【鳳凰山】小武川 ドンドコ沢遡行



- GPS
- 09:14
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 2,886m
- 下り
- 2,890m
コースタイム
- 山行
- 4:46
- 休憩
- 4:29
- 合計
- 9:15
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
なお、この先ドンドコ沢方面へも車道だが。施錠ゲート有。大棚沢流域へ向かう道は荒れており普通の車では入れなそうであった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・ドンドコ沢については遡行図と記録参照 ・小武川第四砂防堰堤前後の道は地理院地図に記載があるが、不明瞭 |
その他周辺情報 | 【他の記録】 ・隠レ蓑(2021年7月):https://kakuremino.hatenablog.jp/entry/2021/07/25/000000 ・関西蛍雪山岳会(2023年8月):https://keisetsu.sakura.ne.jp/wp2/2023/08/05/p=2561/ これ以外には未確認 |
写真
装備
備考 | ラバーソール適、たわし携行推奨 |
---|
感想
【計画の経緯】
この週末は日曜に会のレスキュー訓練があるので、沢は日帰り。レスキュー訓練の会場から遠くない、日帰りで良さそうな、かつ記録の少ない沢ということで、ドンドコ沢を選択。
【山行】
○遡行
ドンドコ沢右岸の林道は結構奥まで車で入れ、有難い。ゲート前に駐車して、準備して歩き始めれば、すぐに入渓、素晴らしい。序盤は堰堤が続くが、埋まりかけているものも多く、土砂生産の凄まじさを見せつけられる。
堰堤群が終わると早速滝が出てきて、直登は厳しいので左岸から巻くと、早速ゴルジュ。水量が多く、迫力があって、なかなか良い。ゴルジュの奥の滝は、じゃんけんで勝ったtamoshimaがリード。下部の一手に一癖あり、結構面白い滝であった。
進んでいくと南精進ヶ滝の前衛瀑。下段は易しそうなのでフリーソロで登っていったが、落ち口付近がかなり脆いので、念のためロープを出して、F田リード。まあ、登ってみれば大したことはない。上段は、左から巻くと南精進ヶ滝もまとめて巻く羽目になると記録を読んでいたので、右巻きを試みる。出だしが悪いのでロープ使用でtamoshimaリード。これまた一癖あって、沢っぽいクライミング。上部は立木が豊富で木を掴みながら快適に登り、無事巻き終える。
南精進ヶ滝は、昨年藤本氏によりソロでエイド登攀されているが、今回はそんなつもりはない。暫し眺めた後で右から巻きにかかる。小さ目に巻こうとしたらスラブ岩のクライミングになり、フリーソロではやや怖い感じになった。とはいえ、下山時に眺めた限りでは、可能な限り最も滝に近いラインで巻けたと思うので、満足。
南精進ヶ滝の上流は登れる小滝が続き、ぬめって悪いものや鐙を使ったものもあって、飽きさせない。鳳凰滝が見えてくるところで、ここに降りてくる登山道もあるようで、滝見客と遭遇。それを横目に遡行を続け、またまた一癖ある前衛滝を登ると、左右に立派な滝があって側壁も屹立する素晴らしい空間。これを左の泥ルンゼから巻こうかと思ったが、想像以上に悪い。降りるのも登るのも厳しくなったところで、F田が安全を期して大きめに巻いていることに気づいたので、おとなしく写真でも撮りながら待つことにする。暫くすると目論見通り、上からF田がひょっこり顔を出したので、ロープを投げてくれと頼んでビレイされて登る。意外と岩は堅くて問題なかったが、やはりフリーソロは避けたい場面であった。感謝。かえって隠レ蓑の記録を見たら、同じところでハマっていた。
鳳凰滝を越えても快適な滝が続くが、白糸の滝は見るからに無理。というか、太すぎて「糸」感がない。右岸から容易に巻くと、今度は癒しの渓相。その先でちょっとしたゴルジュ状になり、奥は11m滝。ここはF田がリードを買って出て、ホールド乏しい岩をA0交えて登攀。フォローしてみると見た目ほどの悪さはなかったが、A0は必要。
かなり新しそうな崩壊地を経てまた癒しの渓相になったかと思うと、今度は五色の滝。遥かなる高みから水を落とす。ここにも登山道が伸びてきていて滝見客が多い。登山道を使えば容易に巻けることは分かっているが、それではつまらないので、枝沢を使って小さく巻くことを試みる。容易な10m斜瀑を経て、1:3二又を小さく巻けそうな左へ入ると、なんだか悪そうな15m斜瀑。倒れ掛かっている倒木を利用して登るが、倒木の上端からも悪く、気合の一手でフリーソロ。ここを登りきると、あとは獣道に導かれてスムーズに五色の滝の上へ。
遡行も最終盤だが、最後まで登れる小滝や癒しの渓相が続いて飽きさせない。〆に2段16m滝が出てきて、これもフリーソロで直登。そこから少し歩くと登山道が右に見えて、詰めゼロ。いやー、大変素晴らしい沢だった。
○下山
ひとしきり休憩して、沢装備もしまい、下山開始。人気の登山道にしてはやや荒れているところもあるが、概ね歩きやすく、さくさく下山。途中で、南精進ヶ滝を観瀑したが、良いラインで巻けたと我ながら感心。途中で登山道を離れて小武川第四砂防堰堤へ向かい、堰堤を横断して下山完了。
【総評・感想】
登山道が脇にあるからなのか、何故か殆ど遡行されていないドンドコ沢だが、非常に遡行価値が高く、今季国内で遡行した中では一番の沢だった。東京から近く、駐車地から入渓地も近く、スケールがあって見応えのある滝が多く、登れる滝も多く、癒し要素も散りばめられ、詰めも下山も楽で、非常に素晴らしい。こんな沢がマイナーのまま残っているのだから、やっぱり沢登りは面白い。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する