高登山(佐柳島)
- GPS
- 03:34
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 251m
- 下り
- 242m
コースタイム
- 山行
- 2:36
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 3:31
(公開するべき内容ではないかなとかなり迷った。)
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
船
往路:多度津港9:05→9:55佐柳本浦港 帰路:佐柳長崎港15:05→16:15多度津港 |
写真
感想
塩飽諸島の佐柳島は父方の祖父の出身地で、曾祖父や親族の墓が今も本浦に残っている。
若い頃、職場の先輩に自分のルーツがこの島だと話すと、「あんたの先祖は海〇や!」と破顔一笑されてしまった…まあせめて水軍ということに。
何となく行きそびれていたが、今回ようやく懸案だった墓参りを済ませることができた。
墓参を終えてから高登山に向かったが、少なくとも昭和の中頃まではこの付近に祖父の旧居があったはず。「今は更地になっているがテントでも張って泊まってくればいい。屋号を言えば判ってもらえる」と20年くらい前に叔父に言われたが…
登路の大天狗神社の参道には、猪出没につき通行禁止の看板が随所にある。うっかり足を踏み入れて猪の被害にでも遭えば住民に迷惑が掛かるのは必定。船便は限られ医療資源も乏しいはず。
猪は六甲山系にもいるし、私は島民の裔だが、無論そんなことは何の言い訳にもならない。それでもやはり先祖の地のピークには登っておきたく、禁を犯してしまった。
熊対策に準じて撃退スプレーに蚊取り線香、トレッキングポールを装備。
神社までの参道は綺麗に草が刈られ、島民の方が大事に守っていることが察せられる。じっちゃんやひいじいちゃんの名にかけてもこの山で遭難する訳にはいかない。参拝して山行の安全を祈願した後、本殿前を左に進み、船玉神社の先から尾根道を北に入った。
間もなく地図上で神社記号のある場所に着く。奥の院があるはずだが、平坦になっているだけで特に何も見当たらない。維持していくのが困難になって遷されたのだろうか。
ここまでは多少草が被っても道筋は明確。そこから高登山までも割と歩きやすく、踏み跡やテープも多少確認できて迷うような箇所はほとんどなかった。ただ標高180mを越えたあたりで正面がヤブになったので右に方向を変え、東側の高みを登った。
テープを探して歩くというより、GPSで方向を確認しつつ、歩きやすい箇所を進んで行けば自ずとルートに合致する感じ。
やがて平坦に開けたところが高登山山頂。少し探した三角点は東よりの少し盛り上った箇所にあった。展望のない、やや薄暗い印象のあまり山頂らしくもない場所だが、ここが先祖代々が暮らした島の最高地点。昼食後に三角点周囲を少し手入れする。再び来ることはできないかもと思うとついつい長居をしてしまった。
山頂から北に下り始めて間もなく、逃げていく猪の後姿を見掛けた。本日目撃したのはこの一頭のみ。周囲には石垣が多く見られるようになる。最初は建物跡かと思ったが、どうやら耕作地の跡らしい。場所によっては段状に整地されていた様子。このような一度手の加えられた所が放置されて荒れてしまうと、却ってどこをどう歩けばいいのか判りにくくなる。山頂から北側ではテープは全く見かけなくなった。とにかく方向さえ外さなければいいと考え、歩きやすい所を適当に選んで尾根沿いに進んでいく。
158mの標高点のある前後は、尾根の東側に道といっていいくらいの明確な踏み跡が現れる。ここまでくれば後は楽勝、と思うとヤブが待ち構えていた。最初のヤブは通り抜け困難で東側を迂回、次のササヤブは写真のとおり足元に道があったので正面突破。尾根が狭くなり、右にややカーブするような所で建物の屋根が見えた。
ここが愛宕神社のはずだが、中に祀られていたのはお地蔵様が2体。やはり参拝が大変なのでご神体は遷されたのかとその時は思った。
(帰宅後調べると、京都の愛宕神社もかつては愛宕権現として勝軍地蔵が祀られていた。天狗も愛宕に関係があるから同時期に勧請されたものだろうか。
叔父からは大天狗神社を大天宮「だいてんぐ(う)」だと聞いていた。島に大天神社と大天狗神社の二通りの表記があるのは、修験道系統の天狗を隠した時期があったためか。神仏分離の影響はこの島にも及んでいたのかも。これは勝手な想像、もっと島の歴史を知らなければいけない。)
神社に着いてあとは参道を下るだけ、今度こそ本当に楽勝だと思っていたがなんのなんの。掘り返されたような参道は落葉で歩きにくく、下部のコンクリ道になってからもブッシュを潜る修練の道だった。
長崎地区について堤防の上で身づくろいをしていると、いつの間にか仔猫が2匹すりすり。猫の島のフィナーレ、可愛いがエサは持ってないよ。
高登山でゆっくりしすぎて本浦に戻る余裕がなくなり、長崎から乗船することに。それでも待合所に着いたのは出航の5分前。切符売場では乗船者なしと会計を〆た直後で、地元の方を慌てさせてしまった。
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