記録ID: 6293375
全員に公開
沢登り
芦別・夕張
桔梗川
2023年10月07日(土) [日帰り]
K山
その他1人
体力度
2
日帰りが可能
体力度について
- GPS
- 07:29
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 579m
- 下り
- 579m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:30
5:40
450分
スタート地点
13:10
ゴール地点
| 天候 | 曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
前人未踏？シリーズ。 5:40 出発 5:55 桔梗沢出会い 6:05 ４７８ 6:30 地形図F１ 7:45 地形図F２を見ながら大休憩 8:56 ７４０二股 10:30 最高到達点９２５から下山開始 11:15 ８１０から左岸へ 12:30 ４７８ 13:10 車に到着 地理院地図において滝記号とは「高さ５メートル以上で，有名な滝や好目標となるもの」と定義されており，幅２０メートルを超すものは点が７つある「滝記号（大）」で示され，幅２０メートル未満のものは「滝記号（小）」で示されるが，「滝記号（小）」はさらに点が２つのものと点が４つに分かれている。何らかの基準で使い分けられているはずだが，その基準は寡聞にして知らない。ただ，単純に考えて点が多い記号の方が大きいのであろうことは想像に難くない。北海道で滝記号（大）が使われているところを探してみると，芦別の三段滝ぐらいしか見つからなかった。名瀑として名高い羽衣の滝や敷島の滝，賀老の滝や石狩白老滝も点２つの滝記号であらわされており，ざっと見て点が４つの滝はカウン沢の滝ぐらいしか見つからなかった。 ある時つらつらと地形図を眺めながら，面白そうな沢がないか物色していたところ，空知川支流のトナシベツ川支流のポントナシベツ川支流の桔梗川に，滝記号が２つあるのを発見した。しかもこんなに山奥の支流の支流のそのまた支流なのに，両方とも点が４つある滝記号になっている。航空写真を見てもそんなに広い川幅に見えないが，本当に名だたる巨瀑を超えるような大滝が眠っているのだろうか。 ネットで情報収集してみると，桔梗川の本流を滝記号まで遡行した記録は見当たらない。ただし，残雪期に１４１５峰（いわゆるニレシ岳・夕張マッターホルン）を踏むためのルートとして下流部の４５０分岐まで，もしくは４６０の吉凶岳北東面沢の分岐までは利用されている様子。ポントナシベツ川出会いから桔梗川出会いまでは直線距離で片道５ｋｍ弱，往復で１０ｋｍとなり，ここを歩くのは非常にダルそう。自分が見つけた記録ではポントナシベツ川沿いの林道ゲートが閉まっているようなので，ゲートの番号を教えてもらえないか森林管理局に問い合わせたところ，ゲートは解放されており，桔梗川手前まで通行可能，ただし，非常に熊の目撃情報が多いので気を付けてとのことであった。これは是非とも今のうちに見に行かねばならない・・・。 計画決行の前日は全道的にたいそうな雨であり，大きな川は増水しているであろう状況。月に一度の楽しみを逃すわけにはいかないので，天気予報を見ながら候補を絞る中で，以前より暖めていた桔梗川を提案，こんな酔狂な探索に付き合ってくれる仲間にも恵まれ，ついに決行となった。 目標は以下のとおり。日が短いし，熊も怖いので目標を達成できずとも１１時になったら引き返すこととする。 �‘鵑弔梁豕�号を確認する ��桔梗川から１４１５峰まで遡行する ３時に旭川を出発，５時２０分頃に桔梗川出会いまでおよそ４００ｍ程度の，林道終着点に到着。身ごしらえをして５：４０頃スタートとした。余談だが，１０月ともなれば，身支度してても虫が寄ってこないのが素晴らしい。 一部泥濘化した林道を歩くこと１５分程度で桔梗川にかかる桔梗橋に到着。思ったよりも水流は多く，川幅も広い。前日の雨でかなり増水したようで，河原の草が倒れている。濁流というほどではないが，水には透明感がなくそれなりに冷たい。青緑っぽい感じの奇麗な岩盤が主体の川で，ゴツゴツした石が多く早くも上流域の雰囲気になっている。ネットの記録を参考に，左岸の作業道跡を使うが，割とすぐに崩壊していた。続きもありそうだが，滝を見逃すのもいやなのでなるべく川の近くを歩くことにする。全体的にはそうでもないが，時々摩擦ゼロの石が混ざっており，水量が多く渡渉にもいちいち気をつかう。 入渓後50分程度で地形図上のF1に到達。・・・到達？どうやら何かの間違いだったようで，落差５ｍもない段差だった。（’・ω・｀） その後は鹿道なども利用しつつ順調に高度を稼ぎ，F2の入り口に到達。しばしF2手前で休憩しつつ滝を眺める。イスにした倒木にはヤマブシタケがぶら下がっており，忘れずに帰りに採集しようと話し合う。さて肝心のF2だが，一言でいうと見事である。苔むした巨岩帯全体に枝分かれしながら無数の岩滝が流れ落ちるタイプで，全体を一つの滝として見れば落差１００ｍ以上，幅も広いところでは１０ｍを超えていると思われる・・・。複雑に屈曲しており，一度に全体を見ることができるポイントは限られている。両岸も深く切れ落ちた谷地形となっており，非常に見ごたえがある。当たり前だが水量が多いときに来た方が迫力があるだろう。 大滝は複雑な迷路となっており，ルート選択が難しい。水流で磨かれて手がかりが少ないうえに，たまに出てくる摩擦ゼロの岩にも警戒が必要で，突破に一時間くらいかかってしまった。７４０二股に到着したのが９時近くになってしまったので，目標�△歪�め，とりあえず１４１５峰目掛けて行けるところまで進み，１０：３０になったら引き返すことにする。 二股より上は谷も浅く，左右の植生は薄い。ただし沢筋は荒れ気味でスピードがあがらない。少し登ったところで，錆びたワイヤーロープが地面から突き出している場所があった。地形図にはないが，過去には作業道がこの上まで伸びていたのかも知れない。航空写真を見ると，左岸側の尾根の上に道のようなものが見えなくもない気がする。どうせならば今後のために，作業道の跡がないか探ることとし，８００を超えたあたりから笹が薄いところを縫って尾根筋目掛けて登っていく。何となく鹿道っぽいところをたどろうとするが，ある程度上がると笹薮となり，作業道のようなものは見つけられなかった。 時間が来たので引き返すことにし，枝沢から本流に降りる。昼を食べながら作成会議，F２を降りるのは大変なので，左岸の藪が薄いところから入って，尾根を乗っ越していくことにした。８１０あたりから左岸に侵入。この辺り水流がないものの巨岩帯で，その上にうっすら土壌が乗っており，たまに洞窟状になっているなどして踏み抜きが怖いが，ほとんど樹木がなくて歩きやすい。時々濃くなる藪をこぎつつ，いいペースでF2をパス，ヤマブシタケに未練はあったが，F2直下は深い谷のため，泣く泣く諦めて先を急ぐ。 F2を超えたあたりで林道の跡にぶつかったのであとはひたすら廃道を下る。途中キノコなどを採取しながらでも，８１０からは２時間もかからず車まで戻ってこれた。もっと上の林道跡を見つけることができれば，登り下りともさらなる短縮が見込める可能性はある。ただしその場合F2を見ることはできない。帰宅後にネットで１９７０年代の地形図を確認すると，本流沿いに破線が伸びており，大滝の横を通ったあと，尾根に沿って・１１１２を経て１２００あたりまで繋がっているようだ。もう少し探索していたら見つけられたのかも？なお破線は右股を渡り，左股沿いに・１３２７のピークに向けても伸びており，もし跡が残っていればそちらへのアプローチ路としても有効だろう。果たしてわざわざ桔梗川から目指す人がいるのかどうかはわからないが。。。道中見つけた古いワイヤーロープは，右股に架けられていた橋の残骸だったのだろう。 帰路，身支度を整えて林道を走り始めたところで，ヒグマに遭遇した。今年は植別川に次いで２回目である。とはいえ今回こちらは車に乗っているので余裕がある。ツヤツヤした黒毛の若い個体で，サイズ的には大きい部類と思われた。しばらく林道上を逃げるクマを追いかけていたが，右側の藪へと消えていった。それにしても鹿といい，クマといい，なぜすぐに藪に入らないのだろうかと思う。朝は暗い中だったので周囲の状況が良く見えていなかったが，改めて見るとポントナシベツ川沿いの渓谷も紅葉と相まって見事な風景である。林道の脇は高い崖となっており，ヒヤヒヤしながら運転した。林道走行が一番の核心であった。 |
| その他周辺情報 | 下山後は占冠の湯の沢温泉へ。露天風呂はなく，こじんまりした温泉だったが，施設は新しく，人も少なかったのでのんびりできた |
写真
拍手
撮影機器：
感想
夕張山地特有の色とりどりの岩が美しい沢であった。Ｆ２の迫力もあり，一見の価値はある。今回踏破した中では難しいところもなく，作業道跡を活用できれば夏場の１４１５峰への日帰り道になり得ると思われる。ポントナシベツ川沿いの林道がいつまで使えるかわからないので，再訪するのなら早いうちかとも思うが，滝の沢からの１４１５峰の記録を見るとそちらの方が楽しそうでもあり，登路としてよりは林道跡を活用しての降路としての活用が適当ではないかと思う。
あとはあまり時間がないときにＦ２まで堪能して戻ってくるか？ただし，１９８０年代の地形図では破線は消えていたので，使われなくなって５０年が経過した林道がどれほど残っているか・・・また，いずれにしてもヒグマには重々注意が必要である。
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数：123人
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山登りをみんなが安全・安心に楽しむために、あなたの貴重な情報が役立ちます。
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する