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Yamareco

記録ID: 55827
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
氷ノ山

兵庫50山 氷ノ山・テント泊1510m 東尾根コース 雪山トレーニング

2010年01月23日(土) 〜 2010年01月24日(日)
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kobechuo その他4人

コースタイム

(第一日目)西明石7:00⇒9:30氷ノ山大久保駐車場9:55→10:35福定親水公園→11:50氷ノ山国際スキー場・上部→12:15東尾根登山口(テント場)テント設営・昼食・登山道確認、トレーニング(13:45〜16:30)、夕食準備・夕食・片付け(17:00〜20:00)、20:15就寝
(第二日目)5:00起床、6:55テント場出発→7:40東尾根非難小屋→8:50一ノ谷休憩所→9:20一の谷頭→10:05千本杉→10:30氷ノ山山頂10;55→11:25神戸大ヒュッテ→12:45東尾根非難小屋→13:05テント場(テント撤収)13:55→14:45福定親水公園→15:10氷ノ山大久保駐車
過去天気図(気象庁) 2010年01月の天気図
コース状況/
危険箇所等
◇地 図 昭文社エアリアマップ「氷ノ山」
雪山勉強会の詳細はこちらです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-55881.html
23日、テンバへの道《つぼ足ではチトこたえます》
23日、テンバへの道《つぼ足ではチトこたえます》
本日のテンバに到着
本日のテンバに到着
テント設営完了
24日、雑木の東尾根下部を登る
24日、雑木の東尾根下部を登る
気持ちよいブナ林の尾根
気持ちよいブナ林の尾根
きつい登りをクリア
きつい登りをクリア
オアシスを行く
千本杉を行く
樹氷の古千本
2010年01月24日 10:04撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
1/24 10:04
樹氷の古千本
頂上からワンちゃんの出迎え
2010年01月24日 10:27撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
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頂上からワンちゃんの出迎え
氷ノ山頂上(1510m)
氷ノ山頂上(1510m)
頂上を後に下山開始
2010年01月24日 11:05撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
1/24 11:05
頂上を後に下山開始
神大千本杉ヒュッテ
神大千本杉ヒュッテ
兵庫の女王《氷ノ山》の怒りトラバース
2010年01月24日 12:03撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
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兵庫の女王《氷ノ山》の怒りトラバース
東尾根を下降
2010年01月24日 12:28撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
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東尾根を下降
無事テンバ着、ごくろうさん
2010年01月24日 13:07撮影 by  Canon IXY DIGITAL 60, Canon
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無事テンバ着、ごくろうさん
撮影機器:

感想

初日は雪もちらつきましたが晴れ間の多いなか、雪上でのテント設営の基本、東尾根へのルート確認を兼ねたワカン歩行の練習、雪崩予測のための弱層ハンドテストと埋没者のビーコン・ドンデ捜索、掘り出し救出、そしてツエルト利用による半雪洞構築とビバークの仕方、夜のテント内生活でのアルコール飲料の楽しいたしなみ方?など等、盛りだくさんの勉強会でした。
2日目は移動性高気圧のど真ん中に入ったのか快晴、風おだやか、兵庫の女王《氷ノ山》を東尾根から登頂しました。(1510m)
冬はいつもヒステリックな女王ですが、きょうの女王は2mの厚化粧でにこやかに微笑み、歓迎してくださいました。「やっぱり女王はベッピンやな!」とオベンチャラを並べ、ご挨拶してきました。しかしオベンチャラを悟られたのか、神大千本杉ヒュッテから東尾根へのルートで少しだけ女王のご機嫌がななめになり、冷や汗をかき、みんなで深く深くハンセイ。無事にテントを撤収、下山。

今回の雪山トレーニングに参加したのは5名。豪華講師陣が4名で生徒が1名といったところでしょうか。生徒である私にとって、まったく贅沢なトレーニングでした。
(1日目)天気予報では兵庫県北部は雪マークでしたが、目的地に近づいても雪の気配がなく、また但馬の山々の積雪は予想していたより少なかった。
氷ノ山大久保駐車場からリフトを使わずに林道を登る。20kgのザックは肩だけではなく腰に重みを感じ、時折交代でラッセルしながら2時間余りをかけてテント場に到着した。途中2度衣服調整をしたが、汗をびっしょり掻いていた。
テント設営・昼食・登山道確認後、早速トレーニングの開始です。
まず弱層テスト(ハンドテスト)の体験です。直径300mm長さ700mmの円柱をスコップで周辺から掘って作ります。汗まみれになってやっと歪(いびつ)な円柱ができた。上部から100mmと500mmのところに、弱層といわれる崩れ易い層があった。次にハンドテストで円柱を層破断させる。今回は上部より500mmのところで手首の力だけで破断した。雪崩の起こりやすい弱い層があるのが分かった。またアイゼンの利き易さも判断できるとのことです。
次に急斜面での上り方です。雪が深い傾斜地で足元を固める場合は膝を使うことと、キックステップが疲れてきたら、後に振り上げる力を利用して蹴りこむことを新たに覚えた。この他に、ビーコンを使っての捜索・雪洞掘り・埋没体験を自ら経験することができました。ビーコンでは十字法で場所を特定する方法を新たに教えていただきました。また初めて埋没体験(雪の中に体全体が埋まる)をすることにより、雪の重さと恐怖心を内臓で感じることができました。貴重な体験でした。
トレーニング後の夕食は贅沢にも“すき焼き”でした。あまりの美味しさに、ビール・ワイン・焼酎が胃の中に吸い込まれていきました。この夜は全員快適に睡眠をとった。
(2日目)5時起床、7時前に標高1510m(標高差700m余り)の山頂に向けて出発した。
ワカンを着けて上り始めた。急登のため、爪を利用して逆八の字か横向きで登るように指示された。これだけ急な勾配をワカンで登ったのは初めてでした。(ワカンはキックステップができないことを知る)
20分ほど登ると、リーダーからワカンを外してツボ足(ワカンもアイゼンも着けない素足)で登るように指示が出た。ツボ足が基本の歩き方であると教わった。しかし、まさかこの後下山までずっとツボ足とは思わなかった。今まで雪山ではアイゼンかワカンを着けるものだと思っていました。
トレースはなく、まっさらな雪を踏みしめて進んだ。キックステップを使い、時には腰まで雪の中に足をとられながら登った。時間と共に、ツボ足で歩いた方が自由が利き、歩き易いと感じ始めた。快晴であったので途中キラキラ光る「表面霜」を見ることができた。この表面霜が弱層を作る原因になると教わる。一ノ谷辺りから本日最も長く、正念場の急登が始まった。足元は滑る、時には雪の中から足が抜けなくなる、先頭に付いていけなくなりどんどん離されていく。神戸大ヒュッテを通らず山頂に向けてショートカットをした。山頂近くでは3m位のクマザサの上を歩いていると聞かされた。私は氷ノ山の無雪期も未経験のため、山頂200m手前辺りから先頭を歩かしてもらい、一番で頂を踏んだ。(山の習慣と教わる)<ご厚意に感謝>
天気は快晴、山頂ではパノラマ、途中では樹氷・モンスターなど素晴らし景色を満喫できました。
下山は神戸大ヒュッテを経由、ヒュッテから東方向に転換し、トレースにぶつかる。我々がつけたトレースと思いトレースに沿って下山、途中で尾根を2つ間違っているのに気が付く。更に東の尾根にトラバースすることになった。私にとってこのトラバースが今回の最大の難所であり、最も印象に残った経験でした。雪は深く、時には滑り易く、そして右側は急斜面の谷になっている。ピッケルの重要性、キックステップの基本の重要性、そして体力が重要なことをまざまざと感じました。本来の尾根にたどり着いたときにやっとゴーグルの中の目と口元が緩みました。(快晴だったので早目に尾根を間違っていることに気付き、また時間が早かったので冷静に対処できた、と後ほどリーダーの話がありました)
初日の訓練、翌日の実体験と、私にとって今までに一番印象に残った雪山トレーニングでした。いたるところで、先輩方の山に対する色々なお考えに接することができました。また先輩の「雪の氷ノ山はいいなぁ」との言葉が耳から離れません。(M.T)

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