藻岩山
- GPS
- 02:54
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 450m
- 下り
- 465m
コースタイム
- 山行
- 2:54
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 3:35
天候 | 晴れ湿度低く清々しい、谷から吹き上げて来る冷気すら涼しい でも、頂上での風は寒いよー、すぐにアウターを羽織る。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
自家用車、観音寺さんの駐車場を拝借。 到着時満車、路駐も3台あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
優の上、乾き道、歩行し易い。 |
その他周辺情報 | 初めての伏見稲荷神社、参拝。奉納相撲か土俵あり。 |
写真
感想
札幌生まれの札幌育ち、この地でしか暮らしたことがないのに意外と知らなかったサッポロのアレコレ、近すぎて当たり前に見えすぎていたことに最近気づく、ヨクヨク思えば・・何故?と言うことが沢山ある。
札幌の西屯田通りに暮らし、近くにはやよい市場があり並びと向かいには肉屋、パン屋、床屋、酒屋、米屋、蕎麦屋、豆腐屋等々、その日の食べ物は籠を片手に買物に行く、冷蔵庫は無いのだから多くは買わない。そんなあたりから記憶が始まるので、幼稚園年長頃かと思う。
藻岩山に雲がかかれば雨が降る、冬の山から街を見れば薄っすらと煤ドームに覆われて、スズメは黒いものと認識していたし、雪は決して白くない。
藻岩山の北斜面には、縦に真っ直ぐ伐採跡が見える、ロープウエイの鉄柱が建ち並び4〜5人乗りのゴンドラが何台もぶら下がる。その右横に、くの字を逆向きにしたような伐採跡がくっきりと見えていた。
そして浄水場(今の水道記念館)の上はずーと空き地(家のない宅地)が拡がり一番上あたりに地崎バラ園がある。小学校のスキー遠足の場所で、格好良くアメリカンスロープと呼んだり、ただ浄水場とも呼んだ、札幌中心部にあの標高から水道水を送っていたのだ。
さて、藻岩山の北斜面、札幌の街からハッキリと見えるこの山肌の伐採跡は、頬に傷でもあるように長く消えずに藻岩山も恥ずかしく思っていたかもしれない。そこで何故・ナゼが生じる。
何故、アメリカンスロープと呼ぶのか?、そして(逆向、く字)の伐採跡は何?
慈啓会コースの中程に、コンクリート台座がある。看板には日本初のスキーリフトで写真入りでの説明である。このリフトの山麓駅に進駐軍の将校クラブが在ってアメリカ人がスキーを楽しんだことを後で知った。
大正10年に天然記念物に指定され伐採制限のこの山の北斜面にスキー場があったのだ。そのことを知って諸々に納得がいった次第である。
小声で言うが、ロープウエイで上り、(逆向、く字)の林間コースを滑り、浄水場上のアメリカンスロープに出て一気に下り、市電西線をスキーを履いたまま家に帰った記憶はあれど、あの伐採跡が戦争に負けた遺産とは誰も教えてはくれなかったと思う。
1983年第4刷の「札幌から見える山」(北大図書刊行会)の藻岩山頁には、
「戦後いくばくもなく頂上から電光型に、ばっさり樹が伐られたのであった。」(S筆者)とある。
続き文→
「誰がそそのかし、誰がやったのか噂は多々あるようだが、札幌の恥として長いあいだ傷が残っていた。
それが今では気にならないほどに回復している。多くの人々の努力の賜物なのだろうが、
舘脇操博士の力が大きかったことは銘記すべきであろう。
屯田兵開拓の絵に、今眺めている姿を移しても同じであることは、うれしいことに違いない。」
鮫島惇一郎(北海道林業試験場、著書多数)S筆者
舘脇操博士(北大教授・植物園長退官後、酪農学園大学、札幌学院大学の教授)
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