気になっていた船坂峠から白水山経由六甲山への道


- GPS
- 10:58
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,355m
- 下り
- 1,056m
コースタイム
- 山行
- 10:16
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 10:58
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
宝塚からバスで生瀬に行く場合、二つ手前に生瀬橋という停留所があるが別物なので間違わないように。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
白水山尾根から瑞宝寺谷西尾根の区間は上級者コースと書かれており、実際パズルのようにルーファイ力が試されたり、普通は道とは思えないガレ、ザレ、フカフカズルズル等の急斜面を這い上ったり、それでいてトラロープ等は一切無しとそれなりの経験が必要な所なので、誰にでもお勧め出来るコースではない。 |
写真
しかしこの道はメインの176号線を通らない山間の間道で、狭く曲がりくねってるのに採石場が集中していて大型ダンプの通行量が多く、歩道もほとんど無い中30分以上も歩くのは正直ちょっと怖い。
その上この日は宝塚から生瀬まで電車ではなくバスで行ってみようなどと思いついて乗ったはいいものの、生瀬の前に生瀬橋というバス停があるのを知らずそこで下りてしまい、街中を二停分も長く歩く羽目に。
先が思いやられる。
座頭谷はほとんど巻き道が付いていてそこを辿るかぎり河原を歩くのは半分も無い。
しかしこの日はこの後船坂谷、瑞宝寺谷と越えていく予定なので水量が気になるところ。
このあたりではちょっと多めかと思った。
しかし100年前の六甲山は全山はげ山だったとのことで、砂岩の山だからその頃から崩落は激しかったと思われるのだが。
それにしてもこの少し手前で降りてくる人とすれ違ったのには驚いた。
清水谷に下りたところにはテープがあったから、どこかに道はあったものと思われるがよく分からず。
以前この文字に気が付いて興味が湧き、船坂谷に下りるつもりで入っていったら上手く大堰堤を高巻いて川上ノ滝手前に出たことがある。
その時はそのまま船坂谷を登ってしまったが、その後また別の機会に六甲山から下りるのに瑞宝寺谷西谷を下ったところ途中で同じペイントを発見。
ここまで繋がっているのかと驚き、いったい誰がと興味も湧いて以来船坂谷から瑞宝寺谷西尾根まで歩いてみたかった。
以前はここを左に上って行って滝の後ろの巨大堰堤を巻いてまた船坂谷を上って行ったが、今回は右のガレガレの斜面を登っていく。
上級と書いてあるがいったい何をもって上級というのかよく分からないし、そもそも自分が上級とも思えないので不安も覚える。
ちなみにこのコースのほとんどの部分にはマークはこまめにしっかりある。
逆にマークが無ければ本当に彷徨うことになりそうな場所もあるので、とにもかくにもマーク確認が第一。
そしてパズルのようにというのは行けば分かるし、個人的に一番簡単で楽しいところだったが、このコース後半はほんとに危ないところもあったので誰もが入っていいとは思えず、コース案内的なことはあまり書かないようにしたい。
そしてその谷間を過ぎて上りにかかるとなんか右横上空にワイヤーが渡されてるなと思ってたら忽然とコンクリートの電柱出現。
なんでこんな所にとあまりの非現実感にびっくり。
この上の尾根には何も無いと思うので、おそらくはここら一帯の堰堤を作った時の残滓か。
ちなみに、このコース全般にガレ、ザレ、ズルズルの急傾斜、後半になればなるほど普通は山道にならないような急傾斜が多く、もし登路になっているなら他のコースならロープが付けられているようなところが多くなるが、その全てにロープなどはまったく設置されていない。
これも上級者向けという所以だろうが、短い距離ながら四つん這いで上り、木につかまりながら下りと、身体的には結構きつい。
それを抱え込んでいる木の大きさを考えるとそれこそ六甲山保全工事初期、大正とかの時代の物か。
こんな所までとびっくりして思わず堰堤まで行ってしまったが、その手前、この写真左後ろにマーキングが有り、その後この堰堤周辺にはどこにも見当たらなかったのでおそらくそのマーキングから直上するような登路があったと思われる。
自分はこの堰堤左を無理矢理上り、すぐ左上の細尾根に上がったところでテープを見つけたので間違いないと思う。
ちなみにこの堰堤越え、足元はズルズル、手がかりもほとんど無しと相当難しく、ここの斜面そのものも相当な急傾斜なのでやはりきちんとマーキングまで戻るのが良かった。
足元にはワイヤーのアンカーが残され、またここに上り着く直前にも何本か相当古そうな太く苔むしてもう数年誰も触ってないような千切れたロープが残されていたので、ここら辺も以前は何かの工事が行われていたと思われる。
後から考えるとこれまでこのマーキングにはずっと六甲山Pと書かれており、もしかするとこの後笹藪を横切って山頂方向に行く道もあったのかもしれないが、このような顕著なマーキングも無く踏み跡にも気付かず、想像以上に大変な道で時間もかかってすでに15時くらいだったのでこの後は何も考えずにこの尾根を縦走路まで。
頂上からの北側の眺めも雲が垂れ込めてるが、この日は一日こんな感じだった。
しかし実際にはもう相当疲れ、時間も夕方になってしまったことを鑑みて水量以外は安心安定の瑞宝寺谷を、途中上りルートで横切った場所を確認するのも楽しみかと思って下ることに。
こういうところもこの谷道が良く管理されてて安心安定と思う所以だが、肝心のロープがちょっと使いにくく、出来れば梯子の方がこの谷らしさもあって良かったなと感じた。
結構な傾斜なのが分かる。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
---|
感想
他の山域は夕方の天気予報が怪しげな中、一日中曇りで済みそうな六甲山に行くことに。
となると気になっているのは以前船坂峠と瑞宝寺谷西尾根で見かけたここを繋ぐルートがありますよマーク。
上の方は笹藪が心配だったがもう10月だし少しは勢いも衰えてるかと突っ込んでみることに。
すでに船坂谷から川上ノ滝までは歩いたことがあり、基本的に巻き道の上り下りに関しては楽な道という認識だったので、まさかそこから先、白水尾根から瑞宝寺谷西尾根までの区間こそが目玉の危なくしんどいルートだなどとはこの時点ではまったく思っていなかった。
なので出来るだけ長い距離歩くために平日バスの無い座頭谷から上ろうとしたら慣れないバス停間違えて1時間近い車道歩きになってしまったり、船坂峠まで出来るだけ直線的に繋ごうと地理院地図にはあった清水谷に下りる道に入ろうとしたらまったく分からず適当に下りる羽目になったりして肝心の船坂峠に着いた時にはすでに一疲れしてしまってた。
そこから川上ノ滝までは楽だったわけだが、滝の横から船坂谷と分かれて白水山への道標に従ってガレて浮き石だらけの斜面を登り、白水山を越えて尾根のどこから右に入るのか、案に相違してまだまだ元気な笹藪の中、踏み跡かテープ見逃さないよう慎重に進んでたらいきなり路傍の石に目立つ白ペイント。
ガクッときて数年前には確かこんなの無かったぞとよく読んでみるとなんとここから上級コースとのこと。
六甲山で何をもって上級というか分からず、自分が上級とも思わないので少々不安になるが、まだこの時点でもどこか楽観視してた。
この上級コース、最初こそありゃ、こんな所登れるのか、と思ったら途中から横にエスケープルートがあったり、堰堤が崩れてると思ったらその根元に降りれるところがあったりとパズルのようで楽しかったが、その後だんだん上り下りも急になり、ガレ場ザレ場に濡れ落ち葉でズルズルに、そして急斜面であまり人に踏まれてないのでフカフカで崩れやすい等の危なくきつい所が増えていく。
そして一般的登山道ならそんなところに必ずあるトラロープ類はどこにも一切無い。
思うに船坂谷に近いところほどすでに使われている山道や踏み跡が多く、途中、白水尾根の上級コースペイントからは古い作業道や踏み跡の残滓を探し出して無理矢理繋いだような、最後はもうとても道とは思えないような所を四つん這いで上って行くようなことになるが、そんな所なので道しるべが無ければそもそもコースとして成り立たないので最初から最後まで白ペイントがしっかり有る。
しかしそれも最後になるほどコースそのものが分かりにくくなるのと同時に探しにくくなってルートロストの危険が大きくなり、そういうルーファイ力や歩く力含めて上級者コースということか。
今回自分は上りだったからなんとか通れたが、同じコースを下れと言われたら無理と思う。
結果として昼過ぎくらいには着くかと思ってた目的の瑞宝寺谷西尾根に上り着いたのがすでに15時くらい。
気力体力共にすでに十分疲れたので、朝の時点では歩き足りなければ極楽茶屋まで行って下りるかなどと思ってたのも全て忘れ、一番楽な瑞宝寺谷道で下りました。
なお、特に最後の瑞宝寺谷から瑞宝寺谷西尾根への登り返し部分は途中所々と最後に古い作業道なのかなと思われる所がある以外はそれを無理矢理登れそうな所繋いだような道とはとうてい呼べないルートで、そもそも道しるべの白ペイントが無ければそこを通ることさえ考えないような場所。
とにかく周りに白ペイントが何も見えなくなったら元に戻るという基本が大事。
それ以外、尾根筋はどこも踏み跡がしっかりあるが、川上ノ滝から登りだす所含めて急斜面の上り下りはやはり通る人も少ないせいか浮き石や滑る所だらけで、一人でも滑落の危険がある上に人と一緒だと落石という危険も増すので間隔開いたりヘルメット持って行ったりといった注意が必要。
そしてそういう危険箇所の全てにどこにも補助ロープなど一切無いという完全自己責任のルートで、これらひっくるめて上級コースと書いてあるのかと思います。
また、今回はまだ元気な笹藪で足元が見えづらく歩きにくい所も多々あったので、行くならば冬から春にかけてで雪や凍結で下が滑らない時というのが一番かと思います。
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