藤野から大草里山、醍醐丸、市道山、臼杵山、五日市・城山へ冬の尾根歩き


- GPS
- 08:25
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,245m
- 下り
- 1,473m
コースタイム
- 山行
- 8:01
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 8:44
天候 | 快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山は城山から五日市へ下り、西東京バスでJR武蔵五日市駅へ。 |
写真
感想
神奈川県の相模湖の側から、奥多摩の五日市までは、一度で縦走したいと思っていたところ。先日にアラゲンさんが中央線の藤野駅から五日市線への日帰り縦走を見事のやってのけたのに励まされて、今回初めて縦走をすることにした。
一昨年来の病気も回復して、体調もいいし。ルートはちょっと短縮して、藤野駅からバスで和田のバス停へ行き、ここを起点にした。
今日は、生藤山〜大草里山(おおぞうりやま)〜醍醐丸とつながる稜線の一角に、まず上がりたい。
和田バス停の少し先で、陣馬山方面へ向かう登山者ら見送り、左へ。沢井川を橋で渡り、次の小さな沢が佐野川。この沢にそって中段で沢から見て右手の支尾根に上がり、生藤山への縦走尾根にある大草里山(おおぞうりやま)付近に上がろうと思う。
この佐野川にそって、大草里山付近へ上がる踏み跡が、私の古い地図には書いてある。
しかし、佐野川からは作業道でなく、細い林道が沢沿いに上がっていた。
とりあえずこの佐野川林道に取り付いて上がる。
林道を200mほど登ると、軽トラに乗った地元のハンターが、降りてきた。
私「この林道から尾根へ上がる道がありますよね」
ハンター「林道の終点から左の尾根へ上がる作業道があるけど、あんまり使われてないよ。」
古い地図にあるのは、林道終点から右手の尾根だが、ハンターは左手へ上がれという。
私「なんとか行ってみます」
ハンター「熊鈴はあるの? このあいだも熊が出たよ。今日もみんなが猟で山に入るから、知らせるためにも鈴を鳴らした方がいい」
カミさん「はい、そうします」
急な林道をさらに進むが、日蔭に入ると薄氷が張って、つるつるだ。氷を避けて雪があるところ、枝や落ち葉の上を選んで上がる。
林道は次第に荒れ、倒木や崩落で車が入らないところまで上がった。結局、地図にあった、林道から右手の支尾根へ上がる踏み跡は、確認できない。
林道終点では、沢の左手に沢添いの作業道があるが、これも崩れかけたところもある、頼りない踏み跡だった。これがハンターの言う左手の作業道か。
これを上がると決め、支尾根方向へ接近を心がけながら、斜めに急な樹林を上がる。踏み跡は電光形に曲がり、崩落して途切れ、あるいは別の踏み跡が合流してくるが、とにかく左手にあるはずの支尾根に接近を心がけて、登りあがる。年に何人が歩くのだろうという踏み跡。
林道終点から1時間余りかかって標高600mほどの地点で明るい支尾根に登り上った。明瞭な踏み跡が、尾根の下部にも上部にも伸びていた。
支尾根は幅8m幅くらいで樹木がない。防火帯の役目のためだろう。暗かった杉の植林地帯にくらべまぶしいくらいに明るい。
そして枯れ草さえないのは、鹿の食害のせいだ。尾根はほとんど裸地になっている。
上部を見上げると、比高200mくらいの位置に生藤山と大草里山の間の稜線のスカイラインが見える。お菓子を食べて、登り上る。
熊追い?の犬たちが、支尾根の左手の谷の自然林のなかを吠え声を上げながら上がっている。追われているのはクマか鹿か。
10時10分ごろ、稜線着。標高920mで、今回の登山の最高到達の地点。
尾根の北側には5〜10センチほど雪が残る。
10:37大草里山(837m)に到着。
ここから醍醐丸まで、7つくらいの小ピークが連続する。初体験の私たちは、登りがあるたびに、稜線通して上り下りして付き合った。が、醍醐丸が近づいたあたりで、小ピークはおもに南側に平坦なまきみちがあることがわかった。初めての山域だから、まあこれも体験としては良かったかもしれない。
11:03醍醐丸に到着。山というより、尾根上の分岐点。
醍醐丸からは北面の残雪が多い一帯を下降する。途中の日当たりがいいテラスで先が長いのでしっかりカロリー補給した。
中間点の市道山への縦走。この一帯はミズナラを中心に、自然林がずっと続く。とくに登山道の西側の緩斜面。それとつながる南側の谷から、大草里山方面も山上の大きな競技場のような馬蹄形の大斜面に、ミズナラの林と雪のスロープが広がっている。今回の縦走のなかで一番この時期らしい景観に出合うことができた。
市道山の名前は、江戸期から「市」が立った五日市への往還にあるから付いた名のかなと思った。中間点のこの山へは、休まず歩いても遠い。近づくと杉の人工林地帯が増えてくる。
さらに1時間余りかかる臼杵山も、また近くはない。縦走路は山々尾根筋でたどるから、アップダウンが続く。下がると展望がないが、すぐまた上がると、だんだん奥多摩南部の御前山、大岳山が近くなってくる。
この縦走路全体では、アップダウンは大小数えると、20回はあるのではないだろうか。
その8割方を終えて、15:35荷田子峠に着いた。見晴台のような雪のテラスがある。
ここからおとなしく荷田子の集落へ下山するか。
それとも、さらに1・9キロの縦走で、終点の城山に向かうか。
あと1時間あればと踏んで、私たちは縦走の完遂をめざした。
しかし、これが、甘かった。
この先、道は足場が悪くなり、右手は盆掘川へ、左手は秋川本流へ急傾斜で落ち込む岩場が混じる痩せ尾根になってきた。しかも、4度ほどのアップダウン。5度目の登り上りで、ようやく城山に着いた。
標高420m。お城とはいえ、戦国時代の合戦の時に水はどうして得たのだろう。そこから見下ろす山間の、意外に狭い盆地を埋める家並みが、五日市町だった。
駅まで歩くことになるかな、と思って、街道まで降り立つと、ちょうど停留所があった。バスはすぐ来た。17時ちょうど。10分そこそこで武蔵五日市駅に着く。
身近なところで、奥行きのある自然に包まれた山歩きを体験できる地域だと、あらためて感じさせられた。
私は上野原から生藤山へ行こうかなと思ったのですが、寝坊したので止めました
アラゲンさんに刺激されて、出かけました。
なかなか広大な自然林が、残っている地域ですね。
笹尾根、三頭山とつなぐのも、おもしろそうに感じました。
次は、道志山塊の、まだ未踏区間の尾根歩きか、天気が合えば上信国境方面です。
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