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Yamareco

記録ID: 651810
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沢登り
大峰山脈

白川又川本流 取水堰〜2m滝

2006年08月27日(日) [日帰り]
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ちゅき その他1人
GPS
--:--
距離
12.5km
登り
725m
下り
717m
過去天気図(気象庁) 2006年08月の天気図
アクセス

感想

https://powttonchaan.wordpress.com/2006/08/27/マラこマラ川-取水堰〜2m滝/

時間
7:38明芽谷ゲート発(チャリ)→8:12十郎谷の橋→8:27取水堰への降り口(チャリ了)〜休憩/着替え〜8:53→9:03取水堰(10分ほどOKMさんのルベルソによる懸垂下降練習)→9:34大黒構谷出合→10:22 2m滝下〜16:20→16:50取水堰→17:04取水堰降り口(チャリ)→17:28明芽谷ゲート着
前日まで
 この区間は’03/9/14に火吹谷を詰め上げ、行者還西口まで抜けたことがある。が、とある2mほどの滝があり、ゴーゴーと水が流れ、また、冷水で身体が冷えきってしまったこともあり、その2mの滝から30〜40m下流側の左岸から巻いた。この巻きはスゲー印象に残っている。で、その時から「なんとか水流、または水流沿いに あの2m滝を越えてみたい」と思っていた。あの時は下半身は1mmウェットやったが上半身は多分ラッシュみたいなん、今回は上半身もウェットで行ってみよ。通し先週の前鬼川の帰りの車中で「また、あっこ行ってみーひん?今度は巻かずに。」とOKMさんを誘うが「甥っこと映画を観に行く」と断られる。で、一人で行こかな思たーった。が、捨てる神あれば薬用髪の素?次の日「行きましょう」とメールがあり、二人で行くことになる。
 前日、気象庁のアメダス降雨量を見ると、ガーンっ、奈良県南部、降ってますやん。なんと、山上ヶ岳の15〜16時は40mm/時間やで。これ、やばいっしょ。上北山も少し降っている。まーにわか雨みたいな感じやけど、あこは雨を集める範囲が広いからなー。んーー、水量多いとなー、まず、あの下まで行けるかどうかってことになるな。遊び場 変えよかいな…。まぁ入ってみて、あれやったら、大黒構谷に行くか、林道から回ってフジノトコに降りるかな。
 OKMさんは土曜も仕事。「21:30に迎えに来てくれ。」と電話があったが、猪名川花火大会だとか、なんだかんだと出遅れてしまい、22時前に やっとOKMさん宅に着く。前回 行った時は取水堰の降り口まで車で行ったが、ここんとこしばらく、あこの林道は明芽谷のゲートまでしか入れない。今回は、下山を楽にするため2人分のチャリも積んでいく。
 奈良に入ると道が濡れてる。えーーーーーーー。OKMさんは京都が職場なのだが、「ひどい雨で停電した」と言ってる。げげ。明日は増水モードか。水が多いと水線沿いは無理や、かといって、少ないと、それはそれで寂しいもんや。多い時に行ってこそ男の花道ってもんやないけ。わざわざ少ない時を狙て行って、行けたとしても、それで満足できるのか。オマエはソレで満足してしまうような人間なのか?その時の水量を ただ受け入れるのみ。…、逸る2m滝への恋心を抑えるように、伯母峰からの下り坂でエンジンブレーキをかけつつ、目的地へ向かってく。
 夜中1時にゲート前に着くと既に京都ナンバーのワンボックスが1台 止まっていた。ジョッキ生500m缶を煽り、ご就寝。空は稲光がピカピカっと…、花火より明るいねー。OKMさんは寝付けてないのか寝返りばかりうっていた。雉を撃つよりマシか…。
当日
 その後2台の車がゲート前にヤってくる。まだ真っ暗なのに車の横でオガる奴が居る。「すんませーーん。どこに入りはりますのー?」(強烈にデカい声) あーーー、なんやーーー、釣師かー?それとも下(simo)師かー?「ワテら釣りちゃいまんねん。」(寝ぼけ眼で お返事) 「そーでっかー、すんまへーーん。」 釣師軍団は去っていった。朝の早ょから熱心やなー。そういやカリヤス谷いった時に話しした釣り師は夕方前からの出発やったなー。朝早いほうが よー釣れるんやろか。意外と夕方のほうが釣れまくったりして?!
 少し寝てると、OKMさん お目覚め。「ワテ朝飯抜きで行くから もうちょっと寝かして。」 横になっとると、また車が1台。ゲート前に突っ込んでる。そんなとこ止めてええんかー?と思いつつ まだ横になってると、OKMさんが慌てる。「あっ、ゲート開けてる」。「急げ急げ」。ゲートを開けた人達にOKMさん向かっていく。「俺は怖いモノ知らず。だぜ。」のOKMさん。俺らの車も入れてもらえるよう交渉したがアカなんだとのこと。「釣師3人。”無理ー”って感じやった」とのこと。そかー、残念やねー。約1時間の まらこまたヒルクライムだぜ。起きて、車を見ると濡れてる。寝てる間に小雨が降ったんかな。
 なんだかんだと用意しとると「先 行っときまーっす。」とOKMさんが漕いでってもた。このまま ほって帰ったろか。
 まぁボチボチと漕ぐ。OKMさんにはスグ追いつく。十郎谷は7月に遡行した時と比べると随分と水量が少なめで、これぐらいなら最初の滝も問題なく登れるかなって気がする。が、本流は どやろか。行ってみなけりゃ分からん。トンネルを抜け、取水堰の降り口の手前に二箇所ほど道路崩壊箇所がある。’06/4/16に来た時には この崩壊は無かった。ってことは最近 崩れたんかな? 崩れ落ちたせいで道幅は1〜2m程度になっとる。その手前に奈良ランバー白RAV4が止めたぁった。OKMさんを袖にした車やな。
 ようやく降り口に着く。工事用の資材が所狭しと並べられている。ウェットスーツに着替えてると間もなくOKMさんも追い着いてきた。チャリをロックし、階段を降り始める。ここの階段は立派。鉄製のがあったり、黒いプラッチックみたいなんがあったり。これだけの階段を設置するのは結構 手間や。この階段を降りるのは今回4回目。えらい世話になっとるし道普請の時は手伝ぉたほうがよさそや。
 どんどん水音がデカなってくる。橋から下流を見ると さほど水は流れていない。ってことは増水しとっても大したことないかも。堰の下で長い竿の釣師が ゆったり竿を振ってる。堰は梯子からも降りられるが、OKMさんがルベルソによる懸垂下降はしたことがなかったので 今回 軽量化っちゅうことでエイト環やATCを置いてきたこともあり、練習がてら、やり方を説明し、懸垂で降りてもらった、いや、もらうはずだったが、10分近く頑張っとったが、結局セットできず、ゴボウで降りてきはった。ルベルソの小さいほうの輪にロープを通そうとしていた とのこと。何ごとも まず実地で経験ですよね。
 まずは川原歩き。少し進むと時々膝まで水に浸かる。それにしても ここの川は水温が低い。少し泳いで また歩く。間もなく大黒構谷出合。ここで釣師2人が本流上流側から歩いてくる。「ごっついの釣れましたかー?」と聞いてみたが身振り手振りで「小さいのんしか釣れなんだ」とのこと。なんだかジーっと こちらを見てはったが あまり気にせず先に進む。ここから いよいよ淵泳ぎ。
 あ、そうそう、今日は足ヒレ持ってきてんわ。せっかくやし使ってみよ。少し休憩後、OKMさんと紐で繋ぎ、俺が先に泳ぎ始める。上陸できるところに着いたら笛1回の予定やったが、長さが足らず、結局 二人して泳ぐ。淵を水中眼鏡で覗くと結構 魚が泳いでいる。ハヤなのかアマゴなのかは定かでない。だってボク、乱視きついんだもーん。俺の水中眼鏡には乱視の矯正 入ってないんだもーん。
 30mほど泳いだが やっぱ足ヒレは推進力がある。全然ちゃうど、これー。途中からはOKMさんを牽引しながら泳いだ。
 上陸し、少し休憩。う゛〜、さぶい〜、さぶ過ぎる〜。やっぱ1mmウェットじゃ足りんな。最低3mm欲しい。OKMさんなんかウェットなしやで、その代わり、厳重に体○肪で固められている…。さぶい さぶい言うてると 天に願いが通じたのか 少し晴れ間が見えてくる。ここぞとばかりに風景撮影。やっぱ光量が多いほうが、明るいほうが、写真は綺麗に写るんデス。
 しばしの休憩の後、再び淵泳ぎ。次の上陸地点は かなり奥やし今度は40m紐を引っ張ってこ。笛1回でOKMさんも紐ひっぱって進む、笛3回は先行者トラブルありっちゅうことでOKMさんが俺を引っ張る、そういう約束。泳ぎはじめるが、今度は結構 流れがキツい。時々、左岸に寄ったり右岸に寄ったりして、岸に掴まって休憩するが、どこも流れキツイっすよ。うーさぶー。はよ上がりたいーってことで懸命に泳いで 浅くなってるところで立つ。笛1回。OKMさんも到着。ここから先は10m弱の区間が瀬になってる。瀬をヘツりつつ こなすと また長い淵。ここからは見えないが、この淵の上流端が2m滝やったんちゃうか。前は このあたりの左岸側の岩にワイヤーロープが垂れ下がっとったはずやけど今回は見当たらない。下流側の淵の底にワイヤーの固まりみたいなんが落ちとったから、もしかしたら、全部 落ちてきたんかなぁ。(OKMさんが撮った写真を後で見たらワイヤーが写ってた。が、前に見た位置と異なる。)
 ’03/9/14に来た時と比べると、釜の一部が砂利で埋まっている。前こんなとこで足つかへんかったよ、ってとこで足が着く。随分よーけ流れてきてんなー。また、その内、なくなるかもしれんけど。
 で、奥の2m滝、観察ー。めっさ流れてまっせ。淵一杯に流れとるやんけ。前来た時より落差が高いな。ってことは前のほうが水量多かったってことや。今日はチャンスかも。
 しやけど、右岸側は立ってるし、左岸側は若干 傾斜 緩めで垂直ってことはないけど、壁にとっかかりが無さげ。水際が若干 浅そうに見えるけど、でも流れキツイど。
 さーーーー。どないしょっかー。
 ずーっと膝上まで浸かりっぱなしも寒いし、まず、一旦、左岸側の上がれるとこに上がることにする。流れを横切らなくては。まーでも、流れに横から押されつつも さほど苦もなく渡れた。で、OKMさんを念のための紐つきで渡ってもらう。ふー。
 じゃー、こっから、お楽しみでーっす。
 まずはOKMさんセルフビレイ用にハーケン打ち。
 足ヒレをつけ、比較的流れの緩そうな右岸水際からアプローチ。
 泳げー。泳げー。泳げー。
 ホワイトウォーターじゃー。
 泡泡以外、何も見えんどー。
 進まなくなったところで、岸にとりつく。
 が、両手で持ってんと、流れで ひっぱがされる。出来るだけ上流側へ進んでから、左岸側の浅そうなとこにフェリーグライドや。
 左岸側の水中の岩に手が触れる、が、とっかかりなくて流されて終わりー。
 紐を持っててくれたOKMさんとこに戻ってきたでー。振り出しに戻る。
 左岸側からも行ってみたでー。
 だが、こっちのほうが流れキツいし、流れキツなる時点での身体の体勢が どうしても流れに対して横向きになってしまうため
どうにもこうにも あきまへーーーん。
 水中の浅いところに足はつけれるねんけど、足先がついてるだけで、そっから、その足に乗り込むことがでけへんねん。なんでって流れに身体全体が押されてるから。筋力もうちょっとあったらいけるんやろか?!
 OKMさんに「行ってみる?」と聞くが、「寒いからヤメとく」とのこと。「おぇっ、そこかいっ!」。
 左岸側の ちょっと釜になってるとこに上陸地点あんねんけど、そこから岩を直上できそうにも見える。岩ルートは二つほど見出せる。
 が、やっぱ、沢ノボラーは、流れてるとこから行きたいじゃないっすか?んなことないっすか?まー、この時は それがテーマで来てたから。
 直上ルートも そんなに楽ではないかもしれんけど、少なくとも泳ぐよりはマシっぽい。
 左岸側の水際にハーケン打つかカムをセットしようとするが、水中からだと とにかく水の勢いが強くて ハーケンも何もあったもんやない。両手で岩を持ってないと速攻 流される。
 で、ここで、次の手として選んだのは、ボルトでーっす。
 リングボルト打って、トラバって なんとか、左岸側の その浅いとこに上陸できんかな と。
 まずは昼食休憩。昼1時頃やったかな。
 で、OKMさんにセルフビレイを一応ビレイしてもらい、
 最初にフレンズをセットしランニング。次は小さい浅いリスに小さいハーケン。で、ランニング。
 で、そのハーケンに短めのシュリンゲをつけ それにフィフィをつけて、いよいよ、なんのとっかかりもない岩にボルト打ち。
 8〜10分ごとにOKMと交代してジャンピングを打つ。
 OKMさんは休憩になると煙草を吸う。
 俺は打つ時は煙草の匂いを嗅ぎながら…、ちょっと匂い苦手で気分悪なってくるんすけど…。
 まー、あまり気にせず、打ちまくる。交代するのも一苦労。ハーケン抜けたり、フレンズも抜けたり。
 一時間ぐらいかかったかな。なんとか一本打てたで。
 この時点で2時ぐらいやったんちゃうかな。
 で、まー、この一本のリングボルトを利用して左岸側の浅いとこにアプローチしようとしたが、無理ーー。
 親亀小亀作戦も失敗ーーー。OKMさんも水浸かって寒なってもうただけー。
 もう一本 横に打つでー。
 でも、選んだ場所の岩んとこ凹んでたり、平らでも脆くて崩れたり と3度目の正直で ええとこに当たって打ちまくってたけど
 時間は既に3時半。
 「4時なったら撤収しましょか」といってたら、すぐに4時になってもたがな。
 3時頃から、小雨がパラついてててんけど
 4時頃には少しキツくなってきてた。
 で、俺は もう一つボルトを打ってもうてから帰りたかって、その旨、OKMさんに言うが
 「もう雨降ってきてるし帰ろ」とのこと。「それもそうかな」と思い、帰ることにする。
 ふんだんにシュリンゲやハーケン使っててんけど、「これで もう終わりか」思たら なんか もう くたびれ果てて回収する元気も無くなってきて、「置いて帰ろかな、また来るし」と思ってると、OKMさんから「回収せんの?」と突っ込みがあり、鬼のような表情をしてたので、無理から回収した。撤収の時の回収って大変なんよ。でも、ボルト以外、全部とったよ。回収だけで20分かかったわ。
 で、雨の中 泳いで帰って、大黒構谷出合や取水堰が行きより増水してる様子を見つつ、黄色の梯子から堰堤を巻き、止まりそうになる足を一歩一歩あげて階段を登り、最後の お楽しみの爆走サイクリングをして車に到着。
 そうやなー、今度 来る時は、増水してたら、あっこから直上ルートにトライしよう。もし今回より水が少なければ、また水際こだわりでトライしてみよう。
そう、山屋さん沢屋さん用語で言うところの「敗退」ってヤツやね。
それにしても、おもろかったなー。帰りの車中で話すとOKMさんも楽しめてたようで良かった。また来よーっと。

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