縄文杉トレッキング(荒川登山口から往復)
- GPS
- 10:10
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,103m
- 下り
- 1,120m
コースタイム
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 2:52
- 合計
- 10:08
天候 | 風もなく雲ひとつない青空。ここまで晴れ渡る日は本当に珍しいとガイドさん。日が出たらどんどん暖かくなった。一昔前の仙台の夏くらいのあったかさ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
船 飛行機
当日のアクセスはホテル-荒川登山口間をツアー会社手配の貸切バスによる楽ちん送迎。往路ではあさひ弁当さんに寄り予約済みお弁当ピックアップさせてくれる。 もしガイドツアーの送迎車を利用しないなら、この時期は登山口までは交通規制がありマイカー・レンタカーでは行けないので、路線バスorタクシーで屋久杉自然館まで来て、そこで登山バスに乗り換え荒川登山口まで行く。 復路も同じ。 私が歩いた3月22日はかなり人出が多い日だったらしく、朝の登山口にはたくさんの人がスタンバイしていた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備が行き届き、たくさんの人が歩いているので安心感がある。ひとりで歩いても全く怖くなさそう。 ●トロッコ道 長くて有名なトロッコ道。レールのあいだ、枕木の上に板が敷かれており歩きやすい。ガイドさん曰く現役トロッコのために月1で整備してるそう。噂に聞いていた通り、長い。行き帰り「ながい……」と心の中で何度も呟いた。でも、木の間から春の日差しが差し込んできれいで、わたしとしては感じのいい道でとても好きな道だった。で、歩きやすくはあるのだが、木の板が時々浮いたり欠けたりしている。いい景色に気を取られてこけそうになる。また、手すりのない橋が怖い。その手すりなし橋は1ヶ所だけ霜が降りていた。あとは凍結することはなかった。 悪天候なら苦行だろうというかんじ。 ●大株歩道 岩ゴロゴロ&木段の道。平坦なところはなく、長くは続かないがところどころ急登あり。岩ゴロゴロは浮石に気をつけつつ進む。木段は踏み板が細かったりピッチが急だったりする箇所があってちょっと大変、というかそこまでの累積のしんどさがある。 今回は天候に恵まれたこともあり、凍ったりドロドロだったり滑ったりする箇所は一切なかった。崖っぷちの道もなく、怖い場所は全然なかった。 この辺は長らく伐採が禁じられており、屋久杉がたくさん生えてるほか、いったい何百年前に折れたのかという巨大な枝も苔に覆われて多数横たわっている。 ●トイレ ①荒川登山口トイレ(水洗・洋式・紙あり、大変きれい) ②バイオトイレ(登山口から1~2時間くらいの位置。紙あり) ③大株歩道入口(水洗、和式、紙あり) その他、携帯トイレブース(テント)が時々現れる。携帯トイレは私も一応持参したけど使用せず。 ●水場 私たちが使用したのは、大株歩道入口とウィルソン株過ぎたあたりの2つ。おいしい。大株歩道入口の水は、トイレ側ではなく橋側を汲むべしbyガイドさん |
その他周辺情報 | 周辺情報?木がいっぱい。あとはなんだろ……登山口らへんで桜が咲いていました。 |
写真
装備
個人装備 |
アンダーシャツ
真夏用の超薄い半袖シャツ
ウインドブレーカー
中厚手パンツ
タイツ
キャップ
夏用グローブ
|
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備考 | うっすいダウンを持っていった。登山口でお弁当食べてる時には持っていって良かったと思ったが、それ以外では使用せず。 |
感想
実際に目にした縄文杉は、なんだか遠くて手の届かない存在でした。身近な経験者から「見たら人生観が変わる」とまで聞いていたけれど、正直なところ、その場ですぐに感動がほとばしるという感じではなかったです。でも、帰宅後のいま、縄文杉やそれを取り巻くあの環境は、本当に同じ世界なのだろうか?と夢のように思い出されます。縄文杉の神秘性もさることながら、そこに至るまでの有名無名の屋久杉の数々、鬱蒼とした緑の濃さ、それを反映する川の水の透明な色合い、人の何倍もの大きさの川原の岩石。空気が澄み切っているのを実感したのが、同行者がリュックからタオルを取り出したとき、不自然なくらい埃が舞うのが見てとれたときです。(もしかしたら単にボサボサタオルだったのかもしれないが)
そしてその見たことのない空気感のなかに、人工物であるトロッコ軌道や大小の橋梁が、過去の時間が景色に溶け込んだかのように一体化している。
たった1日10時間程度のトレッキングながら、1週間は旅をしていたような実感です。これは確かに、初めて外国を旅したときや初めて一人旅をしたときと同じ種類の、ものの見方を変える感覚があると思いました。
今回、さすがにいきなり一人はどうかしらと思いガイドツアーを申し込みまして、私以外はおそらく20代前半男子のチームにアサインされました。こちらはアラフォーでございます。登山口で顔合わせしたときには何かの間違いかと思いましたが黙ってついていきました。ガイドさんはとても良い方で、「今日は絶対混む。普通に行ったら縄文杉デッキがクラブ状態になる。混雑を避けるため、往路はハイペースで行きます!」とのことで、途中までは解説タイムも必要最小限に、脇目も振らずに縄文杉まで一直線に向かいました。確かに往復同じコースだから、この碑はね~みたいな話は復路で聞くので全く問題ないよね。で、要所できちんと休憩をとってもらえて、トイレも行けるところは全部行き、私は何とかついていけました。と自分では思ってましたが、実際のところはついていけてたのだろうか?という感じです。長距離歩いた後の大株歩道はまあまあそれは大変で、一番きつかったのは縄文杉も間近なエリアの、急な木段やら岩やらの部分だろうか。ガイドさんは3つの急登があるとおっしゃってましたが、私にはその間も含めてひとつの大変ゾーンに思えましたよ。若者たちはサクサク登ってました。
とはいっても危険なところは全くないし、ふだんから山歩きしている人にとってはなんでもないコースてな感じはしました。でも時々現れるちょっぴり朽ちかけている木板と、手すりのない橋は怖かったかも。お天気が良かったのもたすかった。雨だったら心折れそう。トロッコ道は上にも書いた通り、風景画のような道をてくてく歩くのが楽しく、全くもって苦ではなかったです。欲を言えばもう少し周りの風景を見たかったけど、普段の私のペースで写真撮ったりなんだりしながら歩いたら、おそらく帰れなくなるでしょう。ということで、次に行くなら1泊で行きたいなぁと思いました。
なお、本当は屋久島到着翌日に縄文杉トレッキングに行く予定だったところ、航空機欠航の影響で、本来の予定日から1日遅れでの実施となりました。蓋を開けてみれば、トレッキング当日は屋久島で望める最高レベルの好天で、1日後倒しにして本当によかった、欠航は天啓だったのだ……と思えました。一日中雨の気配は一切なく、風もなく雲もなく、ときどき林が切れて開けると常に春らしい青空と陽の光に包まれます。こんな快晴は本当に珍しいそうです。
旅程自体は1泊減ってしまったので、もともとあと2泊できるはずが、翌日は半日滞在のち帰京することになってしまいました。翌日は1日かけて白谷雲水峡をうろつこうと思ってたんです。ガイドさんは行こうと思えば行ける!とおっしゃってくださいましたが、それは次回の楽しみにとっておくことにしました。かわりにこれもガイドさんオススメのクリスタル岬と大川の滝に行ってきました。そちらもとてもよかったので、別途アップしようと思っております。
本当に屋久島に行って良かったです。移住する人の気持ちがわかります。必ず再訪します。
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