御嶽☆玄界灘に浮かぶ世界遺産の島に


- GPS
- 01:47
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 515m
- 下り
- 515m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
船
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回はサイクリングです |
その他周辺情報 | 大島の港にある観光案内所にレンタサイクルあり ¥800/日 |
写真
感想
大島といえば伊豆大島を思い浮かべるが、玄界灘には筑前大島とも呼ばれる島がある。沖に浮かぶ沖ノ島を望む島の北岸には宗像神社の遥拝所がある。また港の近くには宗像三女神のうち次女の多岐津姫を奉る中津宮があり、これらはいずれも沖ノ島の関連施設として世界遺産に登録されている。
問題はこの島へのアクセスの悪さだ。島へのフェリーが発着する神湊(こうのみなと)港までは鹿児島本線の東郷駅からバスで移動するほかないのだが、始発の船には間に合う便がない。前日のうちに東郷からフェリーターミナルまでのタクシーを予約する。
早朝、小倉を出発すると本降りの雨が降っていた。雨があがることを期待して鹿児島本線の快速に乗り込むが、列車の屋根を雨が叩く音が聞こえ続ける。
東郷駅に到着した時間は京都ではすっかり明るい時間ではあるが、北九州ではまだうす暗い。予約したタクシーで港に向かうと、すぐにも空は明るくなる。
冬の玄界灘は波が高い。大島の写真を撮ろうとフェリーのデッキに出てみるが、頻繁に大量の波飛沫が飛び込んでくるので、写真を撮るどころではない。
島に到着すると空が明るくなり雨は上がっていた。この日は小倉で昼に仕事があるので、どうしても次の10時15分の船には乗り遅れるわけにはいかない。2時間後にはこの港に戻っていなければならないということだ。
島山の御嶽に登るならそれでも時間は十分にあるが、遥拝所と灯台を訪れたかったのでレンタサイクルを借りることにした。それに仕事の格好をしていたのもあり、雨が上がったところなので登山道を歩くと靴とズボンが泥だらけになることを覚悟しなければならないだろう。
島の北側の遥拝所に向かうと、さすがに玄界灘から冷たい風が吹き付ける。瞬く間に手が悴む。前日の英彦山ではグローブをつけることはなかったのだが、早速にもグローブを嵌める。沖合を眺めるが沖ノ島の島影は見えない。
御嶽に向かうが電動アシスト自転車のせいで楽々と坂を登ってゆくことが出来る。山頂から眺める九州本土には低く垂れ込めた雲がかかっており、おそらくはまだ雨が降り続いているのだろう。山頂の御嶽神社の周りには数多くの水仙の花が咲いていたが、強風のせいか花が悉く倒れていた。
次は砲台に向かう。砲台の手前には小さなモニュメントのある広場がある。何かと思えば日露戦争で亡くなった日本とロシアの戦死者を慰霊するものらしい。この島には当時、戦死したロシアの水兵の遺体が数多く漂着したらしい。
砲台の周辺は牧場の草原が広がっており、牧歌的な景色が広がる。少し空が明るくなったようだ。砲台の右手の沖合に朧げに沖ノ島の島影が浮かび上がっているのに気がつく。綺麗な三角形の形状をしているので、島の中心部にはそれなりに高い山があるのだろう。
砲台を後にすると大島灯台に向かう。北西に突き出した岬には形の良い白亜の灯台が立っている。灯台からは両側に荒涼とした海岸が目に入る。島の南側の穏やかな海岸とはまるで雰囲気が異なるが、日本海の荒波による海蝕がこの景色を作り出すのだろう。海岸まで降りたいところではあるが、港に早めに戻る方がいいと考え、諦めることにする。
灯台からはわずかに20分ほどで港の近くの中津宮に到着する。さすがに立派な神社であり、社務所には宮司さんと巫女さんもおられた。こんなに早く港のまで帰着することが出来るのであれば灯台の近くの海岸を散策しておけば・・・と思うところではあるが、昨日とは違って後に大事な仕事が控えている状況では冒険はするべきではないだろう。
それでも船の時間まではまだ30分ほど時間があるので、夢の小夜島と呼ばれる朱色の鳥居のある小島を漁港のある港湾に訪ねる。その手前には小さな砂洲があり、干潮時のみに現れるトンボロであることを近くで工事をしている地元の方が教えてくれる。
船に乗り込んで島を離れると、やはり波が荒いせいか船はかなり左右に揺れる。それでも船の後方の甲板(デッキ)に出て、航跡の彼方に霞んでゆく大島の島影をカメラに収める。機会があれば天候の良い季節に改めて訪れたいと思うところだった。
船が神湊港に到着すると、次のバスまでは30分近く待つことになる。東郷の駅でも相変わらず風が強い。むしろ朝よりも風が強くなったようだ。小倉の街に帰り着くと、この日も雪が舞っていた。
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