宮山


- GPS
- 03:41
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 551m
- 下り
- 544m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた道。一部不明瞭。 |
その他周辺情報 | Centro per Centro (pasta & pizza) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
宍粟50名山は、山崎町の宮山が未踏の一座として残るばかりとなっていた。今日はこの宮山に登り、宍粟50名山の完登を達成することになった。
中国道を山崎インターで降りる。大きく旋回しながら高速のゲートに向かう時、揖保川に沿って盆地状に広がる宍粟の街の周りに連なる山々が、360度のパノラマとなって目に入ってくる。北側に立派な山が見える。東側に尾を引くように稜線を伸ばした特徴的な姿をしている。これが宮山(みややま)である。宮山と書く山は一宮の伊和神社に向き合う位置にもあって、そちらは”みやま”と読む。
山崎の宮山への登山口の一つは、先の東に延びる尾根末端の位置する”よいたいトンネル”東口にあり、ここに駐車スペースがあることから、車でアプローチする多くの人はここを起点に反時計回りの周回をしているのだろう。我々もこのコース取りで登る。駐車地はトンネル東口から山裾の道に少し入った神社の鳥居の横にある。宮山登山口駐車地、という小さな標識が地上すれすれに設置されているが、ほとんど気づく人はいないだろう。
車を停めてトンネル東口に戻り、トンネルの右手にある登山ポールから階段になった道を登り始める。山腹を回り込んで尾根に乗り、ひと登りすると、二基の高圧鉄塔が短い間隔で立っている。その先は稜線の山道となる。ヒノキ・スギの植林とクヌギ・アベマキの目立つ雑木林が入り混じった尾根で、葉を落とした木々の間から揖保川に沿った山村風景や周囲の山々が眺められる。地図で見ていると、東側稜線のこの道はゆっくりと登っていく楽な道のように思うが、実際には結構急な登りである。
ところどころで、落葉期のタカノツメが発する甘い芳香に酔いしれる。メイプルシロップの匂いとも、カツラの木の香気とも通ずる、しかしそれらとはまた違ったかぐわしき匂いだ。この時期以外のタカノツメにはこの香気は全く感ぜられず、また落葉を嗅いでも何の匂いもしないのが不思議だ。
やがて周囲にはツガの大木が目立つようになり、植林のヒノキの樹高も増して、暗い林下を進むことが多くなる。それでも防火線であろうか。稜線から谷に向かって真っすぐに伐採されたところが現れ、眺望が得られる。岩がちな場所を越えてまっすぐに登っていくと、標識の立つピークにでる。「宮山東ピーク」とある。この先、中間のピークを越えて一つ先が宮山の山頂だった。周囲は成長した針葉樹に囲まれて視界はない。すぐ北西のピークには金剛岩があり、こちらは北側に眺望が得られて、黒尾山の大きな山容が印象的である。
ここも陽射しはなく、植林地のピークであることに変わりはない。長居する場所とも思えず、岩をぐるりと一周するだけで野口神社方向へと下山を始める。それでもこの宮山は我々の宍粟50名山完成の地である。下山の尾根では次第に雑木林が目立ってくる。こもれびの射し込むところで小休止とする。少し進むと野口神社へショートカットする道との分岐点に達する。そちらの道には「超急斜面」との注意書きがあり、落葉で滑りやすいこの時期でもあるので、そちらはやめて直進する。それでも十分急な道には落葉が堆積し、その下の大きめの岩屑を覆い隠して厄介である。トラロープ補助が立て続けに登場する。尾根の右手には鹿よけネットが敷設されていて、これに沿ってしばらく下った後、左手に斜面を進むが、道のありかは明瞭でなく、慎重に見定める。
雑木林から再び植林帯に入って間もなくすると、下方に道路が見える。野口神社は近い。神社に立ち寄ってお参りする。よく手入れされた社である。この先、旧参道と舗装道とを通って集落に出たのち、さらにひとくだりで国道に飛び出す。国道を少し北に進んだところに、パスタ・ピッツァのレストラン、Cento per centoが建つ。今日はここで昼食だ。看板のおすすめメニューから、海老とマイタケのクリームソースパスタとベーコンとネギのピッツァを注文する。欧州では玉ねぎはしっかりと深く調理するが、ここのパスタの玉ねぎはまだシャキシャキ感を残して作られており、それが絶妙の味わいを出していた。ピッツァもソースの深い味わいと生地の香ばしい焼き上がりに加え、生ネギのアクセントが巧みに組み合わされており、絶品である。
満たされた思いで駐車地に戻り、今度は国見山自然公園に行って、宍粟50名山完遂の記念品を受け取ることとする。国見山自然公園に行ってみると、前回訪れた時には運休していた登山モノレールが運航しているのだった。kinuasaの希望で、モノレールに乗ることにする。無料である。以前、国見山からの下り道でこのモノレールの線路の勾配に驚かされたが、今日、モノレール内のアナウンスを聞いて、「日本一急なモノレール」であることを知った。というわけで思わぬ観光までしてしまう。
さらにその後、例によって姫路の港に上がった昼網の魚を山崎で買うという使命を達成する。だがここでハプニング。asakinuがETCを紛失。カード会社に連絡して、警察で届を出してと大騒ぎ。しかも帰路に使うETCがなくなったので高速道路の割引が効かない。しょうがないから差額分を下道で稼ぐ。福崎ICでやっと高速。こうして、50名山完遂、グルメに観光、警察署までおまけについてのてんこ盛り山登りは幕を下ろした。後日談(当日談):ヤッケのポケットに入っていたキーホルダーを取り出すと、中からポロリとETCカードが顔を出した!全身から空気が抜けた一瞬である。
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