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記録ID: 6856898
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沢登り
北陸

【敦賀】海辺の沢登り 西方ヶ岳・常宮川

2024年05月26日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
6.7km
登り
760m
下り
760m

コースタイム

日帰り
山行
5:20
休憩
0:30
合計
5:50
7:30
10
7:40
7:40
210
常宮川に入渓
11:10
11:40
100
13:20
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
西方ヶ岳の常宮登山口付近で駐車できる場所は,常宮神社前の県道沿いにある駐車スペースくらい(縦列で7〜8台程度?)。朝7時の時点で満車になっていたため,集落から外れたところの迷惑にならなさそうな路肩に適当に駐車した。
コース状況/
危険箇所等
・ 常宮(じょうぐう)川は,西方ヶ岳の南東側から流れ下り,常宮集落で敦賀湾に注いでいる谷。最大8m程度の滝が断続的に出てくるが,両岸が比較的穏やかなので,直登も高巻きもお好みで,という感じ。遡行難度は高くないので,登攀具等は不要で,沢靴or沢足袋だけあればOK(なんならロープもいらないが,持っていたほうが安全なのは言うまでもない)。両岸の灌木がかぶさって藪っぽい区間が多いが,高度が上がるにつれてマシになっていく。
・ なお,山頂広場からちょっとだけ東に入ったところの岩場に海を臨む展望ポイントあり。また西方ヶ岳から稜線を少し北に行ったところにあるカモシカ台も有名。どちらもこの記録には出てこない。なぜかというと谷のことばかり調べすぎて(何の情報も出てこなかったけど),肝心の西方ヶ岳自体のことをほとんど調べずに登ってしまったためです…。ガイドブックに頼らない登山もいいけれど,やっぱり読まないよりは読んどいたほうがいいよね(当たり前だ)
朝,沢足袋のまま波とたわむれつつ浜辺を歩く。この砂浜から登山が始まるというだけで,最高に気分がいい。
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朝,沢足袋のまま波とたわむれつつ浜辺を歩く。この砂浜から登山が始まるというだけで,最高に気分がいい。
西方ヶ岳の常宮登山口を見送って,農道をそのまま歩き,常宮川にぶつかったところから適当に入渓。最初はこんな巨大スリット堰堤なども出てきて人工河川のような様相だが…
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西方ヶ岳の常宮登山口を見送って,農道をそのまま歩き,常宮川にぶつかったところから適当に入渓。最初はこんな巨大スリット堰堤なども出てきて人工河川のような様相だが…
次第に小滝が出てくる。
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次第に小滝が出てくる。
直登できる滝が多く楽しい
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直登できる滝が多く楽しい
30mナメ。花崗岩の谷特有の,明朗な褐色の川床が美しい。
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30mナメ。花崗岩の谷特有の,明朗な褐色の川床が美しい。
花崗岩の谷は明るくていいね
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花崗岩の谷は明るくていいね
小滝が連続
標高を上げれば上げるほど,滝が連続するようになる。
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標高を上げれば上げるほど,滝が連続するようになる。
詰めは花崗岩のナメ滝が連続
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詰めは花崗岩のナメ滝が連続
最後の二俣は山頂ダイレクトをねらって右へ。水量がわずかになっても滝が出てくる。
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最後の二俣は山頂ダイレクトをねらって右へ。水量がわずかになっても滝が出てくる。
滝の写真ばかり載せていると何の屈託もないデート沢かと思われてしまうので,マイナス情報も。この谷,こんな感じで結構藪っぽい区間が多いです。でも標高を上げるにつれて次第にマシになっていく。気がする。
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滝の写真ばかり載せていると何の屈託もないデート沢かと思われてしまうので,マイナス情報も。この谷,こんな感じで結構藪っぽい区間が多いです。でも標高を上げるにつれて次第にマシになっていく。気がする。
さすが西方ヶ岳の谷,尾根と同様,谷の中も花崗岩の巨岩がゴロゴロ。
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さすが西方ヶ岳の谷,尾根と同様,谷の中も花崗岩の巨岩がゴロゴロ。
ボルダー課題には事欠かない
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ボルダー課題には事欠かない
そしてヤブ漕ぎへ。
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そしてヤブ漕ぎへ。
ヤブの急斜面を抜けると,山頂直下は素敵なブナの平。
ヤブの急斜面を抜けると,山頂直下は素敵なブナの平。
下の方はアカマツやコナラの雑木林ばかりだったのに,気づけばブナの純林。海辺の山の植生は面白い。
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下の方はアカマツやコナラの雑木林ばかりだったのに,気づけばブナの純林。海辺の山の植生は面白い。
そんなブナの森のあちらこちらに,奇岩がひょっこり立っているのが西方ヶ岳のチャームポイント。
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そんなブナの森のあちらこちらに,奇岩がひょっこり立っているのが西方ヶ岳のチャームポイント。
これは面白い形。ここは彫刻の森ですか。
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これは面白い形。ここは彫刻の森ですか。
まさか海ぎわの山で,こんなブナの森に出会えるなんてなぁ。
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まさか海ぎわの山で,こんなブナの森に出会えるなんてなぁ。
散歩道のような浅い谷をそのまま歩いて行く。
散歩道のような浅い谷をそのまま歩いて行く。
なかなかの大きなブナの木も。
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なかなかの大きなブナの木も。
もうすぐ山頂だろうか。
もうすぐ山頂だろうか。
灌木のヤブを少しだけかき分けていくと,西方ヶ岳の三角点にひょっこり出会った。
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灌木のヤブを少しだけかき分けていくと,西方ヶ岳の三角点にひょっこり出会った。
三角点から少し離れた山頂広場には,素敵な小屋もあります。
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三角点から少し離れた山頂広場には,素敵な小屋もあります。
帰りは登山道で。登山道沿いのブナも美しい。
帰りは登山道で。登山道沿いのブナも美しい。
ブナ越しに望む美しい砂州
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ブナ越しに望む美しい砂州
有名なオウム岩
にょっきり岩のある展望ポイント
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にょっきり岩のある展望ポイント
強い海風に吹き飛ばされそうになりながらも,岩に抱き着きながら海原を眺める
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強い海風に吹き飛ばされそうになりながらも,岩に抱き着きながら海原を眺める
いい眺めだねぇ
敦賀湾を行き交う船をぼんやり眺める。
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敦賀湾を行き交う船をぼんやり眺める。
でっかい船だなぁ。どこに行くんだろう
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でっかい船だなぁ。どこに行くんだろう
下山後は,常宮神社の拝殿でひと休み。この拝殿,海際に建っていて,どこのシーサイドテラスですかってくらいの素晴らしいオーシャンビュー。潮風に吹かれながら,あまりの気持ちよさにうつらうつら…
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下山後は,常宮神社の拝殿でひと休み。この拝殿,海際に建っていて,どこのシーサイドテラスですかってくらいの素晴らしいオーシャンビュー。潮風に吹かれながら,あまりの気持ちよさにうつらうつら…

装備

備考 ・ フェルトソール沢足袋使用。花崗岩の沢なのでフリクションは良好で,ラバーでもいいと思う。
・ ロープ(40m)は携帯したが使用する場面はなかった。

感想

 深山幽谷もいいけれど,海辺の山って何かいいなぁと思う。朝の光の中,沢足袋のまま砂浜をぶらつきつつ海を眺め,そのまま目的の沢に入渓し,登った山の上からまた同じ海を(今度は眼下いっぱいに大きく広がった海を)眺める。素敵な日曜日。
 というわけで若狭湾をのぞむ敦賀の名山・西方ヶ岳だが,今回入渓した谷も例によって事前の調べではネット上の記録が見つからず(見落としがあったらすみません),現地の看板を見て常宮川という名前をはじめて知ったくらいだった。しかし,敦賀半島の脊梁を構成する西方ヶ岳と蠑螺が岳は花崗岩の奇岩が林立する山として知られている。花崗岩の谷,という何ともソソる響きに食指が動いた。
 いざ入渓した常宮川は,シーサイドの温暖な気候と谷の規模の小ささは如何ともしがたく,藪っぽさが終始つきまとったが,それでもさすが花崗岩質の谷,白い真砂と明るい褐色のナメ,登れる小滝が続き,大きな滝場こそないものの,決して単調に落ちず楽しい谷だった。少なくとも西方ヶ岳への手軽なバリエーションとしてはありかなと思う。
 特に源頭のブナの森は素晴らしかった。恥ずかしながら敦賀半島の山は初めて登ったのですが,こんな海辺の低山にこれほどの規模のブナの森が広がっていると思っていなかった。今年はじめてのキビタキやオオルリ,ツツドリの声をこの山で聞くことになったのも予想外だった。しかしブナを渡る薫風は確かに潮風で,ブナの若葉の向こうにはいつでも一面の青い海が広がっている。何だか不思議な感覚だ。
 このあたりには入りたい谷がまだ何本かあるので,また登りに来ようと思う。次は蠑螺が岳かな。

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コメント

hillwandererさん、おはようございます。
他の方の蠑螺が岳への沢登りの記録を以前見ており、割と短時間で溯行されていたので、もう1本の候補として西方ヶ岳へ詰めあがる沢登りも考えていたところhillwandererさんの記録が目に止まり、考える事は一緒だなと思い嬉しいです。(実は、ファンです)
西方ヶ岳は、雪の時期に登ってますが、沢登りで今シーズン行ってみたいと思います。
2024/5/28 9:28
柴わんこさん
こんにちは〜。柴わんこさんもこの周辺の谷に目をつけておられたんですね!

西方ヶ岳は本当に面白い山ですね。眼下に広がる青い海や予想以上の規模のブナの森、林立する奇岩などなど、これまで登っていなかったのが悔やまれるくらいでした。確かに積雪期に登るのも楽しそうですね。雪の山頂から冬の日本海を眺めるのもきっと乙なものでしょう。

蠑螺ヶ岳の記録は、yamapの福ゆうこりんさんの記録ですよね。私も拝見しておりました。せっかくなので、蠑螺ヶ岳はこちらの記録とは別の谷から、できれば蠑螺ヶ岳の北東尾根(岩記号のある尾根。写真を確認したらなかなか凶悪そうな尾根でした)もからめて登ってみたいなと思っています。西方ヶ岳も、等高線的に何となく滝がありそうな感じのする谷があるので、そちらから再訪したいなと。柴わんこさんとかぶるかもしれませんね笑 
2024/5/28 20:24
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