。実線で湿されている道は舗装路なのだが、樹間に垣間見る道路はかなり下にある。地図をよく見るとトンネルまで標高200m以上、下降することになる。
すぐに道路沿いには民家が現れるが、祖谷谷の急峻な斜面の上の方に作られた集落の谷からの高さにはいつも驚くばかりだ。急足で降ってバスの予定通過時刻の10分以上前にバス停に到着することが出来る。バスには一組のご夫婦が乗っておられたが、ホテル秘境の湯で降りられた。ここは日帰り入浴は15時半からなのが残念だ。
かずら橋に向かうと夢舞台の駐車場には平日であるにも関わらず多くの車が停められている。かずら橋を渡ると橋のたもとの店であゆの塩焼きとビールで一休みする。ここからホテルかずら橋まで歩いてホテルの上の高台にある露天風呂で汗を流す。温泉には他には客はおらず、時折吹いてくる心地よい微風に吹かれながら展望を独占しながら温泉に浸かるのだった。
コメント
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折角お誘いをいただいていたのに、こちらの事情を優先して申し訳ありません。
26日は不入山に行かれたものとばかり思っていましたが、行かれなかったのですね。
国見山はまだ未踏の山なので、近い内に行って見たいと思っています。
また機会があればお願いします。
国見山のメリットは鉄道とバスを使った時のアプローチの良さにあるように思います。車で行かれるとしたら林道まで入れるようですね、これからの季節は暑過ぎるでしょうが、花にはカタクリの花も咲くようですね。
26日は天気が悪そうだったので諦めて早々に京都に帰りました。
またの機会にどうぞよろしくお願いします。
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