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Yamareco

記録ID: 5010031
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雪山ハイキング
北陸

【奥越】風雪の荒島岳(ラッセル深く、山頂手前500m地点まで)

2022年12月18日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
7.7km
登り
1,095m
下り
1,078m

コースタイム

日帰り
山行
9:50
休憩
0:00
合計
9:50
6:30
330
12:00
12:00
100
13:40
13:40
40
山頂まで約500m地点
14:20
14:20
120
天候 終日、風雪
過去天気図(気象庁) 2022年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
勝原コース登山口にある駐車場に駐車。冬季でも除雪が確保されている。早朝は除雪が間に合っていないこともあるが、その場合は国道沿いのスペースに停めればOK。
コース状況/
危険箇所等
・スキー場跡地トップで既に1mほどの新雪(もちろん、標高を上げれば上げるほど新雪は増える)。ラッセル深さはスノーシューでも常時モモくらいで、シャクナゲ平手前の急登やもちが壁の急斜面では腰〜胸ラッセルとなり、雪を掻き崩してヒザ蹴りを入れないと足を上げられない状態となる。
・一気に大雪が降ったためか、灌木が中途半端に倒れてルートを塞いでおり、通過に時間がかかる箇所が多い。特にスキー場跡地トップ付近やもちが壁がひどい。あと一、二回大雪が降れば落ち着くと思われる。
昨夜来の大雪で完全リセットされて登り出しからノートレース。初めは30cmほどしか積雪がなかったため、大したことないと思っていたのだが…
昨夜来の大雪で完全リセットされて登り出しからノートレース。初めは30cmほどしか積雪がなかったため、大したことないと思っていたのだが…
登るにつれて急激に新雪が増え、旧スキー場トップで1mに迫る勢い。既に膝上ラッセル。しかも重い湿雪でラッセルの負担が大きい。
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登るにつれて急激に新雪が増え、旧スキー場トップで1mに迫る勢い。既に膝上ラッセル。しかも重い湿雪でラッセルの負担が大きい。
旧スキー場トップの辺りは雪で灌木が中途半端に倒れて,どこがルートか分かりにくい。強引に乗り越えて進む。
旧スキー場トップの辺りは雪で灌木が中途半端に倒れて,どこがルートか分かりにくい。強引に乗り越えて進む。
そして雪をまとったブナの森へ。荒島岳のブナはなかなかのもの。これが見たくて来ました。
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そして雪をまとったブナの森へ。荒島岳のブナはなかなかのもの。これが見たくて来ました。
吹きつのる風雪の中,真っ白に凍り付いたブナの森がひたすら続く。
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吹きつのる風雪の中,真っ白に凍り付いたブナの森がひたすら続く。
一面の霧氷の花。
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一面の霧氷の花。
シャクナゲ平手前の急登では、沈み込みが腰を越え,目の前の雪を膝で押し固めてからでないと次の一歩が出せない状態。黙々とラッセルを続ける。
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シャクナゲ平手前の急登では、沈み込みが腰を越え,目の前の雪を膝で押し固めてからでないと次の一歩が出せない状態。黙々とラッセルを続ける。
シャクナゲ平。看板の上にとんがり帽子のように乗っかった新雪が降雪の激しさを物語っている。あと一降りで看板は埋まるだろう。
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シャクナゲ平。看板の上にとんがり帽子のように乗っかった新雪が降雪の激しさを物語っている。あと一降りで看板は埋まるだろう。
ふりかえると、ラッセルしてきたトレースが深い溝のようになっている。
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ふりかえると、ラッセルしてきたトレースが深い溝のようになっている。
意外に視界があるため、先に進む。もちが壁は一時胸丈の泳ぐようなラッセルになったが、全身雪まみれになりながらも灌木を掴んで強引に体を引き上げ、何とかクリア。
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意外に視界があるため、先に進む。もちが壁は一時胸丈の泳ぐようなラッセルになったが、全身雪まみれになりながらも灌木を掴んで強引に体を引き上げ、何とかクリア。
分厚い着雪でオブジェのようになった木々。
分厚い着雪でオブジェのようになった木々。
稜線に出てもラッセルは全く軽くならず、前荒島のすぐ手前あたりでタイムアップ。最低限の視界もあるし、体力的にはまだ余裕があるので、あと一時間早く出発していれば山頂に届いただろう。まあ、こんな吹雪の日にここまで楽しませてもらっただけでもありがたい。
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稜線に出てもラッセルは全く軽くならず、前荒島のすぐ手前あたりでタイムアップ。最低限の視界もあるし、体力的にはまだ余裕があるので、あと一時間早く出発していれば山頂に届いただろう。まあ、こんな吹雪の日にここまで楽しませてもらっただけでもありがたい。
雪山の下りは早い。あれだけ苦労した急登もあっという間。
雪山の下りは早い。あれだけ苦労した急登もあっという間。
標高を下げると風雪が収まってガスが切れた。雪化粧した大野市街を見下ろしながら下山。
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標高を下げると風雪が収まってガスが切れた。雪化粧した大野市街を見下ろしながら下山。

装備

備考 スノーシュー使用。

感想

 荒島岳は、雪の豊富な北陸の山の中でも京都から比較的近く(それでも車で3〜4時間ほどかかりますが…)、常時除雪が確保されている国道から直接取り付くことができ、登山道完備で雪の少ない初冬でも雪ヤブ漕ぎに悩まされる心配がないので、この時期の山登りでは個人的にまず候補に挙がる山である。それで今回も、今年の雪を踏みに、荒島岳を訪れた。
 いや、今年の雪に叩かれに、と言ったほうが正確かも知れない。完全な冬型気圧配置の勢力下なので当然だが、激しい横殴りの風雪が容赦なく頬を打ち、シャクナゲ平手前の急登やもちが壁では、腰〜胸を没する深いラッセルとなった。もともと、この悪天候ではまともな登山は望むべくもないので、シャクナゲ平までのブナの森だけでも彷徨えれば御の字、もし稜線に出て視界があればあわよくば山頂まで、などと考えていたのだが、スノーシューでも全く踏み固まらず面白いくらいに沈んでしまう重い新雪ラッセルで全身真っ白になりながら、これは山頂はおろか、シャクナゲ平までも厳しいかも? と考えを改めざるを得なかった。最終的にはもちが壁を越えて山頂まで約500mの地点まで迫れたものの(ラッセルは全く軽くならず、そこでタイムアップ)、昨年はほぼ同じ時期に山頂まで楽々日帰りできたのだから、やはりその降り方・積もり方で山の難易度をがらりと変えてしまう雪というものは本当に面白い。
 それでも、それほど残念な気はしなかった。「全力を尽くしても山頂に到達できないくらいの新雪が積もっている」ということ自体が単純に嬉しかった。もし雪がちょろっとしかなくて、サクッと山頂まで行けてしまっていたら、この山行は実に寂しいものになっていただろう。2週間前まで日だまりの落ち葉の谷を彷徨っていた身にはいきなりちょっとハードだったけれど、思う存分雪にまみれて、楽しい雪山はじめになったと思う。

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訪問者数:733人

コメント

あらっ
トレースラッセルありがとうございました。
2022/12/19 6:16
chari-zoさんだったんですね、お見逸れしました💦 時々記録を拝見させていただいております。日曜はお疲れ様でした。このまま雪がたくさん積もるといいですね〜。
2022/12/19 22:15
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