東ノ川 オクノ谷
- GPS
- --:--
- 距離
- 3.5km
- 登り
- 326m
- 下り
- 320m
過去天気図(気象庁) | 2006年06月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
感想
https://powttonchaan.wordpress.com/2006/06/25/%E6%9D%B1%E3%83%8E%E5%B7%9D-%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%8E%E8%B0%B7/
ゴルジュあり。淵あり。高滝あり。100m以上あるクラあり。トラロープあり。林業ワイヤーあり。蛭多し。予想以上に変化に富む。
本降りなってくるし 早く下山したいし… …で先を覗いてみたい気持ちを抑えて、途中で引き返した。
一緒に行った人
SNさん、くみちゃん
大体の場所
前日まで
6/18、お仕事の都合でドタキャンになってもうたSNさんが気をつかって「行こう」っちゅうくれてて、直前に くみちゃんも加わって3人で行くことになる。行き先は俺的に前々から興味があったR425の池原ダム対岸に位置する この谷にさしてもろた。
待ち合わせの中百舌鳥駅で待ってると、SNさんから「遅れまーっす」と元気な電話が入る。待ってる間に車の上にKayakを積み、積み終えた頃、SNさんが来る。で、SNさん用のKayakを借りに にのきんちに向かうがマンションの入口が よー分からず、ややこしいとこに駐車することになってしまい、対岸からポリさんに見守られながらSNさんのKayakを積み終える。R310を南下しとると くみちゃんから「道迷ったー、今、堺ー」と電話が入る。「俺らも遅れとんねん。ゆっくり来て。」
30分遅れで待ち合わせ場所に着くと既に くみちゃんは居た。あと、ラジコンカーで遊んでる人らと、音の大きいマフラーの車らも居た。
くみちゃんのKayakと皆の荷を俺の車に積み込んで1台で現地へ向かう。SNさんは意外に(?!)律儀な人で、6/4の沢行きの車中での話を覚えてはり、ユーミンのCDを持ってきてくれた。SNさんと俺はニューミュージックに盛り上がるが、くみちゃんは殆ど知らんらしい。ジェネレーションギャップっつの?上側のジェネレーションになってしまったことがショーーーック! SNさんと くみちゃんは今回 初対面やけど お互いイロリたらゆう組織の一員であり共通の知人の話で盛り上がっとる。(俺は話に全くついていけまへ〜ん) それにしてもイロリって よぉさん人いたはんねんね。
SNさんは「通行止めちゃうんけ」ゆーたはったが、あまのじゃくの俺はサンギリ林道に突っ込む。「全面通行止」の看板はあったけど随分 古そうなんで、「昔に立てたのを撤去すんの邪魔臭いから そのままにしとんちゃうんけ」っちゅうことでグイグイ走っていく。相変わらず、この道は鹿が多い。鹿6〜7匹、狸も2〜3匹 見た。サンギリトンネルを抜けると起きとるのは運転しとる俺だけになる。「通行止めにならんといてくれー」と祈りながら走らせていくと、谷が左やったのが やがて右になり、「あぁもっちょっとやー」。で、小さい落石にパンクすることなどもなく、無事 坂本ダム堰堤を渡り、夜中1時過ぎに広場みたいなとこに車を停める。テントを張るがSNさんは なかなか起きてこない。張り終わって、くみちゃんと「もーほっといて呑もかー」ゆーとると、「ココはドコやー」と言いながらゴソゴソとSNさんも入ってきた。
何を話してたのか、寝付いたのは2時半か3時頃になってもた。明日は下山後19時に泉佐野いかなあかんし早ょ起きたかってんけど…。
当日
雨がテントを叩く。時計を見ると7時半過ぎ。んーーー、寝坊や。皆、熟睡? 動かないので起こす。外は小雨。SNさんは雨嫌いなのか渋ってはったけど、まーとりあえず行こ。
Kayakを下ろす場所を探しながらR425を池原方面へ向かう。斜度の緩いルンゼが何箇所かあり、「おぉ、これやったらいけるやん。」と思うが、さらに近い場所、さらに良い場所を求めて進む。おっ、めっさエエ場所がある。もうちょっと進んでみるが、そこよりエエ場所は無かったんで、出航地決定。Kayakを下ろし、道幅のあるとこに車を停める。
次なるはKayak初体験のSNさんに講習。漕ぎ方、沈した時の対応方法を教え、少し陸上で練習してもらう。さ、準備は万端。船外機付ボートが係留したある、その横で舟を くみちゃんと俺とで前後から支えてSNさんに乗りこんでもらう。「足が入らん」っちゅうんで、フットペダルを奥に調整してやる。スプレーをつけて、しゅっぱーっつ。あぁだこぉだガナりながら はしゃいどる。
で、俺もKayakに乗りこもうとするが、足が入らない。あれーーー。俺、肥えたかな。5分ぐらい悪戦苦闘した後、沢靴を脱ぐと、スルっと入った。あー、この感覚、久々やなー。手袋をしてるとスプレーがはめにくい。で、手袋をとってつけた。ガチャ類を入れたザックが重いのかKayakは沈み気味。
くみちゃんもSNさんも いつの間にかオクノ谷の入り江まで行ってしまったようや。そんなどんどん先いったら、俺しらんで。勝手に帰ったろかな。
くみちゃんが入り江の入口の見えるとこに居る。SNさんの姿は見えない。初めてにしは まっすぐ進むの上手いなー。「SNさんは?」と聞くと「分からん」とのこと。え゛〜っ。おいおい。SNさんは後ろを振り返る余裕が無かったんでしょー、猪突猛進、お若いっすねー。
入り江状のところを入っていくとドバーっと噴出してくる滝がある。これが最初の滝か。沢屋さんらがゆーところのF1っての? なんかでも、アルファベット記号は嫌。日本人なら いろはにほへと。”滝い”やな。
気の早いSNさんは左岸のだいぶ手前にKayakをとめて、もう上陸しとる。「もっと奥からいきませんの?」と聞くと「いや、ここがええ」とのこと。
滝近くの様子を見ると、左岸には手前にルンゼが入ってる。右岸は滝近くから巻けそうや。くみちゃんと「SNさんは あっちから揚がりたいらしいけど どないしょっか?」と相談しとると、SNさんは再びKayakに乗り込んでたんで、滝横右岸から揚がる。
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Kayak類を少し上に上げてデポし、靴を履いて登りだす。滝下左側から左に斜上、その後、ルンゼっぽいとこを木の根を持ちながら登る。若干 立っとるけど、しっかりした木の根があるので問題なし。が、くみちゃんは久々(2年ぶり?)の沢のせいか既にテンパってて、おなごに優しいSNさんから懇切丁寧な指導を受け、「紐だそかー」ゆーたが、「えーわ」とフリーで登ってくる。歩きやすいとこを辿って小尾根を越え、数mほど簡単に下ると、滝落ち口付近に なんとトラロープが。へーーー、この谷、釣屋さん くんのやろか。
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トラロープ3mほどゴボウで降り、谷床に立つと後ろは”滝い”の向こうにダム湖、前は結構、両岸が立ってる。すぐに次の滝、
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これは直登は大変なんで、巻く。その後も両岸は10m以上 立ったゴルジュ状、中は淵やら低めの滝やら。ジャブジャブ浸かり、1〜2mほど泳いだりしながら、ズブ濡れでフリーで遡る。一箇所、流木がかかる折れ曲がった滝で、後続に紐を出そうかとしたが、高さも無いし まーなんとかSNさんの指導で くみちゃん難なく上がってきた。と思ったが表情を見ると強張(こわば)っとる。が、カメラを向けると、素早く営業スマイル。ん〜、これってプロ根性?! 素晴らしい、見習わんとなー。
その後、滝が出てくるたびに SNさんと俺は「フォ〜っ」とか雄叫びあげとるけど くみちゃんは「こんなん どういくん」「こんなん どうするん」を繰り返し始める。なんか不安感が募ってきとるみたいで、表情はガチガチ。時々 休憩するが、くみちゃんは「はーーー、疲れた、もーだいぶ来たやろ、半分以上きた?」とか言い、「いや、まだまだ」ゆーと、「え゛〜」、今の時間を教えてやると「え゛〜、まだそんな時間ー」と、かなり濃密な時間を過ごしてるようや。
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ゴルジュ中の低滝をフリーでこなしていくと、やがて淵の奥に、ボルトでも打たんと登れないような8m滝。その奥に50mぐらいの高い滝が覗いてる。ここで くみちゃんの不安感は爆発。「あ゛〜、行き詰まったぁぁぁ、どうすんの、どうすんの」と連呼。俺が「いや、こうゆう時にな、『どっから登ろかなー』とか考えるんが楽しいんやで」なんて言うても、人の言うことには全く耳を貸さず、「あ゛〜、あ゛〜」と勝手に不安感を増大させていっとる。ちょっと この子は無理かな。まぁ適当に なだめて すかしてルートを探す。だいぶ戻ったら右岸からフリーで巻けそうではある。が、近くに針金を繋げたようなんが垂れ下がってた。針金は安定した場所の木ぃのとこにくくりつけたあるみたい。引っ張ると 持ち難いけど なんとかいけそう。ゴボウで登っていこうとすると、不安感Max振り切れの くみちゃんが「え゛〜、こんなんで登んの?」と聞いてくる。そうやな、まー確保しといてもらおか。ってことで、8mm20mを出し、一方は俺のハーネス、もう一方は くみちゃんのハーネス。くみちゃんにプルージックで登ってもらうのは ちょっと無理やなってことで、2番目にSNさんにプルージックで登ってもらうことにする。ビレイの準備が出来、「上に着いて、ビレイ解除の時は笛を吹く。その後、余ってる紐を上側に引っ張ってから、フィックスしたら もっかい俺が笛を吹く。その合図でSNさんがプルージック。次に俺が上でセカンドビレイの準備が出来たら もっかい笛を吹くから、ほたら登ってきて。」とSNさんと くみちゃんに伝え、まずはゴボウで登りだす。と数秒後、くみちゃん「え゛〜、こんなんでビレイになってんの?」と。で、「最初のランニング取るまではビレイにはなれへんけど それは しゃーない」と教えて、「これは落ちても止めてもらわれへんかもな」と思いつつも、針金を持ち、ヌルヌル靴底を滑らしながらも なんとか2m這い上がると木の根があるのでランニングを取る。振り返ると、ちゃんと確保してくれてるみたいなので少し安心して登っていく。その後は大したこともないが、一応、木の根などで もう一箇所ランニングを取り、15mほど登って立ち木に到達、もう数mで安定した場所に出れるが もう紐が足りない感じなので、そこでセルフをとり、ビレイ解除の呼子。一杯になるまで紐を引っ張って「登ってOK」の呼子。SNさん、出だしで苦労してたが、あとは とっとこ登ってきはった。で、次、くみちゃんのセカンドビレイをせななってことでルベルソに紐を通し、紐を張ろうとすると、紐がスルスル上がってくる。あれーーーー、なんでーーー。SNさんが「くみちゃんのハーネスにつけてた末端を とりあえず外してもろた。」て ゆーたはる。え゛〜、なんで〜?!?!?! ん〜〜、これは登り始める前の意識合わせが出来てなかったせいか。このメンバーでロープワークするのは初めてやし、段取りを伝えた後、ちゃんと伝わってるかを確認すべきやったんかも。いや、今から考えると、くみちゃんのビレイ位置が少し上流側やったため、SNさんがプルージックで登りだすのがヤリにくかったんかもしれんな。でも、その場合でも、くみちゃんのハーネスからザイルを取ってしもたらあかんな。少し下流側に移動してもらうか、取ってしまうなら、シュリンゲを継ぎ足してハーネスにつけてもーとくとか…。
くみちゃんに「ザイルに手ぇ届くかー」と聞くと「届かんーー」とのことなので、ゴボウで降りていき、ザイルを渡す。で、ハーネスにつけてもろたのを確認し、「俺が上で登ってええよ ゆーたらランニング回収しながら登ってきてな」と伝えて、セカンドビレイし、、残り数mのフリーでもいけるが くみちゃんだと恐怖を感じそうな箇所をビレイ中にSNさんには紐引っ張りつつ登ってもろた。SNさんは「うぉ〜っ」とか雄叫びを上げとる。
くみちゃんはスムーズに登ってくる。滝の上は二又になってて、左又に なかなか綺麗な滝がかかっとる。正面には水量は少ないが60mほどの滝。雨が本降りになってきたんで「引き返そうか」っちゅう相談。SNさんは「谷中をピストンで帰ったほうが時間が読めるし確実」て ゆーたはる。それを聞いた くみちゃんの表情が強張る。小声で「え゛〜、登ってきたとこ降りるんー」っちゅうてる。それに表情だけやのうて、息が上がってもいて、なんか緊張し過ぎて疲れ果ててる感じ。この人に今の滝を降りてもらうのは避けたほうがいいかなという思いもあり、引き返すことは引き返すが、最初から谷中ではなく、少し、小尾根を辿らせてもらう。かなり歩き易い小尾根。道みたいな感じ。少し高度を上げて振り返ると、凄い100m以上あるかっちゅうようなクラがそびえとる。ズンズンいくと広場みたいになってて、歩きやすそうなところはまだまだ続いてる。この本降りの雨やと、じきに谷中は増水してきよるし 降りるのは どやろかぁ、と思うが、SNさんは「登り過ぎたら大変。尾根はキツい。谷中のほうが絶対楽。」とゆわはるので、歩きやすいとこを目指して降りていく。途中、SNさんが「こっちいけるでー」ってゆーてはったけど、そっちにいくと また、くみちゃんが緊張する滝の上に出てまうんで、も少し下流めがけて降りることにし斜度緩いが足元ズルズルなので念のため紐を出して懸垂。
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でもって、疲労困憊、超バテバテの くみちゃんを数回 休憩させながら、無事 最初の滝まで戻る。最初フリーで登ったところを、念のため懸垂して降りた。懸垂につこた紐の回収でSNさんが「あかんわー」と言うてたので、くみちゃんに「皆で紐回収しよ」っちゅうたけど、強張った表情で「今あかんー」と、見ると、ハーネスをつけた上にスプレースカートを無理矢理はこうとしてて、なんか一杯一杯になってる。「そらハーネスはずさんと無理ちゃう?」と普通に突っ込み、既に沢靴を脱いでたので、裸足でSNさんのとこに向かうと、なんとか回収できたみたい。で、紐をまとめ、Kayakに乗り込む。くみちゃんは最後、何枚か写真を撮ると、とっとと帰りたいのか、サーっと漕いで戻ってもうた。本降りだった雨は いつの間にやら殆どやんでる。今日は もう ずっと降ったりやんだりやろな。
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SNさんと2人で のんびりとダム湖を漕ぎ帰る。車に戻り、着替えると3人全員が蛭に吸われていた。SNさん下腿。くみちゃん首。俺、左足そけい部。まだ吸ってない蛭も入れると、車のところで3人分で計10匹ほどついてた。雨の日ぃは多いんかなぁ。坂本ダムに戻りSNさんの大を済ませた後、きなりの湯ぅに浸かって帰途に。
疲労困憊の くみちゃんは後ろの席でグッタリしている。SNさんと俺はユーミンを唄いながら帰る。
大阪も相変わらず雨。かなん道の駅でSNさん くみちゃんと別れる。梅雨の休日のせいか外環はガラガラに空いてて泉佐野に19時過ぎに着けた。高校ん時の知人と久々に会い、元気な双子に遊んでもらった。I口の北海道みやげの魚介類で手巻き寿司、美味かったわぁ。
P.S.
最初の滝をKayakで滝落ちしたら おもろそうやなー
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