白神山地 タカクラノボッチ〜妙師崎沢〜赤樋沢〜暗門
- GPS
- 07:39
- 距離
- 8.2km
- 登り
- 845m
- 下り
- 819m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
本来は津梅川〜追良瀬川〜白神岳を計画していた。しかし、7/15の秋田豪雨が白神の南麓にあたる深浦町や八峰町が甚大な被害をもたらした。この状況下で被災地にあたる津梅川に入渓するのは無謀すぎる。計画を変更し、雨の影響をほとんど受けていないと思われる白神の暗門の方へ向かうこととなった。
白神山地は川の水量が引きにくいことで知られている。その観点から、初日は尾根を伝って暗門の奥へ入ることとし、翌日に妙師崎沢の支流であるシラミズ沢のF1とF2を登攀することとした。
【読図ミス】
妙師崎沢へ下降を始めるタカクラノボッチまでは順調だった。しかし、ここからミスが始まる。妙師崎沢へ降りる尾根を下降する方角を誤った。シラミズ沢を見失わないように尾根を降りていたが、地形図に現れない小尾根に迷い込み、シラミズ沢F3の真上に降りてきてしまった。やむなく登攀装備を装着して懸垂下降をする。途中から尾根に復帰したが、私は遭難へと導かれるボタンの掛け違いがすでに始まっているかもしれないことを察し始めた。
【増水に対する判断】
翌日、妙師崎沢は水量が減っていた。昨日のミスもあって最短距離で下山しようと考え、暗門川を下降する決断をした。しかし、これが大きな判断ミスであったと後悔している。妙師崎沢を下る分にはよかったが、暗門第1の滝はいつも以上に大きな音を立てて水を落としていた。もしかしたら未整備の第1の滝から第2の滝の区間で徒渉が困難になっているのではないかと考えた。結果、マタギがかつて使っていたとされる赤樋沢を下降し、暗門の滝を3つまとめて巻き下ることとした。しかし、この赤樋沢は想像をはるかに超える悪絶な沢だった。途中、どうしても危険な箇所があり懸垂下降した。本当は谷底まで懸垂下降を連続で行いたかったが、支点に使えそうなものがない。慎重に下った。マタギが使っていた、という情報だけでこの沢を降りたのは安易だったと言わざるを得ない。
今回の山行は私の判断ミスが多かった。全員無事に何事もなく下山できたが、万が一にも事故が発生していたら、私の判断に突っ込みどころが満載であり、厳しく糾弾されたことであろう。
さて、私は常々、顧問のK先生から「自然に対して、人に対して謙虚であること」の大切さを教えられている。そのような人が山で事故に遭わず、仲間も事故に遭わせないのだと思う。近頃の私は山に対しても人に対しても謙虚でなく、傲慢だったのかもしれない。それを白神の自然がそれとなく教えてくれた山行になったと思う。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する