UTMB-CCC完走記
- GPS
- 25:17
- 距離
- 95.2km
- 登り
- 5,437m
- 下り
- 5,607m
コースタイム
- 山行
- 7:28
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:28
- 山行
- 12:20
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 12:25
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
羽田発、ロンドン経由でジュネーブ ジュネーブからリムジンバスでシャモニー レース当日はシャモニーから主催者が手配したバスでスタート地点のイタリアのクールマイヨールに移動 【復路】 シャモニーからリムジンでジュネーブ ジュネーブからロンドン経由で羽田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されて、標識のはっきりしたハイキングコース コースマーキングは豊富にあり、参加者が多いので迷う要素なし 危険箇所はアルヌーバーの先、グランコルフェレ下りて、街との間の渓谷のトラバース。右が切れ落ちた崖、左に鎖がある それ以外は危険箇所なし |
その他周辺情報 | シャモニーの街には、たくさんのレストラン、スーパーがあり食事には困らない スポーツショップも豊富にあり、忘れものしても何の問題もない |
写真
装備
個人装備 |
ザック
雨具上下
ハイドレーション1.5L
ボトル
ヘッドランプ
予備電池
救急キット
非常食
行動食
トレッキングポール
ミッドレイヤー
携帯電話
時計
手袋
帽子
ビーニー
タイツ
バフ
レスキューシート
食器セット
サングラス
|
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感想
【キッカケ】
今回の欧州遠征は、全く予想もしなかったメールからスタートしました。
主催者からの1通のメールが、何かに登録しませんか?と来たのでニュースレターだと思って軽い気持ちで登録したら、1月に入って「当選しました」の通知が来ました。そもそもオレ申し込みしたっけ???詐欺メールかと思い友人に確認したくらいです😆
改めて、参加したレースはUltra Trail du Mont-Blancの100kmのバージョン、CCC。出発地の北イタリア🇮🇹のCourmayor, 中間地点のスイス🇨🇭のリゾート地のChampe-Lac, そしてゴールのフランスのスキーリゾートのChamonixの3つの Cをとった略称です。
【旅行の準備から現地入りまで】
UTMBは2018に170kmのUTMB, 2019に145kmのTDSを完走しており、3回目の今回は100km。加齢共に距離は短くしてます😆
交通機関や宿の手配は全て自分でアレンジしました。休みが取れないので最短の5泊6日の旅行です。
初日にロンドンからジュネーブに向けた接続フライトがキャンセルになってしまい、2時間並んだ挙句ヒースロー空港のラウンジで7時間以上待たされ、シャモニーに着いたのが12時間遅れの23時、ヤレヤレです。
まあ、それくらい誤差の範囲くらいに思わないと、気まぐれな自然相手の厳しいレースでは生き残れません😆
【シャモニーの街】
スキーのレンタルとスポーツショップが立ち並び、フランスでも有数のスキーリゾートです
大会期間中だからかなのか街中やハイキングコースを真剣に走っている人をたくさん見かけました
到着翌日は、コース上でゴール手前のLa Floriaという花の綺麗なシャレーに脚慣らしに行ってきました
ここからシャモニーの街越しに見上げるモンブランの山塊は素晴らしい、そして名前の通りの花が美しい‼️
ここでタルト食べ、コーヒーを楽しんでワンちゃんと遊んでから、レースのゼッケンをピックアップして、最後に美味しいモンブランを食べて2日目終了
3日目はレース前日で、休養方々シャモニーの隣り町のLes Prazまで歩いて、ロープウェイとリフトで標高2500mのスキー場のトップまで上がってみました
レース中の高い場所での昼間の気温がどれ位になるか確認の意味もあります。
昼間も風があると相当冷えて、ダウンジャケット着てる人も見かけました
半袖短パンの私は妙に浮いてました😆
残りの時間は土産を買ったり、翌日の朝食をスーパーで仕入れたりしてゆったりした時間を過ごしました。
因みにシャモニーは花が大変綺麗な街で、中心部に綺麗な花壇がある他、至るところに花が植えらています
それを撮影するのも楽しみの1つ😁
円安で物価が高く感じるので、朝食はスーパーでチーズ、ハムとジュースを、パンはホテルの近くのベーカリーで美味しそうなバケットを買って済ませました
夕食もカレーライスとかハンバーガーで済ませました
【レース当日】
起床は朝5時、ベーカリーで買ったタルトとオレンジジュースで簡単な1回目の朝食を済ませてバス乗り場へ
6:15の予約でしたが、乗り場に着くと係のオバちゃんが「関係ないわよ、早く乗りなさい」と反対から来た私を長蛇の列とは無関係にバスに押し込みました😆
チケットのチェックもありません
このあたりの大らかさがいかにもフランス的😅
小1時間でスタート地点のイタリア🇮🇹のクールマイヨールに着き、スポーツセンターでスタートまで休む場所を確保します
そこで最終的にパックに詰める衣料や食料を選択しました
予報ほど寒くならないようなので、余分な着替えは入れずに軽量化を優先、食料も最小限にしました
ここで2回目の朝食、前日に買ったバケット、チーズ、生ハムでサクっと済ませていざスタートラインへ
【レース中】
スタートは9時半、実力順なのでエリートから30分後の1番遅い組です😆
途中15分ほど渋滞がありましたが、後はバラけてスムーズに進みました
制限時間は翌日の正午、26時間半です
タイムチャートは最初の関門時間の15分前から徐々に余裕を取り戻し、ゴールは制限時間の1時間前に計画しました
ほぼ設定したタイムよりも早くチェックポイントに到着して、エイド滞在時間も効率的に回すことができました
天候が良かったので、眺望は最高、予想より暑く、沢が出てくる度に帽子に水汲んで頭から被りクールダウン、標高2500mの峠では数日前に降った雪の残りを首筋に当てて涼みました
このコースは2018のUTMBでほぼ経験しているので、大概の勝手は知ってます
ところが最後のセクションで暑さでバテて積み重ねた貯金を少し減らしました
それでも最後のCPのフレジェールでは歩いても完走できることを確信しました
ゴールに向けて沿道の声援が多くなります
ハイカーは道を譲ってくれて、「オレ、Kenji」とビブの名前を呼んで鼓舞してくれました
街中に入ると沿道からは拍手の嵐、キツかった道中思い出しながら、自分の名前がコールされる中でのゴール
再び、この場所でしか経験することのできない最高の感動を味合わせてもらいました‼️
完走ベストを貰って、ドロップした荷物を引き取り宿でシャワーを浴びて一眠り
一睡もせず徹夜で25時間連続で走ったので、すぐに眠りに落ちました
気がついたら15時過ぎ
ハンバーガー屋でキツかった日本での練習や今回の難所を思い出しながら1人祝杯あげました
ビール🍺が沁みる
こんなに美味いビールは何年ぶりかな?
(最後はそれかい?ハイ😆)
以下はトレイルランニング的記録なので、興味ある方
だけどうぞ
トレーニングの経過とか記録、完走までの道のり中心です
【記録】
距離99.5km 獲得標高 6138m
タイム 25時間17分58秒
総合順位 1424/1650
カテゴリー順位(男子60-64) 22/33
日本人の中の順位 11/15
完走率 74.1%
【レースのきつさ】
これまで100kmのレースは23回完走している(100km超を含めると32回)
100Kの中で累積標高6000m以上は、2017/2018のGarmin 100と2018のNorth Face 100の3回のみ
いずれも平日にしっかりトレーニングしていた時期で、今より体重は4kg少なくまだカラダが動いていた
あれから5年、加齢でヨタヨタして、山の中では脚が上がらず転倒することが多くなった。だけど参加するからには絶対に完走したい
そこで今年唯一の100マイルのUltra Trail Mount Fuji完走の後、ゴールデンウィークから標高差の大きいルートを中心に最低10回のトレーニング登山の「ノルマ」を自分に課しました(特に根拠はありません😆)
【トレーニングの内訳】
①5/7 湯の丸山 9.5km + 679m
② 5/14山伏+八絋嶺(南ア) 19.1km +2274m
③ 6/10奥信濃100(トレイルレース)
④ 6/18笹山周回(南ア)
⑤6/24高嶺+アサヨ嶺(南ア) 17.8km +2186m
⑥7/15槍+百高山3座(北ア) 34.7km +3241m
⑦7/23ジャン+奥穂前穂西穂(北ア) 19km +2395m
⑧7/29針ノ木周回+爺ヶ岳(北ア) 25.5km +2503m
⑨7/30白馬+旭岳+清水岳(北ア) 24.6km +2336m
⑩8/5朝日岳+雪倉岳(北ア) 32km +2382m
(11) 8/11 茶臼+上河内+聖+百高3座(南ア)
(12) 8/12 赤石+中岳+悪沢+千枚(南ア) 70.8km +5567m
CCCのエレベーションチャートを見ると、ポイントはそもそも標高の高い山を通過することと、標高差の大きな登り
それらを同時に経験できる南北アルプスが格好の練習場となりました
最終的に目標とした回数以上の12回をこなして、自信を持ってスタートラインに立つことが出来ました
【レースプランと実際の経過】
今の走力では完走が精一杯なので、そこにフォーカスした計画を立案
26時間半の制限時間に対して計画は25時間半
1時間の余裕があれば、悪天候とか、怪我とか不測の事態にもなんとか対処できるという読みです
実際最初の計測ポイントでの順位は1921位だったのが、中間のシャンペ湖では1754位、ゴールでは1424位と順位を上げ続けました。途中で棄権する人が沢山いるので、後ろから差分の人数を抜いたわけではないですが、後半に余裕ができたことは確かで、レースプランはうまくハマったと言えます
あと1つ完走の重要な鍵は何でも食べること
胃腸が強くないと、海外のレースでは食べられなくなったらキツいです
その点私は普段から好き嫌いなく、何でも食べて、フランスパンやクラッカー、チーズ、サラミでも生きていけます😆
これは大きなアドバンテージでした
エイドに着くと、水っぽいスイカ🍉やオレンジ🍊から食べ始め、コークを飲みながら、チーズ、サラミ、クラッカーなどを美味しくいただきエイド出発
強い胃腸も完走のカギです
【装備】
パック UD 13.4L
雨具上下 ファイントラック
ソフトシェル
ソフトフラスコ 0.5L×3
2ndレイヤー キャプリーン
タイツ レイドライト
救急キット テーピング、
補給食 バー2本、飴8個、ジェル7本
手袋 2枚
ストック
笛
ライト、予備電池×2
ビーニー
サングラス
帽子
ウエストベルト
携帯電話
さて、これでUTMBの距離の長い3つは完走したので、次は何を目指そうか?
やはり年に一度はキモになるレースを設定して、それに向かってトレーニングしないとダラダラ過ごしてしまうので、暫く余韻を楽しんでから、来年のプランを決めよう〜
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